ここ2週間ほど薪割りをしていません。

山には、倒した木が放置されており、早く成仏させねばと思っているのですが、家の引き渡し間近の為、打合せと確認でとても山まで行く時間がありません。


しょうがないので斧の手入れをします。

普段も行っているので、切れが悪いわけではないのですが、まあいいか。

木の灰汁で金属の刃は濃い紫色に変色しています。


斧と薪と熾きの日々-斧①

斧と薪と熾きの日々-斧②

エンジンオイルをしみこませたオイルストーンで優しく丁寧に研ぎ、エッジを落とせば鉛筆も削れる斧に蘇ります。でもここまで研ぐ必要性は全くありません。


刃の本体部分は、コンパウンドで磨いてピカピカにします。でも薪割り一振りで灰汁により変色する為、これも全く無駄な行為です。


わかっていても手入れがしたくなる不思議な性。
斧と薪と熾きの日々-斧③


この鋭さ。西洋の斧はこの鋭さで薪にめり込んでいくようです。

パワーと刃の厚みでへし割っていく和斧との決定的な違いです。
斧と薪と熾きの日々-斧④


ピカピカ。つい見とれて、更に『金属ピカール』で磨き始める自分。
斧と薪と熾きの日々-斧⑤

先日の休日、九重の内なる顔に朱を入れました。

その名も『アンティークレッド』。


旧モデルでは標準仕様の様ですが、現行モデルではオプション設定となり、ほとんどの施主さんは使われないようです。

でも部屋に変化と遊びが欲しくて、お願いしました。


斧と薪と熾きの日々
 
斧と薪と熾きの日々

斧と薪と熾きの日々

斧と薪と熾きの日々


塗料が杉板にしみこみ、濡れた様なツヤはどんどん吸収されていきます。

斧と薪と熾きの日々

斧と薪と熾きの日々

ものの10分程で終了しました。

変化があってなかなか面白そうな空間になったようです。


遊びすぎかもしれませんが、玄関もやっちゃってください。


斧と薪と熾きの日々


斧と薪と熾きの日々


斧と薪と熾きの日々

九重にこんなパターンがあってもいいでしょう。

斧と薪と熾きの日々-野焼きマスター


湿った落ち葉を熊手で三掻き。焚き付け用の小枝を一束。

軽く絞った新聞紙3、4枚。

禁煙で放置されていた『何ちゃってZippo』にシングルバーナー用のホワイトガソリンを入れ、着火。

落ち葉に含まれた水分を飛ばす為、新聞紙数枚を軽く埋め込む。

しばらく奮闘してようやく小枝に着火。

意味も無く、杉の葉をかぶせて『ばちばちば』と一瞬だけ燃え上がる炎に見とれる。

水蒸気とヤニが燃える真っ白な煙が、風に運ばれ、里山の下の田んぼにたまっている。

ストーブには使いづらい形の薪を5、6本重ねてくべる。

しばらく薪枝作りにいそしみつつ、焚き火をいじくる。

やがて正しい熾きが出来上がり、煙の向こうに満月が上がっていた。そんなある日の一コマです。

『九重』がもうじき完成します。炉台はほぼ完成し、後は目地待ち。

バーモントキャスティング社の『アンコール・エヴァーバーン』(触媒無しタイプ)がもうじきここにやってきます。

http://www.firesidestove.com/products/woodstoves/everburn.html


2年後の燃料の為にはじめたのですが、薪割り自体がレジャー化してしまい今は里山通いの日々。


完成間近の炉台です。
斧と薪と熾きの日々-炉台


リビング側から見た炉台

斧と薪と熾きの日々-炉台リビング



玄関側から見た炉台

斧と薪と熾きの日々-炉台玄関

休みの度に通った里山で、せっせと割った薪山。

小枝もしっかり焚き付け用に確保し、倒した木の全てを使用させて頂きます。

斧と薪と熾きの日々-薪棚




シングルバーナーで沸かしたお湯で作る里山の中のインスタントラーメンは、日曜日の朝、一人で食べるそれとは全く異なる味がします。

斧と薪と熾きの日々-コールマン



そしていつしか薪割りはレジャーと化し、仕事から逃避できる貴重な時間となったのです。