北見でのサイエンス講座を延期してもらい、

ここ2日ほど寝たきり状態だったのですが、

ここに来てやっと少しずつ気力が戻ってきました!

なので、久しぶりに自分のネタを広げるための実験を

やってみることにしました。

 

 

今回、やってみたのは宝石づくりということで、

あのルビーとサファイアを電子レンジでつくっちゃおうって実験です。

ルビーとサファイアは宝石の中でも自作可能な宝石でして、

なんとどこの家庭にもある電子レンジでできる・・・らしいのです。

 

実はルビーもサファイアもコランダムと呼ばれる

酸化アルミニウムの結晶の1つでして、

そこに酸化クロムが加わることでルビーの結晶に

酸化チタンと酸化鉄が加わることでサファイアの結晶に

なるというわけなんです。

 

これらの宝石を電子レンジでつくれる方法を本で入手しましたので、

これを今後の実験のネタとなりうるか、やってみております。

 

 

まずは酸化アルミニウムを49gと・・・

 

 

酸化クロムを2gを取って混ぜます。

 

本来なら100:2でいいそうですが、色がつくかどうかわからないので

49:2という形にしてみたんですね。

 

ちなみに実験に用意した酸化クロム、酸化チタン、酸化鉄は

釉薬を扱っている会社にてネット注文にて入手できます。

試薬で買うとなるといろいろ面倒なのですが、

本当にいい時代になりましたね。

 

 

これらを均一になるようによく混ぜて、原料はできました。

 

 

アルミホイルで6cmほどの四角をつくり・・・

 

 

3cmになるように片側に原料をほぼ一列に詰めます。

 

 

アルミホイルを細く丸めて・・・

 

 

こんな風に細くしたものをアルミテープで土台をつくります。

高さが3cmちょうどにならないといけないようです。

 

 

電子レンジに入れて。3分ほど回します。

実はところどころ焦げているのは、

その以前に使い終わったホッカイロでサファイア実験を

していたのですが、そこでできた焦げ跡だったんですね。

 

苦労した末に0,1mm程度のサファイアらしきものが

つくれたのですが、本では数mm程度と書いてあったので、

今回、酸化クロムと酸化鉄を新たに買いなおして

実験してみたってわけです。

 

 

原料を入れて、電子レンジをスイッチオンしてみましたが、

数分経っても、なんの変化もない・・・。

本当はアルミホイル上で大きく花火のようにスパークして

結晶化するはずなのに・・・。

 

と、しばらく待っていると・・・電子レンジから火が!?

なんと、電子レンジの真ん中あたりが燃えてしまったわけです!

 

とりあえず、電子レンジを止めると火が消えたので、

一旦、冷やしながら、レンジ内を掃除し、

再び挑戦したところ、レンジの中で再び火が出てしまいました!

 

どうも、アルミホイルがレンジで燃えて、その燃えカスが

中まで浸透してしまったようです。

 

というわけで、中古のレンジがお釈迦になってしまいました。

 

私自身は一応、化学系大学出身ですので

毒物劇物取扱なども可能ですし、

さらに甲種の危険物取扱者資格があります。

ですので、その辺は想定内でして、

消火なども万全の状態でやっておりましたので、

まったく問題ありませんでしたが、

これはまだまだ一般の実験としては危険だな

と、しみじみ感じましたね。

 

となると、安全に実験ができるためには

どうすればいいかという面で思案していけばいいわけで、

対策として実験用のるつぼが必要だなと感じました。

 

 

とりあえず、るつぼは注文しましたが、

中古のレンジがお釈迦になった以上、とりあえずは打ち止めです。

また、中古のレンジが手に入るまで、

この原料は封印という形になってしまいました。

 

とは言え、これをバネに少しずつできる時にやればいいので

まったく問題ありませんね。

 

実験というのは思い通りにならないことを失敗とするなら、

ほぼ9割ほどは失敗でできておりまして、

思い通りの結果になることはめったにないわけです。

しかし、その結果からどうすればいいのかということを

考えていくことこそが科学であり、

そこにこそ、科学の醍醐味があるというわけです。

 

今回は電子レンジが破壊という無残な結果に終わりましたが、

それはそれで次の実験にどうすればいいか考えているので、

少しずつ進めていきたいですね。

 

そんなわけで今日の実験でした。