ふしぎ日和 | じゅげむのブログ

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読書と日々の生活

2015年。

ふと最近読んだ本を振り返ってみたけれど、

仕事以外では、

エヴァ・イボットソンの『幽霊派遣会社』と
マンガの『ダンジョン飯1』(九井諒子)ぐらいしか読んでない……
(幽霊……はすてきな幽霊たちがハッピーを巻き起こす話。
ダンジョン……は食料をダンジョン内で確保することにしたパーティの話。おもしろい発想だが、生理的にきつい部分も)

そんな中、知ってる作家さんたちが参加して書かれた

『あさのあつこ,土山優,八束澄子選 「季節風」書き下ろし短編集 ふしぎ日和』
(井嶋敦子 工藤純子 田沢五月 森川成美 村田和文 吉田純子)

を読みました。
(これ、どこからどこまでが題名なのだろう……)

児童文学同人のみなさんが一般向けの話を書くとあって、なかなか意欲的なアンソロジーです。

以下少しだけ感想を。

「正義の味方 ヘルメットマン」吉田純子
ホームセンターで一日一個ヘルメットを買っていくイケメン、その理由は?
題名から笑えますが、中身も笑えます。大人が主人公なのに、軽やかに読める、好きな作品でした。

「うたう湯釜」森川成美
時は明治、温泉町に奉公に来た主人公が、公衆温泉立て替えをめぐる争いに巻き込まれる。
若い男女の心理や当時の人々の様子がとても細やかに描かれ、タイムスリップしたような気にさせてくれました。

「働き女子!」工藤純子
四十歳のOLがリストラ騒ぎに巻き込まれ、出していく結論は……。
会社の人間関係や生き方がリアルに見えてきて身につまされますが、初心を思い出してさわやかな気持ちになれました。

「裏木戸の向こうから」村田和文
一人暮らしの母が急病になり、京都にもどってきた母子の話。
京都ならではの近所づきあいが興味深い。裏木戸の向こうはそういうことだったんだ!という驚きがあり、大変印象的な作品でした。

「生まれたての笑顔」井嶋敦子
未熟児の母となった女性医師の話。
「ロボット」と言われる個性的な医師が、必死に人間らしくあろうと努力する姿がとてもいとおしい、心に響く話でした。

「山小屋」田沢五月
引退を決意した山小屋の主人と、遭難しかけた若者の一年の話。
山の解放感と自然の厳しさが、彼らが背負うものとからめて、生き生きと描かれていました。

それぞれ味わいがあり、前向きな作品をありがとうございました。