6月23日、クニトコタチが、しびれをきらして目の前に現れてから、
1週間後・・・・・・・・
あらかじめ、上から指定されていた時刻に向かうことに。
6月29日朝8時 西宮神社 本殿
南門から入ると、もう既に・・・・・・強制モードに入っていた。
上からの指示で、このタイミングで、この瞬間に、
やらなければいけないこと。
正さなければいけないこと。
有無を言わさず取り組まなければいけない。
強制モードは、始まった瞬間から、自分の意志は全く反映されない。
何が起こるのか。 何が始まるのか。
その 『 場 』 に行ってみないとわからない。
そして、本殿についた瞬間、
思わず 息を飲んだ。
・・・・・・・・・もう既に 始まっていた。
目の前で展開されている、この場所。 コノ世界・・・・・・・
自分は、強烈に覚えている。
そこは、
一目見ただけで 圧倒されるほどの・・・美しい自然界。
山々、木々、草花・・・・・・ 全て、地球上で見るものとは、みなぎる生命力の差が歴然としている。
力強く、煌びやかで、鮮やかな原色の花々と、
淡く深みのある色の、優しさに溢れる花々が咲き乱れ、
桃色の花びらが、優しい風に乗り、一面に舞い続ける。
深い緑の葉に覆われた木々、その 『 場 』 を守るようにそびえる山々。
その全てに・・・意識と知性、
そして・・・愛を感じる。
恐らく、この世界を見た者は、その素晴らしさに一瞬で魅了され、
無条件でその中へといざなわれてしまうと思う。
・・・・・ももちんを除いて。
絶対に入りたくない。
この世界には、一歩も足を踏み入れたくない。
なぜ自分はこの世界を知っているのか、強烈に、鮮明に植えつけられているのか。
この場を見て、やっと・・思い出した。
ガイア創世の頃、
この時空において、どうしてもやらなければいけなかった事・・・・・
愛があふれる、緑色の草の広場の中央には、『 席 』 が設けられていた。
そこで、自分を待っている存在がいた。
お互いにつながっているので、これからその席上で自分が何を伝えようとしているのか。
相手はもちろんわかっている。
全ての事情を理解した上で、
それでも・・・・自分と酒を酌み交わそうとしてくれていた。
でも、自分には・・・これを伝えるのはあまりにも辛すぎた。
これは・・・伝えられない。
『 隠サレル 』 ことの辛さ。 それは根源で体験した絶望と共に身に染みてわかっている。
それと同じ絶望を・・・自分にとって最も近い存在に、もう一度体験してもらわなければいけない。
伝えたくない。 この席には・・・・絶対につきたくない。
とてもじゃないけれど、この世界に入ることすらできない。
・・・・・・・でも、それは、自分が許さなかった。
席へと近づく。 踏みしめる草々からは、こんなにひどい、薄情な自分にまで、
溢れんばかりの愛を送ってくれた。
その愛が、優しさが心に突き刺さり、自分は余計に苦しんだ。
席に着き、
相手を見つめ、酒を酌み交わす前に、
身が切り裂かれる思いで、その事を伝えた。
目の前で、
優しく微笑んだ クニトコタチ は、
そのまま 席を立ち、
桃色の花びらが美しく舞う中、
奥の世界へと消えていった。
ガイア創生ノ頃 交ワサレタ 誓約
隠された クニトコタチ
分かれた意識の 『 モト 』 をめぐり、展開されることになった 『 争い 』。
そして・・・
この瞬間に生み出された、『 罪 』 という 概念。
その発端を・・・思い出した。
そして、今、この瞬間、
時空を超えて、誓約が交わされたその場所が、再び、目の前で展開されている。
あの時と同じ世界。
そして、席上には・・・・
怒りを放ち、変わり果てた姿になっても、ずーーっと、待っていてくれた存在がいる。
コトノハジマリ・・・
強制モードの中、その 『 誓約 』 と、向き合う瞬間がきた。