一度でいいから冒険してみたいことある?
ない.
どこを冒険するんか知らんが、人食い人種に
つかまって、食べられてしまうぞ.
何? 食べられてから、あの世を冒険する?
いってらっしゃ~い!
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女の一生(192)
Une vie (192)
Guy de Maupassant
———————【192】——————————
Le prêtre sut plaire grâce à cette
inconsciente que le maniement des
âmes donne aux hommes les plus
médicocres appelés par le hasard des
événements à exercer un pouvoir sur
leurs semblables.
————————(訳)———————————
司祭は男爵のこの宗教無関心のおかげで
凡庸中の凡庸といえる人に与える心の扱い方
を知っていた.たまたまの出来事で招かれて
みても、こうした似たような人たちに神父の
威厳を行使する術を知っていたのだった.
———————⦅語句⦆———————————
prêtre:(m)⦅カト⦆司祭、神父
⦅プロテスタントはpasteur⦆
sut:(直単過/3単) < savoir
savoir:(他) 知っている
savoir + 不定詞:~する術(すべ)を心得ている
plaire:(自) (à の)気に入る、(à に)好かれる
plaire que + 接続法:~すること(~であること)
は~の気に入る
grâce à ~ :~のおかげで
inconscient, e:(m/f) 自覚のない人、
無意識の人
maniement [マニマン]:(m) ❶(道具などの)
取扱い、操作、❷管理、運用
maniement de fonds / 資本の運用
âme:(f) ❶魂、❷心、❸精神、❹感情
donne:(直現/3単) < donner
donner:(他) 与える
aux hommes:人たちに
médicocre:(形) ❶平凡な、ぱっとしない、
つまらない;❷(人が)凡庸な、
les plus médicocres:凡庸中の凡庸
appelé, e:(過分) 呼ばれている < appeler
appelés par le hasard:偶然という名で呼ばれる~
†hasard:(m) 偶然、偶然性
par hasard / 偶然に、はからずも
événement:(m) 出来事、事件
exercer:(他) ❶鍛える、訓練する:❷及ぼす
行使する、発揮する;❸営む、行なう
à exercer:
pouvoir:(m) ❶力、能力、❷影響力、支配力、
権威; ❸権力
sur leurs:彼らに対して
semblable:(形) 同じような、
[à に]似た、似たような
————————≪解説≫—————————————
本日は訳すのに始めから手こずりそうな文で
す.訳しても意味不明なので、翻訳書を参考
にしましょう.
❶旺文社文庫:ひとびとの魂を扱うというこ
とは、もっとも凡庸(ぼんよう)な人間
にも無意識の狡猾さをさずけるものだ
が、この司祭もそうした狡猾さのおか
げで、相手に気に入ることを知ってい
た.
❷光文社文庫:司祭は人を喜ばす術(すべ)を
心得ていた.どんなに出来の悪い人間
でも、ちょっとした偶然から人々の上
に立つことになり、人心を扱うことに
なれば、無意識のうちにこうした技能
を身につけるものものである.
❸新潮文庫;人間の魂を扱うということは、
最も凡庸な人間にも——運命のめぐり
あわせで、自分と似通った人々の上に
権力を行使するようなことになったこ
のうえもなく凡庸な人間にも、無意識
の狡猾さを与えるものだが、司祭もこ
の狡猾さおかげで相手の気に入ること
ができた.
❹河出書房:人間の魂を吸いつけるというこ
とが、事物の進行の偶然のために同類
に対して権力を使うという境遇に呼び
よせられた最も凡庸な人間に対してさ
え与える、あの無意識の悪がしこさ、
そのおかげでこの坊さんは相手の気に
いることができた.
以上ですが、これらの翻訳文を見ても、よく
意味が理解できません.でも訳さないと次へ
進めませんから、呻きながら訳しておきます.
つまり今回は誤訳の可能性が大.すんません.
その前に、薄い脳みその私めが考えた次の
点を書いておきます.
inconscient=無意識の人=無自覚の人
=宗教的自覚のない人=男爵
Le prêtre sut plaire:司祭は気に入ってもらえる
知っていた
grâce à cette inconsciente:この男爵の宗教的自
覚のなさのおかげで
appelé:招かれた;
誰が招くかというと、凡庸な人たち、
つまり宗教に無関心の輩たち.
ここでは直前の名詞に掛けるのではな
く、「たまさかの出来事で招かれてみる
と」、と分詞節に読む.
à exercer: ずっと前のle maniement に掛かる
「行使する術(すべ)」
