先日、国際危機管理支援支部の講演会にて、
ドキュメンタリー映画「生きる!中村久子」を観賞し、
改めて、今ここに全てがある豊かさを確認しました。
感動し心動かされました。
御存知のように、あの聴力も視力も無くし、
話すことも出来なくなったにもかかわらず、
ハーバード大学を卒業し、政治的人権的に世界的に活躍した
ヘレン・ケラー女史も、
私以上に不幸な、そして、偉大な人と称えられた日本人が
「中村久子」さんです。
幼少時に手足が壊死する病気になり、
その手足を全て切断されても、
力強く美しく豊かに生きられた物語です。
母親の、自分が先に逝った後の、
そのような身体でも生きて行けるようにと、
厳しいしつけをされて恨みながら育ち、
しかし、結婚して二人の子どもに恵まれ、
その成長を目の当たりにした時に、
今までの母の厳しくも手を出し手伝わない深い愛情に気づき、
そして、手足が「ない・ない・ない」の人生から、
今この命も子どもも「ある・ある・ある」に気づき、
人生を喜んで豊かに過ごし、
この世を終えられたドキュメンタリーです。
また、そのように頑張れた理由として、
書道の師との出会いの時に聞かされた
「泥の中に咲くハスの花」の心を持ち続けられたからだそうです。
生涯に残されたものは、
手足が無くとも、和裁、人形、書、俳句、
そして、社会福祉活動、講演活動などと、
健常者以上の生き方で、多くの人々に影響を与えられました。
省みるに、今のお金で何でも手に入れられる
「ある・ある・ある」の時代に一石を投じる、
生き方の見直しに大きなメッセージをいただきました。
私も、以前から書いていますが、
幸せの感じ方として、このように金銭的物質的に豊かになって、
何でもある環境にもかかわらず、
もっともっとと「あれもないこれもない」「まだまだ」を少し見直して、
身近なこのような「あれもある」「これもこんなにもある」を
改めて考えさせられました。
手足が無くても、「ある・ある・ある」に気づくことにより、
生涯が喜びと感謝で満たされることを学び、
そして、大きな勇気をいただきました。
幸せになるのは簡単だと思います。
僭越ながら、私も今までにたくさんの気づきをいただき、
この身の回りの小さな「ある・ある・ある」を感じることにより、
いろいろな欲と物を捨てることも出来、
必要なわずかなもので満足出来るようになりました。
そして、この命までもある、
生かされていることまでも分かるようになりました。
いきなり欲や物を捨てるのは難しいでしょうが、
これを始めるためにも、
まずは、今満たされている身体を確認し、
心臓の鼓動を感じ、
今生きている生かされていることを感じてみるのも、
大変意義あるのではないでしょうか。
今日も一日、周りの全てに「ある・ある・ある」を感じれる日でありますように。
御蔭様で、ありがとうございました。