ロックの娘(42)
La petite Roque
————————【42】———————————
Le maire sortit à son tour, prit son
chapeau, un grand chapeau mou, de
feutre gris, à bords très larges, et
s'arrêta quelques secondes sur le seuil
de sa demeure.
..————————(訳)—————————————
村長の帽子は、大きな灰色のソフト帽で、
縁がとても大きな帽子だった、それを手に
取るとすぐに外に出た.そして屋敷の門の
ところで立ち止まった.
————————⦅語句⦆—————————————
mou, molle:(形) やわらかな、ふわふわした
(男性第2形:mol)
feutre [føtr フートル]:(m) フェルト、ソフト帽
gris ¹, e :(形) 灰色の;
gris ²:(m) 灰色
bords:(m複)[古風] 水辺の土地;< bord
bord:(m) 岸、ほとり、
bord:(m) ❶岸、ほとり、❷縁、へり
seuil [sœj スーィユ]:(m) 敷居、家の入口、戸口
demeure:(m) 屋敷、館、
———————《学習後記》—————————————
本日の最初の訳文もすかたんでした.訳後、
訳本(岩波文庫)で確かめると、
à bords très larges
の訳に問題あり.ここは「広大な沼地」とす
ると、おかしくなる.「広大な沼地へと出か
けて家の敷居で立ち止まった」.いくら村長
の家が大きいといっても、敷居が沼地へいく
途中にあるなんて、なんて広大なお庭なのだ!
訳本のà bords très larges はその前のfeutre
フェルトの帽子に所属する.
feutre à bords très larges
縁がとても大きな帽子だったのである.
à は「~が付いた」という意味の前置詞で、
feutre の説明をする導入詞.
逆に「付いていない」場合は sans を使う.
chapeau à large bord / 広い縁の帽子
chapeau sans bord(s) / 縁なし帽
【最初の訳】
村長は帽子、大きな灰色のソフト帽、を手に
取るとすぐに広大な沼地へと出かけたがすぐ
に、彼の屋敷の敷居のところで立ち止まった.