タラスコンのタルタラン(53)
————————【53】———————————
Le grand homme de Tarascon
s'ennuyait à Tarascon. Le fait
est que, pour une nature héroïque
comme la sienne, pour une âme
aventureuse et folle qui ne rêvait
que batailles, courses dans les
pampas, grandes chasses, sables du
désert, ouragans et typhons, faire
tous les dimanches une battue à la
casquette et le reste du temps
rendre la justice chez l'armurier
Costecalde, ce n'était guère... Pauvre
cher grand homme ! À la longue,
il y aurait eu de quoi le faire
mourir de consomption.
—————————(訳)———————————
タラスコンのこの偉大な男は、タラスコンに
いて、退屈な日々を過ごしていた.彼のよう
な天性の英雄にとって、暴風や台風の中、大
草原や砂漠を動き回り、獣たちと戦い、大狩
をおこなうことしか夢想できないこの気違い
じみた冒険好きの人間がすることは、ほとん
どなかった.することは、毎日曜日にする帽
子狩りやあとの空いた時間で武器商コストカ
ルドの店で審判を努めるということだけだっ
た...このままだとそのうち憔悴して死んで
しまったとしてもおかしくはなかった.
..————————⦅語句⦆—————————
grand, e:(形) [基本的に名詞の前に置く]
大きな、背の高い
homme grand (この場合は名詞の後)
背の高い男
grand homme [グラントム]/ 偉人
リエゾンはd をt で発音する
grand arbre [グランタルブル] / 大きな木
le grand homme:偉大な人物、偉大な男
s'ennuyait:(直半過/3単) < s'ennuyer
s'ennuyer:(代動、再帰) 退屈する、
うんざりする
ennuyer:(他) 困らせる、心配させる
fait:(m) ❶事実、事、起こったこと、
出来事、事柄、 ❷[文] 行為、偉業
Le fait est que ~:することといえば~
次のpour 以下は挿入なので、que 以下は
ずっと後半の faire tous les dimanches~
âme:(f) ❶人、人間、❷魂、霊魂
aventureux [x→se]:(形) ❶冒険好きの、
向こう見ずな、大胆な;
❷危険に満ちた、波乱に富んだ
folle:(形女)→fou
fou:(形) ❶気の狂った、❷気違いじみた、
❸⦅de に⦆我を忘れた、夢中な
男単 :fou
男単2形:fol
男複 :fous
女単 :folle
女複 :folles
rêvait:(直半過/3単) < rêver
rêver:(自/他) (の)夢を見る、を夢見る
[文] 渇望する、あこがれる
bataille:(f) 戦い
course:(f) 走ること
pampa:(f)[通例複数で] 大草原、
とくに南米の大草原を指す.
grandes chasses:(辞書見出しになし.追い込
みにも記載なし) 大狩猟と訳すが
仕掛けを張って大物獣を狩ることか.
トラとかライオン.これならタラス
コンで兎を追っているより迫力がある.
sable [サーブル]:(m) 砂
désert [デザール]:(m) 砂漠
ouragan [ウラガン]:(m) 颶風(ぐふう)、旋風、
ハリケーン、暴風
書いた本人が颶風の意味がわからなか
ったので調べたところ:風力12以上
(風速32.7m以上)の最大級の風. 台風
という言葉が生まれる前の用語だそう.
typhon [ティフォン]:(m) 台風
faire:(自/他)(不定詞) すること
dimanche:(m) 日曜日
battue:(f) 獲物の狩り出し;
battu au sanglier / イノシシ狩り
casquette:(f) 帽子、ハンチング帽
reste:(m) 残り
rendre justice:正当性を認める
armurier [er→ère]:(m/f) 武器商人
Costecalde:武器商、コストカルド
ne...guère:ほとんど~ない
pauvre:(形) ❶⦅名詞の前⦆哀れな、
かわいそうな、
❷⦅名詞の後⦆貧しい、貧乏な、
乏しい
à la longue:いつかは、ときがたてば
ここでは「このままだと」と
訳したら日本語になじみます.
条件法の「条件」になっています.
aurait eu:(条件法大過去/3単)
~だったかもしれない
de quoi + 不定詞:~するに必要なもの、
~するに足るもの
le faire mourir:彼を死に至らせるに
(足るもの)
consomption:(f)⦅古風⦆(長患いなどでの)
憔悴、消耗
il y aurait eu de quoi:~に足るものが生じてい
ただろう.