雪組『CAPTAIN NEMO』は、わかりづらいお話だと思います。
 
…で、私はこんな風に感じました、という私見を書かせて頂きます
これまた意味不明だったら、ごめんなさい。
 
本作は「知的な学者たちが理想に燃え、ユートピアの創造を目指した物語」と理解しています。
 
平和な世界。
国や人種といった、区別や差別のない共同体。
 
ネモ船長はくりかえし言います。
 
「私たちは家族だ」
 
私たちは様々な局面で、家族という単位での保証を求められます。
入院する時、手術する時、不動産を購入・賃借する時などなど。
 
おそらく、最も密接で、(基本的に)無償で互いを助け合う共同体が『家族』だと思うんですね。
 
ネモ船長が口にする『家族』は、『無条件に信頼し、助け合う仲間』という意味かな…と。
 
谷先生にとって、「この物語の核心はこう!」とクリアなのでしょうね。
解答がわかっている場合、そこへ至る数式は(その当人には)不要
むしろ、解から数式をつくりだす事は、けっこう難しいかもしれません。
 
アドラー心理学では、『共同体感覚』と表現していたような。
個人は、すべてと繋がっている。
 
何と繋がっているかというと、う~~むむ……何か、とてつもなく大きなものと…でしょうか。
 
…なので、「宇宙」「大地」「神」など、人によって表現が異なると思います。
 
その『繋がる』状態を、『悟りをひらく』と表現する場合もあるでしょう。
 
アスリートの場合は、『ゾーンに入る』と表現したり。
 
極度の集中の果てに、辿り着く『真理』のようなもの?…と思っています。
 
これまた個人的な解釈ですが、宗教とは、真理に到達した(と思われる)人が、「こうしたら、ええんちゃうかな」と提案した事に基づいてるのかな、と。
 
実際には、真理への到達方法は人それぞれ、様々だと思います。
 
仮に『真理』という言葉を用いてますが、その表現が的確か、自信ありません。
 
全てと繋がってる訳だから、区切りはないし…って、ちょっと待った。
まず、それってどういう感覚?
 
……と、なりますよね。
でも、感覚的なものって、表現がとても難しいです。
 
うーん、難しい。
まっこと、難しい。
 
こういう事を書くと、スピリチュアル系?と思われそうですね。
 
実際、「我々は家族だ、なんて言いだして、何かの新興宗教?」と思われた方もいらっしゃるかと。
 
誤解されそうな面が多々ありましたが、危なくも、怪しくもないお話だと、私は思います。
 
(ほんまに怪しかったら、劇団の上演許可が下りないのでは…と思います)
(ストッパーの役割を どの程度 果たせているのか、たまに疑問ですが…)
 
ネモ船長は、己の理想を具現化しようとしていた。
そんな風に受けとめています。
 
そこに仮想敵国(ロシア)を絡めるから、混乱を極めたのでしょうか。
 
きちんと整理しようとすると、どんどん疑問が湧くような…。
 
…なので、私『理想郷の創造を目指した、知的エリートの物語』と捉え、『イケメン祭を楽しむ』方向で、ネモ船長の航海に参加しました
 
彩風咲奈、朝美絢、永久輝せあ達、これから中核を担っていくであろう若者たち。
汝鳥伶、華形ひかるの、ベテランの深い味わい。
久城あす、愛すみれ、真地祐果、叶ゆうり、諏訪さき、といった実力ある若手たち。
桜庭舞、真ノ宮るい、縣千、彩海せら、潤花ら、伸び盛りの下級生たち。
 
なんと頼もしいことでしょうか。
 
本当にすごいです、雪組子たちは。
あの難解な物語に正面から取り組み、感情移入し、物語の人物になりきっています。
 
まさに熱演です。
 
目の前の「やるべきこと」に、真剣に取り組む姿勢。
それが、どれほど不条理な事だとしても、ベストを尽くして。
彼らこそ、理想的な若者の姿かもしれません。
 
主演の彩風咲奈はじめ、チーム・ネモの雪組子たちに、惜しみない拍手を贈りたいです…! 
 
 


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(番外編)
 
個人的に、縣くんに言われてみたい科白。
 
「僕たちは家族だよね」
 
ち~~さ~~と~~~!!
わが息子よ……!
あ~もう、可愛すぎる~~!(←幻聴に反応)
 
ちさとが幸せそうなら、それでいいよ…。(←幻覚に反応)