2016(平成28)年10月5日(水)、化け猫伝説のある奥州・猫魔ヶ岳(ねこまがたけ)に行ってきました。猫魔ヶ岳(ねこまがたけ)の地名は、化け猫伝説に由来しています。その伝説とは「昔々、大量の魚を釣った男のもとを、空腹だという老婆が訪ねて来ました。老婆に魚を差し出すと、獣のような勢いで貪り喰った為、化け猫だと見破った男は老婆を打ち殺しました。後日、木こりに刀を貸して欲しいと言われたが断ると、木こりの態度は一変して化け猫が正体を現しました。男が殺した化け猫の仲間が敵を討ちに来たのでした。そして、この化け猫は、男を咥えると、何処かへ消えてしまった。」という伝説があります。

 

 

※奥州(おうしゅう)とは陸奥(むつ)国の異称。白河・勿来(なこそ)の関から北の磐城(いわき)・岩代・陸前・陸中・陸奥(むつ)5か国の総称。現在の福島・宮城・岩手・青森の4県と秋田県の一部にあたります。


 

山頂までに出会ったのは霧のせいか、熟年夫婦とアラフォー半ばの単独女性のみ。因みに帰路は誰とも会わず。

 

 

 

猫魔ヶ岳(ねこまがたけ)の山頂。標高1404m。霧が深い為、化け猫が出ても可笑しくない雰囲気でした。

 

 

 

もう一つの伝説は、「猫魔ヶ岳の山頂から登山道を西方へ20分ほど進むと、雄国沼を見下ろす場所に猫石(ねこいし)と呼ばれる安山岩の巨大な岩がある。方向によっては、大きな猫に大岩が覆いかぶさっているようにも見え、その昔、弘法大師がその法力によって化け猫を調伏(ちょうぶく)した姿ともいわれている。」という伝説です。

 

※調伏(ちょうぶく)とは、仏・菩薩に祈って、悪霊や敵を降伏させること。


猫石(ねこいし)。正面から。化け猫が法力で、この姿になったとか。全体を撮るのは無理でした。

 

※法力(ほうりき)。仏道修行によって身につけた、祈禱・除災などの際に発揮される超人的な力。 

 

 

 

猫石(ねこいし)。左側から。何か得体の知れない物を永遠に封印してるのかも知れません。

 

 

 

 

 

 

水木しげる先生の「河童の三平 妖怪大作戦(モノクロ版)」の第三話「吸血自動車」で「妖怪・血なめ」を封印している石塔を工事で破壊してしまい、封印を解いて甦らせた回がありました。この岩(猫石)が破壊される事はないと思いますが、、、。

 

 

 

 

 

「猫石(ねこいし)」の上から。霧で何も見えず。晴れていれば左に磐梯山、猪苗代湖、前に雄国沼が見えます。

 

 

 

深い霧のせいか、居る筈のない化け猫伝説に疑心暗鬼となり、得体の知れない何かに怯え、後ろを何度も振りかえり、足早に下山しました。

 

 

※疑心暗鬼(ぎしんあんき)。疑いの心があると、なんでもないことでも怖いと思ったり、疑わしく感じることのたとえ。疑いの深さからあらぬ妄想にとらわれるたとえ。 疑いの心をもっていると、いもしない暗闇の亡霊が目に浮かんでくる意から。

 

 

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