昨日は、会社帰りに上野の国立西洋美術館へ
ベルリン国立美術展 学べるヨーロッパ美術400年
フェルメールの真珠の首飾りの少女も来ているから、
行ってみたい気持ちはあったけど、上野まで休日にでかける
気がどーしてもおきない。。
で、調べたら、金曜日だけ20時までやっているので、
会社帰りに寄れる!
たまたま空いてたので、ふらっと行ってみた。
お盆明けだし、平日だしで、思ったよりは空いている。
イチオシはフェルメール。
一人だし、時間あるので、解説レコーダーを借りて
じっくり絵を見て回る。
14世紀から18世紀ぐらいまでの400年を宗教や政治の背景と
ともに紹介する。
最初は14~15世紀 宗教改革などがあった時代。
聖母像や古典的な宗教画だらけだけど、その聖母の姿や
イエスの様子に少しだけ人間味を感じさせるようになる。
15-16世紀は商人の力が増した時代。
今度は人体の外観的美しさを追求し、誇張された美しさは
異様に手足を長くした彫像に現れている。
17世紀に入り、人間そのものに注目がいき、
人物画や静物画がたくさん現れる。
また絵画の技法が向上し、ディテールが書き込まれるように。
そこで生まれたのが、フェルメール 真珠に首飾りの少女。
じっくり見させてもらいました。
まぁ、確かに光の表現は素晴らしいのだけどねぇ。。。
フェルメールをみるのはこれが初めてではなく、数作目だけど、
やっぱり心惹かれないのよねぇ。。。。。
展覧会は18世までの絵が展示されている。
最期は15世紀ルネサンス時代の素描がたくさん。
ミケランジェロの素描や、ボッティチェッリのダンテ神曲の素描は
おもしろかったけど、、、、
素描だらけでは飽きてしまう。
じっくりみたけど、正直、宗教画とか人物画ってあんまり好きじゃないのよね。
ってわけで、わくわくすることなく足が痛くなって終了。
足は痛かったんだけど、そーいえば、西洋美術館の常設をみたことが
なかったと思い、せっかくなので常設展もみてみました。
最初は同じく14世紀ぐらいの暗い宗教画から始まる。
そこから、徐々に年代が移行して印象派やピカソなどのモダンアートに。
むしろ、常設展の方が楽しかったです!!!!
印象に残った絵をいくつか。
やはり14~15世紀は、ぴんと来なかったけど、
こちらは、17世紀の絵
カルロ ドルチ 悲しみの聖母
宗教画は好きではないけど、この聖母画は、何よりも青の美しさ!
なんて深くて明るくて美しい青なんだろうか。
光を含んだ青み。。。。
荒々しい冬の海の絵をみて以来、好きになったクールベの絵がありました。
罠にかかったキツネ
雪の森の地面の様子やキツネの痛そうなもがきが、印象的。
シニャックの点描画 サントロペの港。
綺麗な絵。。。
夕暮れどきの空の赤みと船の影の青みの
9月に南仏にいくけど、今回は港側には行かないのよね。
サントロペは行ってみたかったなぁ。
これは、私が嫌いな画家
スーチンの狂女
この絵に限らず私がみたスーチンの絵はどれも
ゆがんでひねくれている。
狂女を描いたんじゃなくて、画家が心の病なんじゃないの?
そして、優しい色彩と乙女チックな作風が好きな
モーリス ドニ 踊る女たち
ポスター調で芸術芸術してないところがいい!
西洋美術館のホームページをみたら、展示してないけど、
ドニの作品がとてもたくさんあるみたい。
あ~、所蔵しているすべてのドニの作品でドニ展やってくれないかな。
マニアックだけど。。。
そして、藤田嗣治もありました!
座る女
大原美術館の「舞踏会の前」の方が断然いいけど、
これはこれで、金屏風画みたいなところに
藤田の白で女性が描かれている組み合わせが
面白い。
モネは後期の睡蓮もあったけど、私はこっちの
舟遊び の方が好き。
影と光のバランスがいいな。
結局、ベルリン美術館展より常設の方が
印象に残ってしまった。
何度もいいますが、暗い絵が好きじゃないのよね。。。。
でも、今回、気づいたことがあります。
時代が遡れば遡るほど、今のように電気なんてもちろんなく、
暗い部屋でみんな過ごしていたはず。
せいぜいランプの光。
暗い教会に飾る宗教画、暗い部屋の中で書かれる人物画。
画自体が暗くなるに決まっていますね。
昔は自然光で明るく見える外の絵や風景画を描くことが
なかったから尚更です。
そう考えると、本来、14~17世紀ごろまでの絵は
もっと暗くて、せいぜいランプの光がともるような場所で
見るべきなんじゃないかな。。。
それでこそ、本当の絵の良さが伝わってくるのでは????
確かに、建物自体が16世紀にたてられらウフィッツ美術館の
中で見る宗教画はここまで暗さばかりが目立たない。
もっと自然に見ることができた記憶がある。
なるほどねぇ。。。。。
明かりもその時代に合わせて見せる企画展とかないかしら?