膵臓癌が肝臓に転移し、中咽頭癌、食道癌、前立腺癌の四つがほぼ同時にわかった先輩がいる。発覚してからもう8年が経つ。膵臓癌が無治療になってから六年だ。去年まで内臓を切り取りすぎて体温調節が出来なくなったり散歩に行けるのも月に数回であった。私より先に癌になっていたので私の周辺ではもう無理じゃないかと噂されていたが私の癌が発覚してからはお互いに励まし合ってきた。先輩は名古屋では有名な建築営業マンで大手企業の専務になっていたが無念ながら膵臓癌手術後の体調がそんな状態だったので仕事は引退した。病院もこんな事良いのかと思うが幾つか遠回しに断られたそうだ。受け入れてくれた病院でさえ厳しい事を言われたそうだが治療にトライした。まず中咽頭癌と食道癌を摘出と放射線、ほぼ落ち着いたら膵臓と転移巣を郭清後に抗癌剤、前立腺癌は抗癌剤のみで今も無治療だそうだ。切り取った内臓の写真を見たそうだが60キロの体重の割にこんなに取って大丈夫かと思う量で気が遠くなったそうである。私は切り取った腫瘍は見せられなかったが。先輩はいつもメールで周りや生きてる事に感謝して生きようと言ってくれるし仕事のアドバイスもくれる。お互いに主治医から同じような事をいわれており、我々の状態での生存は稀だからデータがないので検査の間は開けられないとしかも先輩は前立腺癌がほぼ無治療である。遅効性の癌なのは知っているが他の癌の抗がん剤と被っているのかもしれないが七年間もほぼ無治療で止まっているのは何故なのかわからない。その先輩から今日メールが来た。段々と体調不良が治ってきてるそうだ。今は野菜スープと朝の人参ジュース500ミリ、クエン酸サプリ、食べ物は野菜と果物中心だそうだ。タンパク質は魚とプロテインを摂る時もあり、なるべく笑って感謝して過ごす事を心掛けているそうだ。そして、好きな事しかやらないわがまま生活をして、私のアドバイス通り身体が動く限りは軽くできる運動をしていると言っている。実際には今後の医学の進歩によって先輩や私のような状態でも治療方法があり長期生存が可能であるという理由が解明されるであろう。そしてその先の治療方法も開発解明されるだろう。私の場合には傍大動脈リンパ節への多数の遠隔転移巣が郭清出来ないので抗癌剤のみで止まっているようだ。原因不明の倦怠感とちょっとの運動での息切れは癌か背骨痛か抗癌剤の副作用か原因がわからないと言われている。血液検査は良好なのだそうだ。私なんかよりも遥かに重症でも生存されている方も沢山いるのを主治医も私も知っている。追々書いていくが私は本も文献も沢山読んだし医者からも漢方医からも話をよく聞いたが選択肢と道は複数あるという事だ。最後は自分の生命天命を使い切るという目的地にどの道を選んで辿り着くのかだと思っている。短いかも知れないし長いかも知れないが時間ではなくて内容なのであろう。次回まで!