注:映画の内容(核心部分も含む)に関する記述があります
『バトルシップ』 日本先行公開
監督:ピーター・バーグ
出演:テイラー・キッチュ、浅野忠信、リアーナ 他
予告編、そして「ユニバーサル映画100周年記念作品」
なんて言葉に凄く楽しみにしていた一本。
ハワイでの14ヶ国合同軍事演習中、海上の謎の物体に
遭遇。
偵察で近づくと、突如、宇宙人による巨大なドーム型
バリア(シールド)の形成、
バリア内に取り残される、米軍2隻、日本軍1隻。
ここからの海戦シーンは、迫力、テンポ感、全てひっくる
めて、めちゃくちゃ面白い。
チョイ役かと思いきや浅野忠信も大活躍―戦法発案者
ということで米軍艦で艦長席を譲られるなんてビックリ
なシーンもあったり―して宇宙人と死闘を繰り広げる。
結局3隻とも撃沈され、戦う術がなくなったと思いきや、
今は博物館として停泊している“戦艦ミズーリ”。
旧型の船故に、現役隊員では動かし方さえ判らないが
そこで登場の退役軍人のおじいちゃん達。
AC/DCの『Thunderstruck』をバックに、出撃準備を
整えていくシーンは、アメリカ映画らしいノーテンキな
バカっぽさ全開だが、却ってそれが胸を熱くさせる。
そしてミズーリでの決戦シーンは、大胆奇抜な戦法に
大興奮。
この映画130分あるが、上記シーンで70分くらいか。
これだけならこの映画、「さすが100周年」と手放しで
褒めたいところ。
問題はこれ以外。
この映画大雑把にいって3つのパートがある。
1つがこの海戦。
2つ目に映画冒頭の30分くらい続く人物描写。
ダメ弟(テイラー・キッチュ)を諭す兄(アレキサンダー・スカルスガルド)、
お目当ての女の子(ブルックリン・デッカー)の気を引く為に、閉店
後のスーパーに不法侵入―御丁寧に『ピンクパンサー』の
BGM付き―しようとして失敗するダメ弟、、、といった人物
描写が全く面白くない。
ここが面白くないし、感情移入も出来ないから、戦いで兄
を亡くした時の絶望感や、それを乗り越えての成長物語
という側面が弱く感じる。
3つ目に地上での攻防。
先遣隊としてやって来たらしい宇宙人が本隊と連絡を
取ろうとしているのを防ぐ、という重要なパートなのだが
これがテンポ感もなくやはりつまらない。
巨大な回転ボールが地上基地を攻撃する派手なシーン
は楽しくはあるのだが、宇宙人が攻撃する理由の整合性
―荒唐無稽な話で整合性も何もないが―が取れていない
ようで、余計なパートに思える。
ついでに言えばエンド・クレジットが全て終わった後、
3分くらいのシーンがある。
(ここもコメディ調になっていて、イラッとさせられる)
パート2への布石とも思えるものだが、これも余計だな。
ハズブロ社のゲームが原案らしいが、割り切って映画も
人物描写を最低限にして単純な戦闘モノにしてくれた方
が、もっと楽しめたように思う。
大画面で観てこそ、というのは間違いない映画。
もう一回ぐらい観に行こうかな…