好きなTV番組のひとつ、
美の巨人たち

もう長いこと続いていて、私は週間録画してるけど、みたりみなかったり。

先日たまたま見たのが絵画でなく珍しく建築シリーズのもの。
紹介されたのは、
東京カテドラル大聖堂
丹下健三の作品です。

丹下健三の名前はしってるし、代々木体育館も都庁ももちろん知ってるけど、この教会の事は全く知りませんでした。

1963年という時代の建築とは思えないほど先進的な作り、圧倒的な存在感、空から見る十字構造。
神社的要素の入った構造。

とにかく興味深く、どーしてもこの目で見に行きたくなった。

場所は目白。何時でも行けるが自由に拝観できるのか?
ネットで調べ、日曜日のミサをみつけ、それに参加しようかと思ったら、もっといいものを発見。

毎月一回行われている
オルガンメディテーション

つまりパイプオルガンコンサート形式のミサ。

たまたま今日ちょうど予定が空いてたので行って来ました!

目白にきたのは何年振りだろうか。

東京カテドラル大聖堂は、駅から離れた椿山荘の前に建つ。

イベントは19時から。

10分ほど前に到着。

残念ながらこの季節はもう日は早く、青空の下に映える建築美はみれませんでしたが、虫の音が響く夕闇にひっそりどっしりそびえ立つ大聖堂を拝みました。
photo:01



中に入ると広い大聖堂。
側面から真ん中に吸い込まれるように高くなった天井の作りからか、ガランとした雰囲気は感じず、包み込まれ守られているように感じる。

コンクリート打ちっ放しの壁も静謐な雰囲気はあるが、不思議と冷たさは感じない。

正面にはシンプルな十字架のみ掲げられた祭壇。
photo:02



そして、後ろにはパイプオルガン
photo:03



席は7割型埋まっている。

開始を司祭が告げ、オルガン演奏が始まりました。

パイプオルガン独特の影のある音が天井や壁と反響し、余韻を響かせ合う。

目をつぶると背中や頭の上から音符が五月雨のように落ちてくる感じ。

なんて贅沢な瞑想時間。

そしてミサ。

今日のお話は
汚れは感謝する心で清められ明日への力となる。

中原中也の「汚れちまった悲しみに」
が引用され、高校時代が蘇る。

世間に汚され自暴自棄になる事なく、今日の出来事、出会いの中でひとつでも感謝する事をすれば、希望がうまれ、明日への活力になります。
そんな司祭のお話でした。

そして、締めの祈りは
主の祈り

私は信者ではないけど、幼稚園から小学校までの間、プロテスタントの日曜学校に通い、
中学高校はカトリックの学校でシスターに教わりミサも学校行事として日常だった。

なのに、あんなに唱えてきた主の祈りがそらで言えなくなってた!

確かにミサに参加したのは20年以上ぶり??

それにしても、主の祈りが言えないなんて。

ミサのあと、オルガン演奏。
バッハでした。

45分で終了。

気づけば、立ち見もいる盛況ぶり。

建築美の鑑賞をしながら、コンサートを楽しみ、祈りを捧げる。

金曜日の夜、一週間を締める
贅沢すぎる時間。

機会があればまた来たい。

青空の下に輝く建築美も見たいなあ。