『21世紀の精神異常者』 から 『レッド』 まで、
『ディシプリン』 から 『スリー・オブ・ア・パフェクト・ペア』 まで、
そして 『ヴルーム』 から 『パワー・トゥ・ビリーブ』 まで、
各時代のキング・クリムゾンのナンバーを余すところなく
再現するステージは必見!!
これが今公演の宣伝文句。
しかしこれは大きな偽りであって、‘Discipline3部作’を除けば、
『Lark’s tongues in aspic partⅡ』、『Red』、『Vroom
vroom』 の3曲のみがセットリスト入りという有様。
確かにAdrian Belewのボーカルで、『Epitaph』 や 『Fallen
angel』 を聴きたいか?と問われれば否定的。
しかし反面、Robert Frippの制約(呪縛?)から解放された
Belewらが過去の曲達をどう調理してくれるのか?という期待
があったのも事実。
何を披露してくれるか当日のお楽しみにしたいから、海外での
セットリストなど近況の情報などはシャットアウトしたので、
チケット購入の決め手はこの宣伝文句に拠る処が大きかった。
また今回、
POWER TRIO
Adrian Belew - vo,g
Julie Slick - b
Tobias Ralph - ds
STICK MEN
Tony Levin - stick b
Markus Reuter - touch g
PatMastelotto - ds
という2ユニットの共演という面がある。
この意味で言えば、大阪公演の
「クリムゾン・プロジェクト with スティック・メン、パワー・トリオ」
という表記が正確と言える。
なので、基本は6人編成での演奏なのだが、一部楽曲で3人ずつ
となり、その状態で 『Lark’s ~』 や 『Vroom vroom』 を演られ
てしまったのは残念だった。
特に 『Lark’s ~』 は6人一丸で観たかったのに。
全伝文句に偽りあり、という残念な思いの一方、ライブの予習とし
て最近聴いていた1984年モントリオール公演を収めたライブ・
アルバム 『Absent lovers』 に近いセットリストを、生で追体験
―しかも過剰なまでの重低音と共に体験出来たので嬉しかった
とも言える、様々な感情渦巻くライブとなった。
しかし、CRIMSONの名を捨て、当初の予定通りDISCIPLINE
というバンド名にしておけば良かったんじゃないの?という、今更
ながらの「そもそも」論を言いたくなってくるなぁ…
なんかBelewも浮かばれないような気がするよ、どれだけ長く
在籍して、どれだけ貢献しても。
1990年のAnderson Bruford Wakeman Howe来日公演
のサポートで観た時以来のTony Levinが楽しみだったのに、
何と言うか得体の知れない凄みみたいなのが感じられなかった
のも、今回の残念な点。
もう一人のベースに気を遣ったのか、単純に老齢なのか。