この二日、人の生き様について考えさせられた。

ソチ オリンピック
フィギュアスケートの浅田真央。

ロシア勢が有利なのもわかってたし、キムヨナが完璧な演技をするであろうことも予想できた。

だから、バンクーバーでの銀メダルに悔し涙を流した浅田真央が、

一度はどん底に落ち、そこからソチにむけ、作り上げて来た道のり、

そして、ソチでは金メダルに手にしない限り決して心から笑えないであろう
浅田真央の思いと決意の強さに不安を感じていた。

トリプルアクセルを自分のスタイル、信念とし、確実に点を取れる演技ではなく、自分にしかできない技で金メダル取らないと意味がない!というアスリート魂。
こだわり。。。

成功率が低いプログラムを完璧にこなさない限り、金は無理だろう。

誰が見ても険しい道をあえて選び、それでも誰よりも頂上への思いの強い浅田真央。

キツイ、見るのもキツイ険しさ。

でも、見届けたい。。。

木曜日は、朝四時に時計を合わせ、ショートプログラムをライブでみました。

テレビをつけると、ちょうどソトニコワの演技終盤。

寝起きだったのでイマイチ会場の異様な空気に気づかずに、ただ次の浅田真央の演技をみた。

結果は、

本人が、そして、みんなが思ったように、

何が起きてしまったのか、、、

呆然とし、点数を待たずにテレビを消して、布団に戻る。

今のは何だったんだ、、、

釈然としない思いのママ、二度寝もできず、起床の時間に。

ニュースで、私がテレビを消してしまった後の浅田真央の姿をみた。

そこにいるのは、消えそうな姿。
その目は何も見ておらず、その声はどこからでているのかわからず。

人の心が折れた姿を目の当たりにした。

これ以上、少しでも彼女を刺激してしまったら消えてしまうんじゃないか。

スケートより彼女の魂の灯火が消えないかが心配で心配で。

これ以上頑張らなくてもいい。
折れてしまう前に逃げてもいい。
そんな思いを抱いて一日を過ごした。

夜のニュースでは、観客席で応援してた高橋大輔の号泣の涙にももらい泣き。

みなが浅田真央の心を心配した。

そして、
私はフリーをライブで見届ける勇気がなかった。

折れてしまった心に鞭打つ演技は辛過ぎる。

見れない時間じゃなかったのに、、、

朝を迎え、結果を見るために恐々とテレビをつけた。

そこには、浅田真央の演技後の氷上の姿が映ってた。

彼女は決して逃げなかった。
心は折れてはいなかった。

もう一度自分の力で立ち上がり、自分を信じてやり遂げた。

演技後の天を仰ぐ彼女の表情にすべてが詰まってた
photo:01



あの表情、自分を信じて自分を乗り越えた人だけができる表情。

ただもう心打たれて朝から涙。

通勤時にiPhoneでフリーの演技の動画をみて、また涙。

会社について、朝8時から流れる音楽をきき、またまた涙。
今朝気づきましたが、その曲は実はショパンのノクターンだったんです。

何度みても涙です。
浅田真央という人間を思い、涙。

私は辛過ぎてライブで見届けることができず、逃げました。

でも、本人、浅田真央は、折れかけた心を立て直して、最高の演技をした。

心底強い。浅田真央は。

だって、ただ単純に強いだけの人ならあんなショートはやらない、
浅田真央は、ショートで人の弱さを露呈した。
そこからの復活。
弱さも強さも両方兼ね備える人間らしい強さ。

そこから生まれたあの表情。
泣き顔と笑顔が混ざった
なんていい表情。

そして、気づいた。

私はオリンピックを見るのが好き。

でも、それは、メダルをとることを見たいからじゃなかったってことを。

人の生き様、
努力して積み重ね、挫折して、立ち上がり、、、

生きることは容易じゃない。

辛いことや苦しいことも多い。
求めれば求めるほど苦しさは増す。

それに打ち勝てるほど、人の心は強いのか、
どこまで踏ん張れるのか、
そして、その先には何があるのか。

そんな人の強さや生き様をオリンピックの選手たちは見せてくれる。

人って凄いな。生きるって凄いな。

高橋大輔も、葛西紀明も、上村愛子も。

メダルの数より生き様の深さにただただ圧倒され、鼓舞される。

今回のオリンピックは、私には忘れられないオリンピックになりそうです。



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