MBAの技術でサラリーマンの副業を成功させる Vol.3 | 英国国立ウエールズ大学MBA学習補助ブログ

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某銀行に勤務する英国国立ウエールズ大学MBA履修生のブログです。

MBAの講義で必要となる知識・TIPSを公開しています。

Vol.3以降はしばらくの間以下の意志決定を順を追って進めていく。


D1・何を買うのか? 区分所有(ワンルームなど)か、一練か等を決定する



サラリーマンの副業として運営する不動産物件で一般的なものとして「区分所有」「1練もの」のアパート/マンションがある。


まずはこれらの物件のマーケットがどの程度の規模なのかを調べてみる。有料であれば最新でセグメント化された情報があるのだが、ここでは無料で使える(しかし古い)総務省の「住宅・土地統計調査」を利用する。


住宅・土地統計調査は総務省によると以下のように定義されている。


「住宅・土地統計調査(5年ごと)は、我が国の住宅とそこに居住する世帯の居住状況、世帯の保有する土地等の実態を把握し、その現状と推移を明らかにする調査です。」


平成20年10月より調査が始まっており、そのうち最新情報が集計され、利用できるようになるはずだが、ここでは平成15年度版を使って検証を進める。


http://www.stat.go.jp/data/jyutaku/2003/pdf/15-1.pdf



英国国立ウエールズ大学MBA学習補助ブログ-住宅


平成15年住宅・土地統計調査(上図)によると平成15年(2003)の時点ですでに総住宅の12.2%が空き家となっており、空き家の内訳では55.7%が賃貸住宅である。ExcelのGrowth関数を使って現在の空き屋率を計算すると、17.6%という数字が出てくる。


単純計算すると以下がアパートマンション経営での空き率リスク係数となる。


17.6%×55.7%=9.8%



昨年10月に起きた世界的な金融危機以来、都内のマンションの空き室状況はこれよりもっとひどいのではないかというのが感覚としてある。以下の郵便受けは僕が住んでいるマンションのものだが、全34戸中10戸がテープで目張りされている(=空き室)。このマンションは昨年11月に竣工したばかりの新築マンションで、募集開始からちょうど半年程度が経過してこの惨状である。29.4%の空き室率であり、新築に関してはこのくらいの数字が感覚的にしっくりくる。


英国国立ウエールズ大学MBA学習補助ブログ-空き部屋


元々入居者の居る既存のマンションであればもっと空き室率は低いだろうから、平均すると9.8%よりちょっと上、12%程度をリスク係数として計算に使う。もちろん、後でもっと正確な数字が判明すればそれで再計算すれば良い(ベイズ分析)。


計量分析のおさらい第一弾として、毎月の家賃が10万円であり、かつ空き室率が12%である場合の期待値をデシジョンツリーを使って求めてみる。



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105.6万円が月10万円の家賃での年間期待値である。物件を評価し、キャッシュフローを計算する場合は、必ずこのように期待値ベースで計算する必要がある。空き室率0%の想定で銀行ローンなんて組んだ日にはあっという間に破産するだろうと言うことが、この単純な期待値計算からもわかる。(すでに利回りが12%も低下している)


ということで、Vol.3はここまで。次回以降もこのような形で、調査→現状とすりあわせ→デシジョンツリーによる分析というフレームワークを使って意志決定プロセスを進めていく。


今回はアパマン全体での空き室率の話だったが、次回はもっと細かく物件タイプ毎の期待値を計算していく。