日々を生きる。~大切なものを失って得たもの。 -56ページ目

楽園

彼らに会うためには、まったく別の俺が必要だ。

映画 アバターより





世界は俺たちにとって、優しいか?

それとも、

牢獄、か?



日に一度たりとも空を見上げる事も無く、


電気、

水道、

ガス、

携帯、

ネット、

車、


それらを享受、維持する代償が、

一日の半分を、

心底うんざりする仕事に捧げるってことなのか?



楽園。


それはたっぷりと自分と向き合い、

十分に考える時間があり、

心底心地の良い場所をいうのではあるまいか?



飯を食い、

寝る以外の時間、

必死になって働いているなんて、

地獄以外の何ものでもないんじゃないか?


どこかの国の遊牧民は、

電気も水道も家も無い(家はテント)生活でも、

草原に寝転がって、

自分や家族や世界について、

たっぷりと考える時間はあるってこと、

知ってた?



俺にとってのパンドラ。

見つける方法はきっとあるはずだ。



俺にとってのトルークに乗り、

トルークマクトになることによって。



そう。


俺には、


見える。




あなたが、見える。





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豆腐

朝七時に帰宅し、

水割りを一杯飲むと、

俺は布団に寝転がった。

酷い暑さだった。


蝉の鳴き声。

朝の身支度の物音。

何かとんでもないものが落っこちたのか、

隣の庭から大きな音がした。

くそったれめ。


それでも俺は、いつの間にか眠っていた。

この蒸し暑さの中、

眠れる自分が信じられなかった。


五時間ほどの睡眠。


汗まみれになって目覚めた。

昼だった。

冷蔵庫の中に豆腐が一丁。


醤油をぶっかけて食った。


毛むくじゃらの猫は、

窓辺に寝転がり、じっとしていた。

なんてかわいそうなことか。


お気の毒さま。


俺は猫を抱き上げ抱きしめる。


迷惑そうな視線を俺に向け、

それでも、ぐるぐると喉を鳴らした。



仕事のシフト表。


一日十三時間拘束。


なんてこった。



何も見えなかった。


それもそのはずだ。


そもそも俺は、


何も観たくはないのだから。




詩 「荷物を捨てろ」

恐怖は怒りへ、怒りは憎しみへ、憎しみは苦痛へとつながる。

ジェダイマスター ヨーダの言葉。





憎しみは、俺を雁字搦めにする。

楽園へ向かって泳ごうとする俺を、

暗い海底へと引きずり込もうとする。


そう、


憎しみという名の石ころを抱いて大海を、

泳いでいるようなもんさ。


人を憎むとは、そう言う事だ。



自分のために、すべてを許すべきだ。


相手のためじゃない。


自分のために。


人を憎むほど、苦痛は増すばかりだ。


あるとき、

憎しみを生きるモチベーションにしちまった俺は、

とんだアホンダラだった。


何故もっと早くに、

気付かなかったのか?


憎むものなんて捨てちまえ。


そうしないと、


愛すべきものなんて、

見つかりはしないのだから。





$日々を生きる。~モラルハラスメント。離婚。解雇。そして、これから。