奈良陀・中律部仏教学院(7)
..先生: 平安京はいつ造営されましたか?
生徒A: 鳴くよウグイス、ホトトギス…あれ?
みんな: ワハハハハ
...先生: おいおい、笑っちゃいけないよ.君たち、え、
.............じゃ、君、ウグイスとホトトギスの鳴き声を
.............言ってみて!
生徒B: ホーホケキョ.
..先生: うん、それから?
生徒B: それだけですけど.
..先生: 何、じゃ、ウグイスもホトトギスもホーホケキョかい?
生徒B: そうだけど.
..先生: ブー.君たち、このクラスは理系だっていうのに、第二分野は
..............だめだねえ.いいかい、ウグイスはホーホケキョでいい.
..............だけど、ホトトギスは、テッペンカケタカって鳴くんだよ.
みんな: えー、何?それ.初めて聞くんですけど.
...先生: 勘違いする理由は、わからなくもない.ホトトギスはね、
..............タマゴをウグイスの巣で産むんだ.そして産んだら、さっさと
..............どこかへ行ってしまうんだ.そしてウグイスがそのタマゴを
..............温めて、雛に孵すんだよ.
みんな: ねえ、ねえ、そしたら巣の中はウグイスのタマゴとホトトギスの
.............タマゴがあるんだね?
...先生: いいや、ホトトギスのタマゴだけなのさ.ホトトギスはね、
..............ウグイスの巣に入ったら、先にウグイスのタマゴを捨ててしまう
..............のさ.
みんな: 悪やつめ.先生、こういうホトトギスはブッダの教えではどうなるの?
...先生: 来世は、ウグイスに生まれて、ホトトギスに自分のタマゴを捨てられて
..............しまうだろうね.かわいそうだね.
みんな: そうなの?
ある生徒: 先生、思い出したことがあります.
......先生: 言ってみなさい.
その生徒: ブッダが出家前、シッダッタ王子のころ。虫が小鳥に食べられて、
...............ああ、虫が食べられた、と思っていた瞬間、ワシだかタカだかの猛禽類
...............が、今度はその小鳥を食べたのを見て、悩んだそうです.
...............でも覚りを得てブッダになったとき、この問題は解決したのですよね.
......先生: そうです、君、その解決法を言ってみてください.
その生徒: 小鳥に食べられた虫は、次の世に猛禽類に生まれてきました.
...............そして、前世で、自分を食べた小鳥を捕まえて食べました.
...............これが因果の法則です.
......先生: なるほど、いいでしょう.合格です.仏教検定3級を認定します.
その生徒: やったー.先生、これで、中国語3級と合わせて、6級になりました.
.......先生: 「級」は足してはいけない.「段」持ちになってから足しなさい.
キンコンカンコン
これで授業を終わります.
ほな、さいなら.