ペルル嬢(141)
モーパッサン作品集より
Mademoiselle Perle
Maupassant

 
————————【141】———————————
   
  Et  je  lui  dis  tout  bas,  comme  font  les
enfants   qui   cassent   un  bijou   pour  voir  
dedans: « Si  vous  aviez  vu  pleurer  M.
Chantal  tout  à  l'heure,  il  vous  aurait  fait
pitié. »
   

—————————(訳)—————————————

 そして私は、中が何なのかペンダントを壊
す子供たちのように、小さな声でペルルさん
に言いました:
 「さっきシャンタルさんが泣いていらした
のですが、それをあなたがご覧になっていた
ら、きっと同情なさっていたことでしょう.」
    

—————————⦅語句⦆————————————
      
bijou:(m) 宝石、装身具、アクセサリー
   訳本は「ペンダント」となっていたの
   で、辞書を引き直したところ、bijou と
   は、ネックレス(collier)、ブローチ(broche)、
   イヤリング(broche d'oreilles)とありました.
   おそらく、それらの総称なのでしょう.
    さらにロワイヤル中辞典ではmédaillon 
   (ロケット)、pendentif (ペンダント)が
   ありました.
Si vous aviez vu pleurer M. Chantal tout à l'heure,  
il vous aurait fait pitié:(条件法過去)
   <Si + 直説法大過去、条件法過去> の
      セットです.
     「もし~だったとしたら…だったことで
   しょう」と、すんでしまったことを
     「もしも~だったら」と過去の仮定的想像
      をする言い回しです.
        ここの意とするところは:
     「もしもあなたがシャンタルさんがさっき
      泣いていたのを見ていたら、あなたは、
      哀れみを感じていたことでしょう」