学習仲間各位

 

目次でご覧のように「アルルの女」は過去に1度学習済みです.

どうぞ、予習・復習にご利用下さいませ.学習箇所は1度済ませたら

もうしない、ということにはならないはずです.2度目の学習で

うっかり見落としていたところを見つけるかも知れません.

 

こう書くと、とても体裁がいいのですが、実はうっかり2度投稿して

いました.年をとると物忘れがひどくてね.ものはついでですから、

この学習終了後も、3回目の「アルルの女」の学習をやりましょう.

名付けて3回まわり.3遍まわって「ワン」.

 

全然話は違いますが、最近の「物忘れ」のひどさと言えば、

冷蔵庫を開けて、「あれ?何を取るのだったかな?」と

忘れてしまったりします.すばらしい記憶力に乾杯!

 


アルルの女(28)

        
———————————【28】———————————————
                      
   Le  lendemain,  à  l'aube,  la  mère  entendit  quelqu'un
traverser  sa  chambre  en  courant.   Elle  eut  comme  un
pressentiment :
   
———Jan, c'est toi ?

Jan ne répond pas ;  il est * déjà dans l'escalier.
Vite,  vite  la  mère  se  lève :   

———Jan, où vas-tu ?


————————————(訳)——————————————————
                      
次の日の夜明け、母親は誰かが走りながら、部屋を通り抜ける
のが聞こえた。母親は虫の知らせのようなものを感じました。

———ジャン、お前なのかい?

ジャンは答えませんでした; すでに階段のところにいました。
急がなきゃ、急がなきゃと、母親は跳び起きた。

———お前、どこへ行く気なの?



———————————《語句》—————————————————
                 
pressentiment: (m) 予感、虫の知らせ
プレサンティモン
entendit:(単純過去3単) <entendre (他) (が) 聞こえる、聞く

 


———————————≪文法≫—————————————————

その1            
 il est * déjà dans l'escalier. 過去の話をしているのですが、現在形
になっています。 se  lèveここの現在形も。印刷ミスではありません。
物語文は基本的に「過去形」ばかりなので、
それを繰り返してばかりでは、だんだん、面白くなくなるのです。

そこで、「読み手の眠気覚まし」の薬として、現在形をパッと入れます。
過去の話だからと言って、読者を安心させてはいけない。
現在形を使って、臨場感を作り、眠気を吹き飛ばしてもらいます。

これをprésent narratif (物語的現在)と言います。
過去でも現在形。天地がひっくり返る手法。空に草木が生え、地面に
お星さま、みたいな。そういう手法です。

飽きっぽい私たちのために、作者は苦労するのでございます。

その2

re動詞の単純過去の語尾:(1単2単3単1複2複3複)

 is-is it-îmes-îtes-irent

entendre にあてはめて

1単: entendis
2単: entendis
3単: entendit
1複: entendîmes
2複: entendîtes
3複: entendirent

何?もうそろそろ休憩せよという天の声が聞こえる?
では、本日はここまで.さようなら.