ペルル嬢(56)
モーパッサン作品集より
Mademoiselle Perle
Maupassant



———————————【56】—————————————————

 Et,  brusquement,  je  la  comparai  à  Mme  Chantal !
Certes,   Mlle  Perle  était  mieux,   cent  fois  mieux,
plus  fine,   plus  noble,   plus  fière.
 

.———————————(訳)—————————————————

  そこで私は突然だがにペルルさんをシャンタル夫人と
比べて見ようと思うのだ.確かにペルル嬢の方が優れて
いた.100倍優れていた.より細やかだったし、より気
高くより崇高だった.



———————————《語句》—————————————————
        
brusquement:(副) 突然、不意に、いきなり
comparai:(未来形?)  
   <comparer (他) 比べる、比較する;
   本文ではje la comparai à Mme Chantal. で
   私は彼女とシャンタル夫人を比べてみよう.
   なのですが、半過去の文章の中で使われているの
   でここはもう「過去未来」の代用と考えた方がい
   いと思います.「私は彼女とシャンタル夫人を
   比べてみようと思った.」        
certes:(副) たしかに、間違いなく、もちろん、確実に   
fier, fière:(形) 誇りに満ちた



———————————≪文法≫—————————————————

comparer の正しい未来形は
je comparerai............nous comparerons
  [コンパルレ]......................[コンパルロン]
tu compareras...........vous comparerez
 [コンパルラ]......................[コンパルレ]
il comparera................ils compareront
  [コンパルラ]......................[コンパルロン] 
のはずですが、事実としてcomparai (直現1単)が
ある以上、この形も是認する必要がありそうです.

je comparai....nous comparons
tu comparas....vous comparez
il compara.........ils comparont

ただし試験本番ではこの形は避けた方が無難でしょう.

単純未来形の基本形態は <不定詞 + avoir の現在活用形>  
です.

万一、私の知らないcompar という単語があって
comparai という未来形になっているとしたら、
その時はすみません.私の知識不足でした.

だけど動詞がar という語尾で終わるというものは
フランス語にはないと思います.フランス語の動詞の
語尾は、er,  ir,  re,  oir のどれかになります.