両脇には棚田が広がる
もう、この景色だけでしあわせ。
アートです。
棚田も島アートのプロジェクトとして復活させたとのことで、確かに環境、景色も含めてこのエリア全てが豊島美術館の要素。
棚田の中に溶け込むように美術館の入り口建物があります。
海に向かって続く道をいく。
木々の生い茂る林の中を抜ける。
ベンチに座ると鍵の隙間から瀬戸内海と青い空が。
自然に包まれて邪念が消えていく。
この道のりを経てたどり着くのがこちら、
半分地中に埋まるかのような構造物。これが豊島美術館。
コンクリートの構造物なのに、柔らかな色合いや曲線が人工感を感じさせず、穏やかな自然と調和している。
天井に大きな穴が空いているのが見える
入り口で靴を脱いで一歩建物に足を踏み入れると、、、
おーっ、、、思わず感嘆の息が漏れてしまった。
そこは想像を超える大きな空間。
上も下も白いコンクリート。
でも、とても柔らかくて優しい。
全体が曲線なので、とにかく柔らかかで包まれているような感じ
手前と奥の天井にぽっかり大きな穴が空いており、そこか、空や木立が見える。
静かに奥へ向かって歩くと、足元にはいくつもの小さな穴から水がぽこっと生まれてくる。
奥の大きな天穴の下には大きな水たまりが。
気に入った場所に座り込む。
周りで湧き出る水滴を見つめるとコロンと丸まりわずかな傾斜に沿ってコロコロと転がる。
止まってた水滴と合わさり大きくなってまたコロコロと転がり真ん中の大きな水たまりに向かっていく。
そんな生き物のような水滴はなんだか飽きることなく見ていられる。
上に目を移すと、大きな穴から空が見える。
ゆったり流れる雲。
たまにとんびのような鳥が横切る。
風が心地よく吹き込んでくる。
感じられないぐらいのわずかな風に天井に垂らした細い紐が揺れる、
あー、今風が吹いてたのね、、、
こんな風の感じ方もあるんだ。
誰かが立てた小さな音がぼわーんと共鳴する。
床下から水琴窟のような音が聞こえる。
いつまでもいつまでもぼーっ五感をリラックスさせていろんなことを感じる。
このアートの名前は
母型
確かに。
この空間、繭のような柔らかさと絶妙に外界と隔絶された感とが、母の体内のよう。
水の動きを感じて、外の世界は天井の穴からに 光と音と共に伝わってくる、
それは胎内で水にぷかぷか浮きながら安全で優しく柔らかな世界の中で、臍の緒や母のお腹を通して感じる世界のよう。
母型、、、、
めちゃめちゃ納得です。
この日は午後から晴れたので、私が行った時間はずっと青空でしたが、天上の穴から降り注ぐ雨が見れる日も独特の世界らしい。
写真や誰かの情報では全くわからなかった本当に体験しないとわからないアート。
衝撃でした。
何時間でもいたい。1日の時間帯を変えて感じてみたい。そんな体験でした。
体感して初めて、豊島美術館がこのエリアの棚田復興プロジェクトから始まった意味がわかりました。
この土地になければ、何にも邪魔されないあの空間は作れなかった。。。
ちなみにミニバージョンを呈したショップはこちら
規模が違いすぎてて何とも伝わりませんが、、、
とにかく豊島美術館は一生に一度は来るべき美術館。
合う合わないは人それぞれですが、こんな体験は他にはない。
今回なんとなくよく調べもせずに興味本位で来て本当に良かった!!!
大大大満足、、、