二日目も勢力的に動きます。
まずは定番の清水寺。
父が行きたいというので来てみましたが、修学旅行シーズンのため想像を絶する混みよう!!

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何じゃこりゃ!
それでもやっぱや清水寺は堂々としていてみていて清々しい。
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いつもはやらないことということで、
舞台の手前にあるお堂の地下巡りに参加。

善光寺でもやったな、、、

暗闇の中を壁に連なるお数珠を頼りにあゆみ、仏像の下の聖域にある石を触って戻ってくる。
その間、暗闇で五感を研ぎ澄まし、自己を見つめる、、、

はずですが、

きゃーくら~い!
きゃーこわ~い!

修学旅行の女子の声が響き渡り五感を研ぎ澄ますどころじゃない。

青春真っ只中の男女の集いを思い浮かべ、煩悩まみれで暗闇を歩む、、、

清水寺をあとにして、少し静かな茶わん坂へ。

ここでの目的はこんな20年前の思い出を巡る話。

私が社会人になって2~3年目のころ、大学の友人が結婚して静岡へ。

たまたま大阪出張が入った私は、帰りに静岡により、友人の新居に泊まることに。

京都に立ち寄り、お祝の品として清水焼を何か用意しようと思い立った。

茶わん坂なら名前の通り何か見つかるだろうとふらふら。

そんなとき、ひっそりとした佇まいの中に品の良さを感じる古いお店が気になり、中に入りました。

すると、とても笑顔の素敵なおばあちゃんがでてきて、優しく相談に乗ってくれました。

陶磁器をプレゼントするなんて初めて。
結婚祝いに何がいいかもわからない。

そんな私に、使いやすい菓子鉢を勧めてくれました。

そしてプレゼントとは別に気になる大皿が。
土を手捏ねしたかのような無骨なフォルム。
飾り気のないわびさびを感じる表面が素朴で料理を引き立てそう。

するとお店のおばあちゃんが、同じ陶芸家の急須を持って来てお茶をいれてくれました。

おばあちゃんが長い間愛用しているその急須は土の茶色に自然な艶が生まれてまた違う味わいに。

おばあちゃん曰く、器は使って行くごとに味が出る。だからぜひ使って楽しんで。

お茶をいただき、茶菓子をいただき、店の奥の火鉢のそばで座り込んで色んな話をおばあちゃんから聞いた。

途中でおじいちゃんも帰って来て、、、
二人はほんとに素敵なご夫婦で。

結局、その大皿とは離れられず、母への誕生日プレゼントとして購入。
もちろんいつかは自分が受け継ごうという魂胆で。

初めての本格陶磁器のお買い物を楽しい時間として過ごし、おばあちゃんとおじいちゃんに別れを告げ、お店の外に出ると

お店にはいる前は明るかった茶わん坂が、
夕日に照らされ赤く染まり美しい夕暮れ風景になっていました。

もちろん、その大皿は、実家で今も使われています。

気に入って使ってくれている母にあのお店をみてもらいたい。

そんな思いで茶わん坂へ。

20年前のお店を探す。

この坂はあまり変わらない。

途中、母が気になったお店に足を踏み入れる。
ひとつ気に入ったお皿を私に買ってくれようと。
確かに素敵なお皿だけど、この店はあの店ではない。
あの店はもう少し先なんじゃないかな。

ふと、お皿のラベルをみると
源栄堂

ん?

「この店、源栄堂さんなんですか?」
思わず声に出してお店の女性に聞いた。

「はい。お店の様子少し変えたので、わからなかったかしら」

そう、このお店だったんです。20年前のあのお店。

奥とお店の間の仕切りに洒落た棚が置かれたりして、すっかり違うお店と勘違い。

母が気になってふらりと入ったお店があの店だった偶然にも驚きつつ、
勢いでお店の女性に20年前におばあちゃんとおじいちゃんにお茶を出してもらっていろいろお話聞かせてもらった話をしました。

「父は残念ながら数年前になくなりました、でも母は元気ですよ」

そんなお答えを聞きながら、あの店なら、さっきから気になってたお皿を買おう!ということに。

そんなやりとりをしていると、奥からあのおばあちゃんが出てきました!

もう明らかに90過ぎのおばあちゃん。

でもお元気で、購入したお皿の送付手配をしてくれたり、お皿の由来の話をしたり、
作家さんの話をしたり、

そんなこんなをしているうちに、私たちにお抹茶をたててくれ、茶菓子と一緒に振舞ってくれました。

しかも、人間国宝が作った茶碗を使って。

そのお茶碗は金継ぎが施され、味がでている。

父、母、私、おばあちゃんとのおしゃべり。

20年前の縁がこうしてまたつながりました。

今回はランチの時間もあったので20年前ほどゆっくりはできませんでしたが、30分ほどおしゃべりしてお店をでました。

私の人生における宝物、素敵な思い出がもっと素敵なものに上書きされた時間でした。