こんにちは。

福岡市早良区選出の福岡県議会議員 後藤香織です。

私が副委員長を務める「ワンヘルス・地方分権調査特別委員会」の視察で北海道に来ています。


●十勝総合振興局

北海道は、日本最大の食料供給地域であり、食育についても全国に先駆けて取り組んでいます。

北海道の農業産出額の1/4を占める十勝総合振興局にて、食の安心・安全、食育の推進、クリーン農業・有機農業の取組などについて、説明を受けました。

クリーン農業では、遺伝子組換えの種苗を使用しない、化学肥料・化学合成農薬の使用削減など、一定の基準を満たした農産物に「YES!cleanマーク」を表示し、併せて化学肥料の使用量や化学合成農薬の有効成分使用回数などの栽培情報を消費者へ知らせる北海道独自の制度を設けています。

こういった制度により、道民の健康の保護と消費者に信頼される安全・安心な道産食品づくりに取組み、北海道の農業の底上げ、ひいては日本の食料自給率にも貢献しています。

このクリーン農業をスタンダードに、有機農業の推進にも取り組み、学校給食でも、有機食品を利用する自治体が、管内5市町と増えてきているそうです。




●北海道大学 人獣共通感染症国際共同研究所

私たちを約2年に渡り、苦しめている新型コロナウイルス感染症をはじめとする新興感染症の80%が人獣共通感染症と言われています。

北海道大学の人獣共通感染症国際共同研究所は、野生動物の病原菌を調べ、病気を起こす微生物を見つけ、発生を予測し、治療法の開発などにより、流行を予防する「先回り戦略」に取り組んでいます。

例えば、インフルエンザウイルスは、144通りの組み合わせのウイルスのうち、これまでに発生した新型インフルエンザH1N1型、H5N1型など、自然界から分離した75通りに加え、残りの69通りも実験室で作出し、パンデミックワクチン製造ウイルスとして、適切な株が既に用意され、パンデミックインフルエンザワクチンの唯一の候補として期待されています。

こういった研究の他、次世代の人獣共通感染症対策の専門家の育成にも取り組んでいます。

ワンヘルス(One Health)は、人と動物の共通の感染症について、一体的に対策を行う考え方で、福岡県は2020年12月、全国で初めて「ワンヘルス推進基本条例」を制定しました。

福岡県は、ワンヘルスを実践する拠点の整備などに取り組み、ワンへルスの世界的な先進地となることを目指しています。

「ワンヘルス・地方分権調査特別委員会」は、ワンヘルスの理念と実践(SDGsを含む)、廃プラスチック問題その他の環境の健全性に対する脅威や広域的災害(生物災害を含む)による災害者等の生活基盤及び社会基盤の再建、防災計画、国土強靭化計画等広域的防災・減災対策、権限移譲、税財源の拡充その他地方分権型社会の構築に関する事項などについて調査・研究を行います。

副委員長として、今後もしっかり学んでいきたいと思います。