アルルの女(最終回)
 L'ARLÉSIENNE
   アルルの女



 ——————————【31】———————————————  

  Ce matin-là,  les  gens  du  village  se  demandèrent *¹  qui *²
pouvait *³ crier  ainsi,  là-bas*⁴,  du  côté  du*⁵ mas  d'Estève ... 
  C' était dans  la  cour,  devant la table  de  pierre  couverte  de
rosée  et  de  sang,  la  mère  toute nue  qui  se  lamentait,  avec
son enfant mort  sur  ses  bras.
                                  (Fin)
                   

———————————(訳)—————————————————
                          
その朝、村人たちは、エステーヴさんの家の方で、誰があんなに
泣き叫んでいるのだろうと、互いに尋ね合った。
   それは庭の中で朝露と血で覆われた石のテーブルの前に
死んだ息子を両腕に抱き、裸同然で、嘆き悲しむ母親の叫び
声だった。     (完)
                             

  
———————————《語句》———————————————

*¹  再帰代名詞は文中で様々な役目を持つが、ここでは、
  相互用法で、村人たちが、互いに尋ねあったという
  解釈が妥当です。
*² qui donc の意味。一体全体誰が~
*³   「qui peut crier / 誰が泣いているのだろう」主節が
  過去(単純過去)なので時制の一致を受けて、
  qui pouvait crier となっている。    
*⁴  là-bas「向こうで」と先に大雑把に言っておいて、
 「農家の方で」と詳しく言い直すのが自然な言い方です。
*⁵  du  côté de ~ ~の方に、~の方で、
  du côté de + le mas  エステーヴさんの家の方で  


———————————≪感想≫———————————————
                

壮絶な最後でした.私が「アルルの女」に持っていた

イメージは、ビゼーのメヌエットの軽快な音楽でした

から、読み終わったときは、そのギャップに驚いた

ものでした.

 

アルルには1度観光で行ったことがあります.日本の

ごちゃごちゃした街とは違って、今でもどこかのどかな

雰囲気があります.

 

この作品が描かれたのはもっと昔のことですからさらに

のどかなたたずまいがあった場所なのでしょう.

 

 

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 「目次」 アルルの女

 117番: アルルの女(1)
  122番: アルルの女(2)
  125番: アルルの女(3)
  136番: アルルの女(4)[4~6]
  145番: アルルの女(5)[7~8]
  146番: アルルの女(6)[9]
  147番: アルルの女(7)[10]
  156番: アルルの女(8)[11]
  171番: アルルの女(9)[12~13]
  172番: アルルの女(10)[14~15]
  196番: アルルの女(11)[16~17]
  252番: アルルの女(12)[18]
  253番: アルルの女(13)[19]
  254番: アルルの女(14)[20]
  255番: アルルの女(15)[21~24]
  256番: アルルの女(16)[25]
  257番: アルルの女(17)[26]
  274番: アルルの女(18)[27]
  287番: アルルの女(19)
  288番: アルルの女(20)
  289番: アルルの女(最終回)

   2回目学習
1185番: アルルの女(1)
1190番: アルルの女(2)
1192番: アルルの女(3)
1196番: アルルの女(4)
1198番: アルルの女(5)
1202番: アルルの女(6)
1204番: アルルの女(7)
1206番: アルルの女(8)
1209番: アルルの女(9)
1213番: アルルの女(10)
1214番: アルルの女(11)
1224番: アルルの女(12)
1231番: アルルの女(13)
1235番: アルルの女(14)
1240番: アルルの女(15)
1244番: アルルの女(16)
1268番: アルルの女(17)
1685番: アルルの女(18)
1699番: アルルの女(19)
1707番: アルルの女(20)
1725番: アルルの女(21)
1736番: アルルの女(22)
1741番: アルルの女(23)
1750番: アルルの女(24)
1783番: アルルの女(25)
1791番: アルルの女(26)
1799番: アルルの女(27)
1810番: 「目次」 アルルの女 
1815番: アルルの女(28)
1820番: アルルの女(29)
1839番: アルルの女(30)
1840番: アルルの女(最終回)