国立新美術館で開催されてる

ゴッホ展
~こうして私はゴッホになった~

を見に行った。        
こあみへの歩み-Image1701.jpg

ちょうど開催中日なので、
そこまで混んでなく、待たずに入れた。

今回は安住アナのナレーションの
音声ガイドを使用。      

副題にあるとおり、私達が知る
ゴッホ
に至るまでの10年の絵画があり、
軌跡が追える。         

まず入口に面白い試み

2枚の絵が。
こあみへの歩み-noname~02.jpg
基礎を学び終え描き始めた
1884年の「秋のポプラ並木」と

画家ゴッホが完成した最後の年
1890年の「曇り空の下の積み藁」

並べてみると変化がよくわかる。

かたや優等生的な風景画、

そして、もう片方は

しっかりした輪郭、   
はっきりした色使い。  
確かにゴッホになってる。

テーマがわかりやすくていい。

そして前半はゴッホが影響を受けた
ミレーやクールベの絵を織り交ぜ、
絵を学ぶ過程のゴッホの模写や  
素描が続く。          

ミレーを心髄してたゴッホは人々が
労働する姿を好んで描いてる。  

これは「掘る人」
こあみへの歩み-Image1741.jpg
掘る人の素描は正直つまらないが、
何故それを描くかの背景を知ると 
見る意味が生まれる。      

前半の白黒の世界から、
パリに移り住んでからの
鮮やかな世界への変化も
すごく印象的な展示に。

ゴッホ自身が「描くとは何か」
を掴んだマイルストーン的な絵

じゃがいもを食べる人々
こあみへの歩み-noname~03.jpg

パリで影響をうけ、変貌した絵
花瓶のヤグルマギクとケシ
こあみへの歩み-noname.jpg
そして、ひばりが飛び立っ麦畑
こあみへの歩み-noname~01.jpg

カラーになりました!!!

シスレーやモネ、浮世絵に影響受け、
補色を活用した鮮やかな絵に
どんどん変わっていく。  

パリを経て、有名なアルル時代へ。

画家同士刺激しあう共同生活
という夢をついに実現。

アルルにゴーギャンを迎えるために
用意したアパートの部屋。

こあみへの歩み-Image173.jpg
敬愛するゴーギャンを迎えるため、
質素でありながら、家具を購入し、
絵を飾り、心踊らせるゴッホ。

今回はまたまた面白い試みが。

残されたアパートの設計図と、
この絵から、部屋を立体に再現。

絵で見る以上にせまい部屋だった。

そして、共同生活わずか2ヶ月で
あの有名な耳斬り事件へ。

華やかな時代は終わり、療養院へ。

原点回帰なのか、またもや、
労働する人々の絵が登場。

そして、ゴッホ終わりの絵、
こあみへの歩み-noname~00.jpg

アイリスは療養院で最後に書いた絵。

勢いよく咲くアイリスと
萎れて倒れるアイリス。

青と黄の互いを生かし殺し合う補色

なんとも、強く悲しい絵を描き、
療養院を飛び出す。

最後の地で、担当医の肖像を描くが
ゴッホの心に限界がきていた。

麦畑でピストル自殺。

その時、           
ヒバリは飛び立ったのだろうか。

37歳という若さでのピリオド。

描き始め、限界に達するまで、

わずか10年。

10年の絵の遍歴をみることで、

ゴッホが新しい技法を次々に吸収し、
自分の絵を必死で探し続てた姿を
知ることができた。      

その間、売れた絵は
たったの「1枚」 

売れることはなくとも、
笑われ馬鹿にされても、
自分の描きたいように描き、
明るく楽しい絵を続けた
ルソーとは、随分違う画家人生。

ゴッホをここまで追い込んだのは
真面目さ故?不器用さ故?

たった一枚の売れた絵って
どんな絵だったんだろうか?