2018.3.26 晴れ
熊野古道 中辺路は熊野詣が盛んな時代から現在に至るまで、道の状態がほとんど
変化していないところが多い印象があり、以前歩いた滝尻~野中の清水の区間も
思いほかよかったので、引き続き熊野本宮大社までを繋ぐ旅とした。
道の駅 牛馬童子ふれあいパーキングに駐車し、バスで小広峠に向かう。
バスの本数はかなり少ないので、乗り遅れるとこのコースは最終の帰りのバスに
間に合わない可能性が高いので注意が必要。
今日は9:00頃に乗車したが、できれば一つ前の便に乗りたいところ。
とはいっても、一つ前が7:30頃なので朝起きが相当しんどい。
お勧めは熊野本宮大社周辺に駐車し、8:10発のバスで小広峠に向かったほうがよい。
8:50に到着でき、帰りのバス待ち時間もない。
温泉が充実しているエリアなので前泊できれば最高だ。
9:20 小広峠バス停
バス停からトンネルの方に戻り道を横断すると標識があるので、それに従って進む。
(車の左側の道に入り、すぐに右折)
舗装された林道。
ここはまだ熊野古道ではない。
先方にトイレの建物が見えてくるので、その手前を右折し下っていきます。
熊野古道に合流。
小さい橋を渡り、休憩場所を過ぎると杉林に突入。
木漏れ日が気持ちよく、杉林の中は直射日光が届かないので涼しい。
期待通りの展開にわくわくした。
派手に露出している木の根っこ付近にくれば一つ目の王子「熊瀬川王子」
9:30 熊瀬川王子
1210年に藤原頼資の日記に登場してくるようです。
歴史を感じます。
一里塚跡を通過。
一里ごとに塚と松を植えて標識代わりとしていたようですが、跡なので今は
何もありません。
わらじ峠に向かい、登りが続きます。
昔は山ヒルが多かったという草鞋峠を越えると、すぐに下りが始まり石畳の道に変化した。
林道まで下りきると、岩神王子方面に向かいたいところだが現在は崩落のため通行禁止。
迂回道を辿ることとなる。
5分ほど林道を下っていくと、左に分岐し迂回路が続いている。
川を渡ると、峠への登りが始まった。
水がキレイです。
またまだ、木の感じは冬ですが、気温は高い状態。
今日はTシャツ1枚で行動できるほどで、20℃くらいはありそう。
迂回路とはいっても整備状態は良好で、崩落で急遽作ったという感じではなく、
以前からあったのではないか?というほど歩きやすい。
ここまで整備されていると、崩落して通行止めされている本来のルートは
永遠に復旧しないのではないかと残念な想像をしてしまう。
峠に向かうこの登りは意外と急で、今日歩いた中で一番疲れるところと言っていい程だ。
左側の視界は良好で、山景がすばらしい。
杉林に突入するとそこは峠の頂上で、峠越えのためすぐに下りが始まる。
そしてまた林道に合流。
蛇形地蔵まで100mの標識を見つけると、林道からはずれ急な下りだ。
11:00 蛇形地蔵。
この峠でダルという妖怪に獲り付かれて人が倒れることが相次いだために寛政年ごろに建てられたそうだ。
蛇形の由来は、この辺りで出土した海藻の化石が蛇の鱗に似ていたことからきているよう。
この後、来た道を戻り迂回路を進んだが、蛇形地蔵の前を通過し少し進むと、迂回路と
合流しているのでは?という気がする。
だとすると、距離からするに迂回して行くのが馬鹿らしい。
確かめていないので繋がっているかどうかは不明なので信じるかどうかは自己判断で。
迂回路の林道を外れると、昔住んでたと思われる石垣が見えてきた。
また、一里塚跡を通過すると川沿いの道へ。
前方に見える橋を渡る。
このあたりは既に迂回路ではなく本来の古道。
この橋に別の道が蛇形地蔵の方向から合流してくるので、繋がっているのでは?と思ったところ。
湯川一族の墓の標識の方向。
どこだ?
11:30 湯川王子
ここも1210年の日記に湯川王子の名前が登場するようです。
ただ、熊野参詣はもっと前からあったので歴史を感じ、また皇族が通った道であることを
思えば、自然と気が引き締まる想いもあります。
石柱によると皇太子殿下も平成4年?に訪れたようです。
巨木に守られているように見えます。
このあたりの道はいい雰囲気でした。
宿場があったような跡。
林道に合流すると、そこは三越峠。
近くの休憩所で昼食。
ここまで誰とも会っていない。
三越峠関所から峠を下る。
道の川の集落跡
昭和48年までは住んでいた集落の跡。
開けたところに来ると林道に合流。
個人的な見解では、ここまでが古道の雰囲気を色濃く感じる工程で、これ以降は林道のように整備されている道となり、古道としてはあまり面白みがなくなった。
12:50 船玉神社
ここで今日初めて人と出会った。
ここは湯峰温泉あるいは発心門王子に向かうルートの分岐点。
どちらに向かうにしても一度は歩いたことがあるので、少し迷ったが
今日は発心門王子方面へ。
猪鼻王子跡。
前はなかった気がする赤頭巾を被せてもらっている。
13:10 発心門王子跡
大鳥居があったところだが今はない。
心の悟りを開く入口とされるところ。
このあたりから急に歩く人が増えだした。
ただし、会うのは外国人ばかりで、会うたびに「こんにちは」という挨拶を掛けていただくのは
礼儀だということを習ってきているのかなと思う。
実際のところ、この後 数人の日本人にも出会ったが、こちらから挨拶しないと素通り
する人ばかりで、挨拶しても返ってこないことも多く、見習うべきことは多いと感じる。
ここからは舗装道路が続き、もくもくと歩く。
今まで林の中だったためか、開けた道路では改めて直射日光が暑いと再認識。
水呑王子。
遠くに富士山のような形の百前森山。
伏拝王子付近の茶屋には立派な桜が満開。
今日は月曜日だったためか茶屋は閉まっていた。
土日限定?
熊野の山並みが遠くに見えて、のどかな雰囲気が漂う。
山の中をしばらく進み、小辺路との合流点で関所門。
前回とは違って、門が新しくなっていた。
ここから熊野大社へは道幅も広く、歩きやすい。
15:00 熊野本宮大社
急いでバス停へ。
もうで餅を購入し、15:10発のバスに滑りこんだ。
ちなみに「もうで餅」は、ここでしか購入できないもので、当日食べればやわらかく、
一日置くと少ししっかりしたお餅の食感になる。
あんこ餅の周りにきな粉をまぶしているお餅がお気に入りで、毎回来るたびに
購入している。
後半はバスの時間に間に合わせるべく、少しゆとりがない旅になったのが反省点。
ただし、十分に古道歩きを堪能できたこと、特に中辺路は昔の雰囲気を色濃く残されて
いるということなので、詣が盛んだった当時の雰囲気が味わえるのが魅力的だ。
一部迂回路に変更されてはいたが、迂回路は熊野古道を歩いているのと大差ない
杉林の景色であり、開放感は本来の道それ以上という箇所もある。
手軽に古道歩きを体験できるコースとして、発心門王子~熊野本宮大社までを
歩く人が圧倒的に多いが、パンフレットの写真を見て想像しているであろう古道歩きの雰囲気や景色は、このコースを歩いただけではあまり堪能できず「期待はずれだった」という思い出で終わるのではないかと思うと心配で残念だ。
今日の工程では湯川王子周辺が特に好きで、当時は杉林ではなかっただろうが、
現在の古道歩きであっても、あの頃の人達と同じ道を歩いているという実感は、
1200年にタイムスリップして共有したいという想いが増幅する。
これで滝尻王子~熊野大社のルートはほぼつながり、事前に得た情報からは中辺路の
おいしいところは歩けたのだなとは思っている。
全ての熊野古道を走破しようとは全く思っていないが、大辺路、小辺路、伊勢路は
まだ歩いたことがないので優先していきたいと考えているし、それとは別に
「大雲取越」「小雲取越」は是非巡りたいと前々から思い続けている。
妄想は膨らむが、いくつ実現できるのだろうか。






























































