SMAPと宝塚の絡みを振り返る、勝手にシリーズ化・第5弾。
今回は、初回放送からSMAP×SMAPを観てきた、熱心な一視聴者としての視点から考察させて頂きます。

秋のスマスマ特番(2014年10月6日放送)の歌のゲストに、宝塚花組・選抜豪華メンバー出演!
(明日海りお、蘭乃はな、望海風斗、芹香斗亜、柚香光)

めったに宝塚公式HPを見ない私ですが(ダメじゃん)、9月25日(公式HP情報解禁日)はふと見たら…で、驚くやら、嬉しいやら。

ただ、当日を迎えてみれば、「放映時間が短くて、ガッカリした」との宝塚ファンの声多数。
うん、そう感じますよね。

実は私は、逆の感想を持ちました。
「予想より良い扱い。 国内アーティストとしては、トップレベルに近い待遇では?」と。

「ちょ、待っ、2時間超え特番で6分半だよ? 短かすぎない?」
ですよね、わかります、わかります。
正直、ようかい体操は切り捨てても良かったんじゃ…とか、私も編集に多少の不満はあります。

ただ、もともと季節の変わり目の特番は、「フジテレビ新番組の宣伝」がメイン。
沢尻エリカや小栗旬が優遇された…というより、彼らが出演する番組を押し出したいわけで。

特にここ数年、ドラマ部門が弱いフジは、亀山千広社長じきじきに「ドラマ立て直そうぜ」路線。
亀山千広氏はご存知、『踊る大捜査線』のプロデューサー。
他にも多くのドラマ製作に携わったヒット・メーカー。
「ドラマのフジテレビ」復活への意気込みは大きいことでしょう。

また、ビストロSMAPとコラボレーション・メニューを発売するセブンイレブン(スポンサー)にも枠を割かねばなりません。

香取慎吾の主演舞台『オーシャンズ11』大阪公演に合わせたとはいえ(東京公演は終了)、宝塚花組とのコラボは、ビジネス視点では優先順位が下がるであろう状況。

通常放送時も、常にスポンサーや番宣は絡みますが、特番はそれが特にあからさまに出ます。
そんな中での歌のコーナーです。

通常放送時の歌のコーナーは、基本は一曲。
二曲以上の時は、国内アーティストの場合、SMAPの持ち歌も入れるケースが多いです。
また、フルversionではなく、ショートversionをメドレー風に繋げたり、とか。

以上を踏まえて、花組とのコラボレーションを振り返りましょう。

まず、三曲。
この曲数は、国内アーティスト最多水準。
海外アーティストを含めても、三曲はほとんどないですね。
例えば、レディーガガも二曲までじゃなかったかな?
(ガガの場合は出演契約と出演料、そして完全フルバージョン等色々あっての可能な限りの最高水準でしょう。 推測ですが)

しかも、全部宝塚の持ち歌。
宝塚の持ち歌を、SMAPが覚えて臨んだ、という事です。
(FATE CITYは「共有」してる面がありますが)

『闇が広がる』とか、難易度が高い楽曲です。
『世界の王』も含め、流行歌やJ-POPみたいに、「聴き覚えがある」という楽曲でもありません。
多忙かつ音楽は決して得意とは言えないSMAPが、それでも全部ゲストの曲でコラボ。
宝塚歌劇団への、そして宝塚ファンへの配慮を感じました。

舞台と同じ完全フルバージョンではないにせよ、三曲とも間奏も含んだバージョン。
三曲もあって、さらにこれはスゴイ。

『FATE CITY』は香取慎吾メインでしたが、望海さんのソロもありましたね。
そして、明日海さんが登場する『闇が広がる』と『世界の王』は、明日海りおメインヴォーカル。
SMAP君とデュエットしたり、あの五月雨ユニゾンに付き合わされても、明日海りおの声が最も響きます。

明日海りおのよく通る声質・豊かな声量は、むろん大きな要因。
明日海さんの声量が、常にSMAPのそれを上回っていたのは確かだと思います。
ですが、マイク等の音響機材で調節は可能。
しかも、録画ですしね。
そこを敢えて、明日海さんの声が一番響く状態で放映したんだな…と、私は思いました。

五月雨ユニゾンとは、同じメロディなのに微妙なバラバラ感のある歌唱を指します。
そんな言葉、知らない?
そりゃ、某J系アイドルグループに特化して生まれた造語ですし、彼らのファンの間でもそんなに使われてはいないかと。

「SMAPの声が邪魔!」と感じられた方もいるかもしれませんね。
なにしろ、明日海りおと望海風斗、当代の宝塚を代表する歌の匠揃い踏みですし。
歌唱力に関しては、20年超のSMAPファン(J的初恋の君は木村拓哉)の眩んだ目をもってしても、庇い切れません。

歌唱力を求めたら、SMAPファンにはなってませんて。
SMAPにはそれを超える魅力があるわけで…(…明日海さんには更にそれを超える魅力があるわけで…)…というのが私の見解です。
論理の破綻に気づかれた方は、見なかった事にして下さい。
うーん、私はまだまだSMAP愛してるんだなぁ…(これでも)

ジャニーズの舞台はミュージカルが多いから、宝塚出身の方もよく出演されています。
(現役ジェンヌさんが客演されることも、ままあります)
昔から、宝塚とジャニーズは繋がりがあるんですよね。
本格的なショービジネスを目指すジャニーさんはもちろん、特に舞台経験がある所属タレントは、宝塚に対するリスペクトを持っているように感じます。

宝塚もプロ集団ですが、ジャニーズもチャラく見えてプロ意識が高いんですよ。
特に長年トップランナーとして駆け続けているデビュー組はストイックです。

余談ですが、「チャラい」という形容詞に朝夏氏を思い出し、ドキドキしてもうた…。
いかん、今日は脱線しない! でも、好き!

…というわけで、衣裳編に続きます。

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