ハンサムなプレイボーイ
あなたが男性だとして「ハンサム」というあだ名を付けられたらどうか。
女性が名前の前に「セクシー」と付けられるのでもよいが、とにかく自分で俺は男前だからオッケー、とか私セクシーだもの構わなくってよ、とかシラフでそうそう言えるものではない。私は言えないが君はどうだセクシーよし子。
実は以上の思いつき(主に「セクシーよし子」)を書いておきたかっただけなので、言いたいことが終了してしまった。ので、後に続く長文はオマケだ。と情けない前置きをして続ける。
一昔前知り合いに「ハンサム」というあだ名で呼ばれるベーシストがいた。
彼が本当にいい男であったかどうかはこの際重要ではない。重要なのは彼が人から「おいハンサム」と呼ばれる生活をしていたという事実だ。
まあ嘘としてネタとしてのあだ名、という小さな遊び心が当初の意図だったろう。その証拠に私がそのあだ名を知った頃には名付け親以外にその名で呼ぶ者はおらず、かの「ハンサム」氏とてその遊びに飽きた後は嫌な思いをした事もあったと語っていた、っけか。どうだっけ。
だが、時の移ろいはこうした心の機微をも軽々と流し去る。
恐るべし彼は「どれを頼むハンサム」と問われ「じゃあレギュラーバーグディッシュ300グラム」とか平然と返事していたのだ。
そんなやりとりを私はなにか超然とした存在に遭遇でもしたかのような気分で見ていた訳だが、今となって思い直すところもある。それは「恥ずかしさは、人と場合により変わる」という点において、だ。
今こそ、別に恥ずかしいと思わずできるおかしな事があったりする。
不詳私は人前でギターを弾いたり歌ったりすることがあるのだが、これまでに2度ほど、顔や体にメイクというかいたずら書きをしてステージに上がった。何で。訊くな。改めて訊くな。やってみたかったんだ許してくれ。そしてそんな過去の経験からわかったこと。
顔を真っ白に塗っても、体に黒を塗ったくっても、人は歓声を上げない。ただし「うわっ」とか言って道を開けてくれるようになる。まあ服に付いたら大変だしね。私のギターストラップはそんな理由でこれまで2本廃棄されました。
で、10年ほど前の私には間違ってもそんな事はできなかった。何故か。そのくらいぶっ飛んだことだと思っていたからだ。何が。体に何らかの細工をほどこして人前で演奏する事が。
ところがどうだろう、今は割と平気だ。なんならウサ耳つけて頭からお花を一輪咲かせてロックギター弾いても全く不都合を感じない。多分見てる側及びメンバーにとって不都合だと思うのでやらないが。では何故、今さら、平気になってしまったのかというと「今さら」だからだ。
できなかった頃を思い出すに、当時の私はカッコつける方法と場所をかなりシビアに選んでいた。その上で抜きんでて普通じゃない方法のひとつとして「体に落書き」を考えていた。そしてそれがスベった時の状況を考えて、手が出せなかった。
しかし今の私は自分がやらかす音楽やバンド全般について、観覧者としてシビアさがなくなり、演奏者としてもおかしなことができるようになった。なんだそれ。歳くって恥を忘れたってことか?そうかもしれない。いや、少し違う気もする。言おう。雑な見解かも知れないが言う。いつからか、私はあまたの派手な行為について
スベるのが怖くなくなると、スベりそうな荒業に手を出せるようになる
その程度のことだと納得してしまったのだと思う。じゃあ何だいスベるの怖くないのか宮下と問われれば、そらまあ怖い。怖いけど、演奏しくじるよりは怖くない。またスベるスベらんで言えば「あーあ、ウサ耳、アレさえ着けてれば客席ドーン!だったのになあ」という場面なぞ無い気もするのである。
なんだか随分ダメなライブやってきたのねえ、と笑われそうだが、そこらへんはそっとしておいて頂くとして。実はあれです。本当は何が言いたかったのかといえば。
実はレオタードにポリスハットでライブやるのも平気なんですよハッピーさん。きっと本当にやっちゃうとみんな嫌がるからやらないんですソーリー。ということなのであった。自らの意志を表明するため、抜きんでた表現を獲得するため、真に求められるのは一体何なのか。ロックってのは、ライブってのは、全く奥が深いぜ。
とかレオタード姿で言ってもしまらないしねえ。困るねえホント。あなたはどう思われますかグラマーとし江さん。
ところでハッピーさんて誰?はい、それはQUEENのボーカル、フレディ・マーキュリーを(歌より見た目で)崇めるちょっとした知り合いの方です。ちなみにこんなブログを見に来るタイプの人ではないので安心。何がだ。