【登山記録】鷹ノ巣山
■基本データ入山日:2026年2月11日(水・祝)山行:8時間27分 休憩:1時間7分 合計:9時間34分天候:曇り時々雪(雨)気温:0℃距離:19.5km、登り:1,442m、下り:1,646m■コース07:50 アタック開始(倉戸口バス停)09:28 倉戸山12:34 鷹ノ巣山17:45 下山(もえぎの湯)■食事朝:パン行動食:アミノバイタル、クッキー、クルミ餅■レポート来月に予定している九州遠征のトレーニングとして、距離や高低差が近い山を探していました。最初は大岳山〜鍋割山の縦走を候補にしていたのですが、前日の時点で雨予報が出ており、「雨の中で名物の鍋焼きうどんは食べられないな…」と思い、鷹ノ巣山に変更することにしました。また、今年はいろいろと装備を揃えようと思っているので、本格的な雪山は来シーズンから挑戦する予定でしが、東京の山の中では標高の高い鷹ノ巣山なら山頂付近に雪が残っており“なんちゃって残雪期登山”が楽しめるかもしれないと考えたのも理由のひとつです。始発で奥多摩駅に到着。この日は祝日でしたが登山客は片手で数えられるほど。普段の週末なら登山客であふれるのに、この時期はさすがに皆さん山に行かないようです。バスに揺られて倉戸口バス停に到着。下車したのは私ひとり。その後、入山からゴール地点の温泉に着くまで誰ひとりとして会うことはなく、無事「単独無酸素登頂」に成功しました。登山道の入口を通り過ぎるという小さなミスはあったものの、登り始めて30分もすると道の上に雪が見え始めました。この時点では「お、思ったより雪が残ってるな。雪山気分が味わえるぞ♪」と少しウキウキしていました。しかし登り進めるにつれ、地面が見えている場所のほうが少なく、ほとんど雪の上を歩いているような状態に。くるぶしまで積もっている場所もあり、早めにゲイターを装着。これは我ながらナイス判断でした。その直後には膝近くまで積もる場所にも遭遇し、ゲイターがなければパンツも靴も濡れて大惨事になっていたと思います。ちなみにハードシェルパンツとチェーンスパイクも持参していましたが、結局出番はありませんでした。朝8時にアタック開始。通常のコースタイムは10時間なので、普通なら夕方6時の下山です。しかし私は普段コースタイムの7〜8割程度で歩くため、「今日も少し早めに歩いて、日没前の夕方4時くらいには下山できるだろう」と予測していました。ところが雪が立ちはだかり、スピードがまったく上がりません。鷹ノ巣山に到着した時点で、コースタイムからほとんど短縮できておらず、不安が募っていきます。本当は山頂でお湯を沸かしてお昼にする予定でした。しかし山頂は雪に覆われていてバーナーを置く場所が見つからず、さらに想定より遅れている焦りもあり、お昼を諦めてすぐに出発しました。普段、私は行動食をほとんど食べないため、持って行っても結局そのまま持ち帰ることが多いのですが、今回は大活躍。行動食がなかったら、おそらくシャリバテで動けなくなっていたと思います。やはりちゃんと持っていくべきですね。急いで下りたいものの、相変わらず雪は多く、足元は不安定。スピードはまったく上がりません。雪に埋まった足を何度も引き上げ、滑りそうな斜面で踏ん張り続けるうち、体力がガシガシ削られていきます。そんな中、唯一の救いは前に歩いた人のトレースがあったこと。靴底の形まではっきり残っていたので、おそらく同じ日に登った方でしょう。このトレースのおかげで道に迷わず(実は一箇所だけ迷いましたが…)、深い雪をラッセルする必要もなく、大幅に体力を節約できました。どこのどなたか知りませんが(おそらく水根沢から登った方でしょう)、本当にありがとうございました。おかげで遭難せずに済みました。とはいえ、助けを借りてもなおスピードは上がらず。このままでは下山が6時を過ぎ、完全な暗闇の中をヘッドライトで雪道を歩くことになってしまいます。最悪の事態を覚悟し始めた頃、ようやく雪が減り、地面が露出し始めました。「時間を稼ぐなら今しかない!」とスパート。足腰はだいぶ限界でしたが、そんなことを言っている余裕はありません。必死に駆け下り、なんとか日没前に登山道の入口まで戻ることができました。天候確認は事前にしていたものの、ここ数日の登山者が少なく、山頂付近の状況を正確に把握できていなかったことが反省です。装備は雪に対応できるよう準備していたものの、コースタイムの見積もりはもう少し慎重にすべきでした。下山後は温泉でゆっくり湯に浸かり、ビールとご馳走を…と考えていたのですが、湯船にたどり着いた時点でお食事処がラストオーダーに。結局、食事にありつけたのはそこからさらに3時間後でしたとさ・・・。誰とも出会わなかった山行ですが、どこかの動物の足跡だけがずっと並走してくれました