宝塚幻想曲の感想・第5弾、これでラスト。
ネタばれ前提です。


★さくら幻想曲

これは宝塚の歴史に残る男役群舞になるでしょう。
大階段の黒燕尾は数あれど、こんなに長くて濃いダンスは前代未聞でしょう。

海外公演に持っていく、特別なショーの、特別なダンス。
その意気込みが、編曲、振付、構成、演出、出演者たち、あらゆる面において感じられました。

下級生たちの初々しいラインダンスが終了すると、背後には大階段に座った娘役さん達。
そして、明日海りお様。
金糸やラインストーンが縫い込まれた黒燕尾に身を包み、片膝に手を掛け、気だるい風情。
…で、大股開きなんですね。
シャルルとして捕縛された時も、大股開きでしたが、その上をいきます。
男らしさと色香を、まき散らしてます。

さくら幻想曲

娘役さん達の手の動きが、はらはら舞い散る花びらのようで、繊細で幻想的なオープニング。

明日海さんが『さくらさくら』を歌い切る頃には、階段上には花組男役の面々が集結。
芹香さん、瀬戸さん、柚香さんは下の板上に登場。

大階段の黒燕尾ダンスは、宝塚レビューでも一番のみどころ。
ですが、未だかつて、こんなに見応えのある黒燕尾は観た事がありません。

フォーメーションが複雑だし、次々に変化していきます。
下の板まで降りても、また階段に駆け上がってフォーメーションを組んだり、まさにトライアスロン…!

男役群舞の真骨頂というべき、ダンディズム溢れるダンス。
花組ポーズが組み込まれているのも、嬉しい。

『さくらさくら』のロックアレンジ。
三味線が、こんなに粋でアグレッシヴな楽器だとは知りませんでした。

今回は、和太鼓や三味線など、和楽器がふんだんに挿入されています。
こんなに心地良いとは……特に太鼓。

明日海りお、瀬戸かずや、鳳月杏、芹香斗亜、柚香光は、娘役とのデュエットダンスも挿入されています。

明日海さんは、本公演で退団する華耀きらりさんと組んでいます。
とろけるような笑顔のきらりさんと、優しく包み込むような笑顔の明日海さん。
リフトもありますが、呼吸ピッタリ。
回を重ねるごとに、高速化していったような印象があります。

このメンバー全員、とても素敵に娘役さんをエスコートします。
瀬戸さん、鳳月さんは、優しさと気品のかたまり。
芹香さんは、細やかなレディファーストを体現。
柚香さんは、照れるやーんって位、娘役さんを甘く見つめる。

どのカップルも、本当に LOVE LOVE。
見るたび、「娘役さんになりた~い」と思わずにいられません。
もうね、このメンバーなら、相手はどなたでも幸せです。
きっ、きらりさん、代わって下さいませんか…?(どなたでも、て言うてたやん)


★トップコンビのデュエットダンス

スーパーハードな大階段黒燕尾 + デュエットダンス(リフト付)をこなした直後、トップ娘役とのデュエットダンスへと雪崩れ込みます。
曲は『花は咲く』のインストゥルメンタル。

恥じらう花乃まりあちゃんを、優しく導く明日海さん。
この、花乃ちゃんを連れ出すまでの、一連の流れがトキメキます。
客席で、照れてクネクネしたくなるのは、私だけではないはず。

花乃ちゃんもリフトするんですよね、明日海さん。
明日海りお様、凄い…!
この一連の演目を日々こなす明日海さん、惚れるしかない…!
気力、体力、振り絞ってるでしょうね。

流れるように美しいダンス、美しいトップコンビ。
明日海さんは、ようやく「俺の嫁」を得たんですね。
おめでとうございます。


★フィナーレ

芹香斗亜さんが二番手羽根を背負い、三番手格は柚香さん。
トップ以下、番手がハッキリし、花組新体制が確立しました。

若さと美しさが際立つトップスリー。
実力についても、ハイレベル。

柚香さんは歌が課題ですが、ダンス・芝居・華は大したもの。
芹香さんの伸びっぷりは凄まじく、歌唱力の向上は特に著しい。
明日海さんは、あらゆるジャンルで組を引っ張る大黒柱。

これから、この三人でゴールデン・トライアングルを形成していくのでしょうね。

それとは別に、瀬戸かずやさんが「階段を一人で降りるようになり、嬉しい」と仰ってたのが、印象に残っています。
私も嬉しいです♡
あきらは、花組の大事な支柱です。

瀬戸さんのみならず、冴月瑠那さん、鳳真由さん、鳳月杏さん、天真みちるさん達も、大切で頼れる支柱ですね。

以上です。(終わりです)
…って、明日海りおさん?



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