世界に広がるヘネシーの輪 | 隠れ家の寝室

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先日の朝日杯はHenny Huges(ヘニーヒューズ)産駒のアジアエクスプレスが快勝しました。

父のヘニーヒューズはキングスビショップS(米GⅠ)、ヴォスバーグS(米GⅠ)のGⅠ2勝にBCジュヴェナイル(米GⅠ)2着など、主に6~7F戦で実績を残したヘネシー産駒になります。

ヘネシーと言えば、日本で供用され11世代に渡り1000頭あまりの産駒を送り出しましたが、重賞勝は武蔵野S(GⅢ)にフェブラリーS(GⅠ)を勝ったサンライズバッカスただ1頭と言うやや寂しいと言うか、かなり物足りない成績に終わってしまったのですが、その子世代が世界各地で地味にその勢力を広げつつあります。

ヘニーヒューズ自身はアメリカでもBCディスタフ勝のBeholder(ビホルダー)や、日本で他にもヘニーハウンド(ファルコンS)、ケイアイレオーネ(シリウスS)などを出しており、輸入された11頭のうち9頭が勝ちあがるというかなり優秀な成績を収めています。

また、今年新種牡馬としてデビューし、早速小倉2歳S、デイリー杯2歳Sを勝ったホウライアキコを出し2歳世代だけで40%ほどの勝馬率を誇るなど順調な滑り出しを見せたヨハネスブルグ。さらにそのヨハネスブルグ産駒でアメリカだけでなくチリやアルゼンチンで重賞勝ち馬を出しているScat Daddy(スキャットダディ)やDiamond Tychoon(ダイヤモンドタイクーン)。自身も現役時代にイスパーン賞(仏GⅠ)を勝ち、産駒もフランスで重賞勝馬を出したSageburg(サージュブルク)など、今年はストームキャット系の旗頭Giant's Causeway(ジャイアンツコーズウェイ)に次ぐ活躍を見せていますので、今後も面白い系統になりそうな予感があります。


とりあえず、アジアエクスプレスについて軽く触れると、パッと見ナスルーラ×プリンスキロのクロスニックスであるSecretariat≒Cozzeeneが目に付く(さらに奥にSir Gaylordが隠れてるんですが・・・)ところですけど、ちょっと興味深いのが祖父ヘネシーが持っているNearco、Phalamond=Sickleの全兄弟にその兄Hyperion、Mahmoudを寄せ集めた特長を再度活用しているところ。

ちょっと小難しいですが具体的に言うと、ヘネシーが持っているNorthern Dancer≒Island Kittyに、母方から同じノーザンダンサー系のDeputy Minister、祖母父のNotebookもTom Rolfeが1本入っていますがNorthern Dancer≒Notebookと括ってもあながちおかしくないかと。
加えて、この祖母父NotebookにはMajestic Princeなんていうこれは完全にNorthern Dancer≒Majestic Princeなんてのも隠れており配合的にはかなり奥深さのある感じがあります。

日本でサンデーサイレンスがここまでの勢力となった理由として、ノーザンダンサー系とのニックが相当大きな要因となっていると思っているんですが、その一因はNorthern Dancer≒Haloの相似性があると考えています。それを踏まえると、ノーザンダンサー的な要素を凝縮したこの馬や、ヘネシー系の種牡馬が母父サンデーを使いこなす・・・と言うのは十分にあり得ることで、現にヨハネスブルグ産駒であるホウライアキコも母父はサンデーサイレンスです。


まぁ総合的に見てこの系統にありがちな仕上がり早いパワー寄りのマイラーで去年のロゴタイプに近い雰囲気かな・・・とは踏んでますけど。この馬がいつまで現役を続けるかは分かりませんが、もしかしたら種牡馬的な価値は結構高いのではないかな、なんて感じています。


・・・こんなんとか。(仮想配合:アジアエクスプレス×ブエナビスタ