ささやかな笑いと、何かを考える小さなきっかけ
おこがましくも、そんなテーマでブログを綴ります
霞ヶ関の国家公務員の仕事②
~前回の続きです~
前回の記事はこちら→(霞ヶ関の国家公務員の仕事① )
そして、一息つく間もなく、今度は大臣官房総務課から電話がありました。野党議員から資料要求が来ているとのことです。
急いで総務課に出向き、議員事務所からの依頼紙を見ます。内容は複数部局にまたがる事業についてであり、自分の部局がメインとなっています。
そのため、関係部局を取りまとめて資料を作成してほしいと官房総務課から指示が出ましたので、とりあえずそれを了承し、自室に戻ります。
急いで依頼紙に留意点などを書き加えて必要部数コピーをとり、課長補佐と係長、そして国会案件はすぐに課長、局長にも一報をいれます。
要求された資料は、既存のもので対応できるものではありませんでした。
通常整理しているものとは違う切り口、観点から整理した資料を要求されています。
作成するには、担当部局から全国の当省配下組織へ指示をだして、情報を集め、整理する必要があり、時間と労力がかかるものです。
担当係を呼んで補佐・係長と打合せをし、作業方針を固めます。議員からの資料要求は、定義があいまいであったり、説明が不足しているものが多く判断に迷うものがほとんどです。
そうした場合は、要求の趣旨を汲み取って定義付けをしたり、議員事務所に問い合わせ、確認します。
議員事務所への電話は、最も神経を使う仕事です。
(国会議員がらみの仕事は、幹部も含め誰もが相当神経質になります)
割と簡単な質問であれば、国会担当の私が電話していましたが、内容が専門的な場合は、担当係から照会したり、大物議員の場合などは、上司が電話をします。
そうして作業方針が決まったら、様式や作業要領を整えて、作業を開始します。
担当部局で作業を進めると同時に、関係部局でも作業を進める必要があります。
関係部局への作業依頼は、国会担当の私が、関係部局の国会担当に依頼します。
この作業依頼に不備があったり、作業が膨大であったり、締切が短かったりすると、質問とも苦情ともつかぬ電話が殺到してしますので、作業依頼には注意を払います。
関係局に作業依頼を出し終えたら、とりあえずこの作業は自分の手を離れます。
少し蛇足になりますが、資料要求の締切はショートなことが非常に多いです。
要求された資料が、既存の資料であれば、すぐに対応できますが、既存の資料で無い場合は、当省所管の情報といえども、全国の配下官署に調査を依頼して集計・精査を必要とするものが多いのです。
そのため、議員の想定している(一般的に想定される)ように、所管行政に関する資料とはいえども、手持ちの資料をさっと出して対応するということはできず、提示された締切ではとても対応できなかったりするのです。
さらに、議員の先生は、国会質疑のために資料要求をすることがほとんどです。
政府から提出された資料をネタに、その内容について国会質疑をするします。国会での質問者が決定するのは、国会の開催日の直前になることが多いため、質問者となる可能性が出てきた段階で資料要求をすると、その開催日までに間に合うように期限をきられるため、どうしても締切が短くなってしまいます。
締切を守れそうに無かったら、議員事務所に連絡をして、締切を延長してもらわなければなりません。
この締切の延長の電話も、非常に神経を削るしんどい仕事です。
~次回に続く~
霞ヶ関の国家公務員の仕事①
今回から、激務といわれる霞ヶ関の国家公務員の仕事について、シリーズにして少し詳しく書きます。
さて、公務員というと、メガネをかけていて、ひじに黒いサポーター的なものを付け、住民票の交付手続き等をのんびりと行なっている、メガネを掛けた人というイメージをもたれていると思います。
そして勤務時間はきっかり「9時5時」。
5時を一分でも過ぎると、書類は一切受付ません。閉店ガラガラ~といったところでしょうか。
しかし、こうしたイメージは、市役所の窓口における公務員を歪曲して創造されたものであり、実際の公務員象とは異なります。
合っているのは、メガネを掛けているということだけです。
少し詳しい方にとっては周知の事実ですが、本省の国家公務員は相当に激務です。なお、残業代が満額支給と誤解されがちですが、ほとんどサービス残業です。
人件費は予算の制約があり、いくら残業しても、月額30時間分ほどしか支給されません。
若手の官僚などは、月200時間残業して残業代3万円なんてざらです。
特に忙しい業務は、国会・法令・予算の担当や、法令改正等を抱えている部署、話題の事件が勃発している所管省庁などです。
私は以前、本省のとある部局で、総括係という国会と企画法令を兼ねた窓口業務を担当していました。
ちなみに上司は、総括係長(キャリア)、課長補佐(キャリア)、課長(キャリア)、局長(キャリア)です。本省の職員といっても、7~8割がノンキャリアですが、企画法令関係の業務はキャリアが多く、私の仕事の相手もほとんどがキャリアでした。
私が就いていたポストも、数年前まではキャリアが担当していましたが、ノンキャリアの法令担当登用が進む中、ノンキャリアが担当するようになっていました。
さて、そうした総括係の業務はそれはおぞましいほどの激務でありましたので、国家公務員の仕事を少しでもご理解いただくためにも、そのときの1日の流れを、ここにご紹介します。
さて、8時45分頃に出勤すると、まずメールチェックをします。
(出勤時間は9時でしたが、国会業務では朝早い時間から緊急業務が入ることがあるため、少し早めに出勤していました)
国会法令関係の部局窓口である担当者には、特にメールが多く送られます。1日平均100件ほどです。
前日の深夜(1~5時くらい)に、大臣官房総務課という省庁としての国会担当窓口から、国会の予定などをまめたメールが届いているので、それを部局内幹部と各課に転送します。また翌日の国会予定にかかるメールは、勤務時間中常に官房総務課から送付されてくるので、適宜局内国会担当に転送します。
その後、それ以外に送られてきているメールをチェックします。
深夜に他部局から送られていたメールです。内容は、情報提供や作業依頼、照会などで、自分の部局に関係の無いメールもあります。省内全体として行なう作業や、念のための情報提供は、全部局の窓口に送付されるため、窓口で自分の部局に関係があるか判断する必要があります。
地方分権推進委員会で決定された方針と議事録が情報提供されていました。
これには自分の部局の業務に関係しそうなものがあったので、該当課室に情報提供します。
発信源からの情報は、PDFやワードなどで膨大な量が送られるので、どの部分がどの課室に関係しているか、簡単に説明をつけた上で、必要部分を抜き出したりして整理してから転送します。
この時点で、内容が難解であると、総括係で理解したり過去の経緯を調べたりするのに時間がかかってしまいます。
かなり若い年次で総括係に配属された自分にとっては、こうした作業もかなり負担でした。
次に、規制改革会議で行なわれている自治体からの要望について、作業依頼が来ていましたので、内容を確認します。
自分の部局で所管している補助金に係る規制を緩和してほしいとの要望があがってきており、それに対して政府として回答を作るとともに、実現できるか検討するというものです。
こうした作業は難しく、要望の実現にあたり、抵触している法令を確認し、現行法令でどこまで実現できるのか、それとも法令改正を見据えて実現を検討するのか、行政として是認できない要望であると判断するのか、内容は政治的に高度なものになります。
自分ひとりで判断できるものではないので、上司の課長補佐と係長に相談するため、依頼の資料と関係法令等をできる範囲で集めて相談の準備をします。補佐に概要を説明したところ、担当係を呼べという指示がでましたので、該当部局の担当係に電話して概要を説明し、来てもらいます。
とりあえず方針が決まったので、締切を決めて作業を担当係に任せ、この件は一旦自分から離れました。
~つづく~
やぶれるもの
世の中には、様々な“やぶれるもの”があります。
数え上げればキリがありません。
例えば、障子、約束、戦(いくさ)、夢、恋・・・。
そして、ズボンです。
先日、私のはいているズボンが破れました。
おしりの部分が、縦に15センチほど破れました。
かつて無いほど大きく破れました。
当初私はその事実に気づいておらず、課内の飲み会の席で同課の人間に、
「貴君のズボンは破れているのではないか」との照会を受け、通常は見えない後方を確認したところ、ズボンの損傷が発覚しました。
確かにその日の午前中、何かの作業のためにかがんだ際、ビリッ!と、確実に何かが破れる音を確認していたのです。
しかし、そのとき私は、ズボンの前方に異常が無いことを確認しただけで安心し、後方の確認を怠っていました。
その結果、私はズボンに大きな欠陥を抱えたまま、半日を過ごしていたのです。
半日も乱れた服装で公務に携わっていたことは誠に遺憾であり、厳重な処分と再発防止策が必要とされます。
なお、ズボンが破れてしまった原因としては以下のようなものが挙げられます。
・かがんだ時の動きに無理があった。
・ズボンがいつの間にか縮んでいた。
・ズボンの素材がよくなかった。
・私が太った。
・政府が悪い。
主な原因は、「政府が悪い」だと思います。
テレビを見てても、世の中に起こる不幸な出来事の大部分は政府に責任があるといっているので、本件もその例に漏れないものと推測されます。
したがって私は、政府に第3次補正予算を組んで、本件に係る対応策をとることを強く要求します。
ところで、わたしの破れたズボンを見た多くの方から、
「裂け目から白い布が見えていたが、貴君はブリーフ派なのか。」
という照会をうけましたが、私はトランクス派であり、見えていた白い布はブリーフではなく下着のTシャツであることを、ここに明らかにしたいと思います。
話は変わりますが、私の職場の先輩YDさん(かなりよい恰幅をされています)は、着ていたYシャツのひじの部分が、なぜかすそと平行に15センチほどに渡ってちぎれていました。
それを見た私は、下手な発言をして先輩を傷つけてはならないと思い、
「斬新なクールビズですね。」
と大笑いしながらその場を後にしました。
このYDさんの場合は、きっと太りすぎが原因だと思います。
YDさんには、今後生活態度をあらため節制するよう、強く要求します。
BOOK OFF での買い物で注意すべきこと
先日“BOOK OFF”でCDを買いました。
そのレジでの出来事です。
CDについてる万引き防止の器械(名前が分からないのでここでは仮にクリリンと呼ぶ)が取れない。
店員は、クリリンを外すための器械(名前が分からないのでここでは仮にチャオズと呼ぶ)を使うのを諦め、カッターやハサミで無理にクリリンを取ろうとし始めました。
するとその店員は、ハサミでクリリンをグリグリやりながら、他の店員に
「同じものの在庫が無いか、見てきてくれ」
と指示しました。
「え~っと、これは尾崎・・・豊の・・・」
指示を受けた店員が、タイトルを確認しています。
自分の購入するCDをまじまじと確認されるのは、何故か恥ずかしいものがありますが、この場面において私は、更なる悲劇を想像してしまいました。
このCDがもしも別の、もっと恥ずかしCDやDVDだったら・・・。
「え~とこれは・・・とんねるずの・・・嵐のマッチョマン」
「え~とこれは・・・鳥山明の・・・ドラゴンボールZ~ぶっちぎりの最強戦士たち~」
これでも十分恥ずかしいけど、
さらにもしも・・・ね!
怖いでしょ??
まあそれは置いといて、
結局無事にクリリンは外れましたとさ。
クリリンのことかーーーーーー!!!!!
スキー及びスノーボートの危険性について
冬になると、スキーやスノーボード楽しむ人が多くいます。
私もそのひとりで、例年、冬はスキーをたしなんでおります。
ちなみに私は、スキー一筋で、スノーボードはやったことがありません。
こう書くと、私は相当上級者のように思われるかもしれませんが、 たしかに、相当な技術をもっています。
以前、上級者コースで滑走しようとしたところ、 あまりの斜度とでこぼこに恐れおののき、スピードが出ないよう慎重に、 ほぼ真横にそろそろと滑っていました。
すると、でこぼこに片方のスキーがひっかかってコントロールを失い、 急にスピードが出てしまいました。
びっくりして体のバランスを崩し、あっさり転倒しましたが、 斜面が急なので止まることなく、背中で滑走しました。
スキーははずれてどこかにいってしまいましたが、スキーを履いてなくても、履いて滑っていたときよりも速く斜面を滑り降りました。
心の中では、「このままでは危ない」という気持ちと、 「こうして背中で滑った方が怖くないじゃないか」という気持ちが 入り混じり、複雑な心境でした。
緩やかな斜面まで到達し、停止したときには、手袋やズボンの内側に雪が入り込み、雪だるま状態になっていました。
私の停止した箇所の少し先に座っていたスノーボーダーの女性に
「大丈夫ですか」と半笑い状態で聞かれましたが、
「ええ、大丈夫です。」とクールに答えました。
実際、背中と手袋の中に雪が入って、非常にクールだったのです。
一緒に来ていた上級者の知人が、私の滑走を見ており、「大丈夫か」と大笑いで聞いてきましたので、「転んだのではなく、こういう滑り方なんだ」と答えました。
このように、私はスキーに関してかなり技術を持っておりますが、上級者にとってもスキーは非常に危険なスポーツなので、 みなさま、くれぐれもお気をつけ下さい。