たしかに寄り添うことはとても大切です。
でも、「寄り添えば子どもが行動を変えて、不登校が解決するはず」と期待してしまうのは大きな誤解なんです。
そして、それはとても危険な考え方です。
寄り添う目的は、子どもに安心感を与えたり、信頼関係を強くすることですが、
寄り添ったからといってすぐに学校に行けるようになるわけではありません。
つまり「寄り添い」と「不登校の解決」はイコールではない、ということです。
■間違った寄り添いで起こること
寄り添いが全く意味がないとは言いません。
例えば、ネグレクトや虐待などで親子関係が壊れているご家庭では、まず「寄り添い」が必要になることもあります。
けれど、今の多くの不登校のケースで同じように対応してしまうと
- 親子の立場が逆転してしまう
親が子どもの機嫌を取る関係になってしまう
結果的に、自立心や協調性が育たなくなる
その結果、家では強気なのに外では自分を出せない「内弁慶」になってしまうこともあります。
だから「寄り添えば子どもが変わる」と期待しすぎると、かえって事態をこじらせてしまうんです。
そして、「まだ愛情が足りないんです」と言われて、親御さんが必死に頑張っても、悪循環に入ってしまうことがあるんですね。
■間違った寄り添い=同調
ここで注意したいのが、寄り添っているつもりでも、それが行き過ぎて子どもに同調してしまっていることです。
子どもが不安や悲しみ、怒りを感じているときに話を聞いて、親まで一緒に不安や怒りに飲み込まれてしまう。
一見「寄り添っている」ように見えますが、これは寄り添いではなく「同調」です。
適度な寄り添いは、「子どもはそう感じているんだな」と子どもの気持ちとして受け止めること。
同調は、親自身の気持ちや考えまで子どもと同じになってしまうこと。
例えば…
子どもが「先生が悪い!」と怒っていれば、親も一緒になって「先生が悪い!」と怒る。
子どもが「勉強ができない」と不安になれば、親も不安になり、親が安心したいがために「もっと勉強しなさい」と追い込んでしまう。
これは本当に子どもの気持ちに寄り添っているのか?
それとも、親自身の不安を晴らしたいだけなのか?
ここがごちゃごちゃになっていることが、とても多いんです。
■親ができること
親が子どもの話を聞いて、不安や悲しみ、怒りを感じるのは自然なことです。
大事なのは、その感情に気づき、「これは自分の気持ち」「これは子どもの気持ち」と分けられる状態でいることです。
子どもの問題と、親の問題を分けて考える。
これができれば、子どもが不安になっても親は一緒に不安にならず、冷静に対応できます。
その冷静さこそが、子どもの自立心や協調性を育て、学校復帰を目指すための土台になっていくんです。
今不登校で悩んでいる親御さん、子どもに寄り添っても何も解決しないどころか、状態が悪化している親御さんは、間違った寄り添いをやめて、子どもの自立心や協調性をはぐくむ子育てに変えていきましょう。