「アリス」(34)
(フィリップ短篇集より)
ALICE
—————————【34】—————————————
Mais bientôt Alice n'eut plus aucun
espoir. Sa mèrem, inquiète, et finissant
par tout comprerndre, lui dit enfin :
——Mais il rest gentil, ton petit frère.
Viens le regarder !
Elle le lui montra tout nu, tout démailloté.
—————————— (訳)———————————————
しかし、やがてアリスは何の期待もしなく
なりました.母親は心配して、すべてを理解
した上で、ついにこう言いました.
「それにしても可愛いじゃないか、お前の
弟はさ.ほら来て見てごらんよ.」
母親はアリスに弟をすっ裸にして見せた.
—————————⦅語句⦆———————————————
eut:(直単過/3単) < avoir
gentil:(形) ❶やさしい、親切な;
❷かわいい
démailloté [デマィヨテ]:(過分) < démailloter
démailloter:(他) 産衣を脱がせる
.—————————≪文法≫———————————————
Elle le lui montra tout nu, tout démailloté.
母親はアリスに産衣を脱がせたすっ裸の弟を
見せた.
文型は S + V + OD + A.
いわゆる第6文型である.直接目的補語と
次の形容詞、及び過去分詞とがイコールの
関係にあります.
OD=A つまり、
le (弟)=tout nu, tout démailloté (産衣なし
で、すっ裸)という関係です.
elle le lui は正直に「彼女は彼を彼女に...」
とせずに、少なくとも彼女の部分が
「母親」か「アリス」かは名詞を代入して
訳すのがよいでしょう.
対訳テキストの訳文は一切代名詞はle
(赤んぼ)しか訳されていません.
「赤んぼを丸はだかにして、産着をすっかり
脱がせてみせた」