行政書士試験の場合と異なり、司法書士試験の過去問は膨大です。
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民法で31年分の問題となると、20問×31年=620問です。
民法だけでこの問題数です。
合格ゾーン…ゾーンとは範囲を意味しますから…合格ゾーンが年々広がっていくことになるなと。
それはさておき。
司法書士試験において、合格ゾーンのような全年の問題が掲載されている問題集をいきなり使用するのは全くお勧めできません。専業受験である場合を除き、まず全過去問を習得することが不可能だからです。
どんな試験でもそうですが、まずは徹底的に頻出論点、つまりストライクゾーンを完璧に捉えることが重要です。したがって、学習の初期段階では重要論点に絞り込まれたものや、重要論点を要領よくまとめてくれているものを併用させるのが効果的です。
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上記の書籍のように、過去問のストライクゾーンが「プロの目線」でまとめられたものをまずは完璧にするように心がけること。これが重要です。
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個人的には、1年目の学習は、基本テキストを辞書的に使用し、とにかく3300選&伊藤塾セレクションの内容をマスターすることが合格への近道だと考えています。
それでは、合格ゾーンのような問題集は不要なのかというと、これは「NO」です。
テキストを辞書的に使用し、セレクション及び3300選をマスターしていくと、およそ75%程度(主観)の合格ゾーンの知識をマスターできていると思います。
残りの25%程度は、比較的細かい事項に関するものであり、合格に必須の知識というわけではありません。
しかし、合格者のほとんどが「過去問レベルであれば、どれだけ細かいことも押さえている」のが実状です。
したがって、セレクション及び3300選の射程外についても、最終的には押さえておかなければ、力負けをしてしまいます。(司法書士試験は相対評価の試験なので、ここが重要。)
ここです。ここに合格ゾーンの使い方があると思うのです。
まずは、セレクション及び3300選をマスターすることに努める。
ある程度マスター出来た段階で、合格ゾーンの問題集を一気に読んでいく。
その中で、セレクション・3300選には言及のない論点を抽出する。
すると、分厚い合格ゾーンのギリギリの射程範囲がよく分かると思います。
ということで、合格ゾーンのような全年度の過去問が掲載されているものは、学習の中期〜最終の段階において一気に使うのが良さそうです。
という、私見でした。
行政書士試験から司法書士試験へと歩を進められる方は、まずはどの過去問集をやろうかと悩まれることと思いますので、ご参考までにしてください。