島国の憂鬱 | 或小役人の一笑

島国の憂鬱

 ついに小泉首相が靖国神社に参拝した。
公債発行の公約は「大したこと」ではなく
守らなかったので、これは「大したこと」なのかもしれない。

↓小泉首相が靖国神社参拝
朝日新聞  産経新聞

大阪高裁の違憲判決を考慮したのか、
今回は、私的な参拝の色を強めたものになった。

例のごとく、大陸と半島は、大騒ぎだ。
もちろん、国内の左側も、大騒ぎだ。
細かいことにこだわらないのは、大雑把だ。
年末にするのは、大掃除だ。
大きな賭けは、大博打だ。

さて、批判する人達の理屈は大抵、
「戦争を美化(正当化)しているのではないか」
「近隣諸国の反感を買うからやめろ」
の二つに集約されると思う。

前者については、私は全く同意できない。
過去の記事にも書いた 通り、どういった過去であれ、
現在の平和な日本があるのは、過去の人々のおかげである。

望まぬ戦争に借り出されて、命を落とした兵士達も
日本を戦争に導いた、軍幹部たちも、
それが日本の為だと妄信していたのだろう。

もちろん戦争は大きな過ちであったわけだが、
その過ちを猛省することによって、
日本は戦争放棄の憲法を持つ、世界で唯一の国になったのである。

小泉首相も、
「一人の国民として心を込めて参拝した。
二度と戦争を起こしてはならないという不戦の決意で祈った。
日本はこれからもアジア諸国との関係を重視していきたい」
と語っているわけで、
靖国参拝は、そうした現在の日本の歴史的形成過程を
直視して、同じ過ちを繰り返さずに平和な日本を目指すことを誓う
ものだと私は理解している。


また、後者の「近隣諸国の反感を買うからやめろ」
という理屈も、あまり納得できない。

大陸と半島は、経済の成長過程で日本を仮想敵国とすることで
国内政治・経済の不満をそらして来た。
その徹底的な反日教育は、非常に効果的で、
反日の印象を強めることで、為政者の支持率が上がるという、
恐るべき国民体質が醸成されてしまった。

大陸・半島の為政者側からすると、もはや
「我々も十分な国際競争力がついてきた。
戦後の日本の平和的な歩みを評価して、過去にとらわれず、
日本とさらに結束を固めて、アジアの一体的な躍進を目指そうと思う。」
などとは言えなくなってしまった。

日本を完全に敵に回すのが、得策ではないことは、
相手政府も十分承知の上だろうが、国内の事情を考慮すると、
日本を批判し続けないわけにはいかないのだ。

従って恐らく、この大陸・半島政府の反日態度は、その姿勢が最も重要で
日本の首相がその批判を受けつつも靖国参拝を繰り返したところで、
日本に大きな損害があるわけではないだろう。


それにしても、なぜわが国ではこうした売国的な意見が、
こうも力を持つのか不思議でならない。