日々を生きる。~大切なものを失って得たもの。 -39ページ目

頭痛

三日間頭痛が続いた。

その日。

俺は残りの有給と、

仕事の状況と、

実質、実入りに変化が無いことを確認し、


仕事を休んだ。



それから病院へ行った。



以前、指の腱を断絶したときに行った病院で、

内科も併設されていた。


総合病院に行くつもりは無かった。


とんでもなく待たされた挙げ句、

若い医師が登場し、

ぞんざいな診察に終わるのがオチだからだ。


俺が行った個人病院の医師は五十代で、

偏頭痛に対しても、十分な診断ができるようだった。


話を聞いていてそう思った。


以前、でかい病院へ行ったとき、


MRIへ送り込まれ、

結果なにも異常はなく、頭痛があるときに来てくれないと、

診断は不可能だと言われたことがあった。


その個人病院の五十代とおぼしき医師は、

俺の症状を聴き、どのタイプの偏頭痛かを特定すると、

それに対応する薬を処方してくれた。


一錠千円もするという。

保険適用で三百円だった。


ただし、

この薬剤は、頭痛が始まった直後に飲まなければ効力を発揮しづらいらしい。

「今も痛いのですが、飲んではいけないのでしょうか?」

「初めて飲むから、効果が出るかもしれないけれども」

俺は会計を済ませ、

外に併設された薬局で処方箋を出して薬を受け取ると、

街へ向かった。


頭痛は消えなかったが、何故か多少痛みは引いているような気がした。

ブラシーボ効果なのだろうか?

それでも、

痛みが完全に消えるということは無かった。


俺は思い立ち、車のオイル交換を済ませ、帰宅した。


一錠三百円。

今飲んでも効かないかもしれないのに、飲むのはもったいない。


貧乏性、だな。


それでも、

いつまでも痛みは消えず、


俺は一錠飲むことを決断した。


(薬は二種類処方され、通常の痛み止めもあったが、それはやはり効かなかった)



痛みが出て三日目だった。


自然治癒か。

それとも、

薬の効力か。


大仰なケースに入った二錠のうちの一錠を飲み下した。



まもなく、頭痛は消えた。



悲しみ

喜びは人を元気にし、悲しみは人を強くする。


そんなことを、

ブルースリーは言っていた、と思う。


泣き、

喚き、

恐怖におののき、

身を縮めて、

嘆く。


そんな人は、


本当は、

誰よりも強いのかもしれない。


そうさ。



だれだって、

強くなれる可能性はあるはずだ。


恋人と別れ、

肉親と死別し、

会社を解雇され、

学校でいじめられ、

この世の中の何処を探しても、

居場所が無く、

もう、死にたいと思って、

顔を伏せて泣いてる、


そこのあなたも。

ついに来た、か〜クレジットカードのこと