中国語の構文(1)

きょうから中国語構文の学習をしましょう。
ではさっそくスタート

  【1】

中国語の文は、

  主語 +  述語 

というふたつのパートからできています。
たとえば、ネコは4つの手足とシッポと胴体と
頭という7つのパーツでできているように。

この構造を、

  「主述構造」 

と呼びます。

この他、文の構造には、主語の省略形の、「述目構造」
や、中国語独自の補語を用いた「述補構造」などがあり、
全部で6つの構造があります。

きょうは、 「主述構造」 を学びましょう。

1: 動作主体

我 看书了 (私は本を読んだ)
wǒ kàn shū le.
ウォー カン シュー ラ

「我」 が主語、「看书了」が述語です。

英語の主語の概念と、中国語の主語の概念はかなり違います。
中国語で「主語」というのは、「テーマ」だと思ってください。

私たちは、学校時代、主語は文章の中で「~は」、とか「~が」
に相当する部分を主語と習いました。

しかしこの教えでは矛盾が生じます。
たとえば、

 「明日は雨が降る。」

では、「明日は」も「雨が」も主語になってしまいます。

中国語は、単純明快。「テ-マ」と「説明」 に分かれるだけ。
「明日」というテーマがあって、「雨が降る」という説明がある、
そういう文章です。

せっかくですからこれも、中国語でやりましょう。

明天 下雨 (明日は雨が降る)
Míngtān xià yǔ
ミンティエン シャー ユー

「明天」が主語で「下雨」が述語になります。

さらに英語と違う点は、中国語は場所が主語になるという点です。

 「部屋に誰かがいる」という文は英語では

 There is smeone in the room.

であって、決して、in the room が主語になることは
ありませんでした。
しかし、中国語では、このin the room にあたる部分を
主語と考えます。

房间里 有人
Fángjiānli yǒu rén
ファン ジェンリ ヨウ レン

部屋の中に誰かがいる

主語 = 部屋の中には (テ-マ)
述語 = 誰かがいる  (説明)

中国語の主語というのは、これからこういう発話をしますよ、
というテーマになります。
そして、述部は、そのテーマに即した内容になります。

(部屋の中の話をするんだよ) (そこには誰かがいる)

こういう2系統から、文が成立しています。

もうひとつ、動作対象も主語になります。

「本は読み終えた。」

という場合、英語では、誰が読み終えたのかが問題になります。
それが主語になりますから。
でも、中国語は、そんなことはどうでもいい。
「本はね、本に関してはね」というテーマが主語ですから
堂々と「本」つまり、书· (シュー)(本のこと)が主語で
「読み終えた」に相当する部分が述語です.

书 看完了·
shū kàn wán le
シュー カン ワン ラ

となります。

まとめます。
主語 + 述語 を構成するのは

1:動作主体: 我 看书了·  私は本を読みました
                ·wǒ kàn shū le ウォー カン シュー ラ

2:動作対象: 书 看完了· 本は読み終えました
        shū kàn wán le  シュー カン ワン ラ

3:時間  : 明天 下雨   明日は雨が降る
        Míngtān xià yǔ  ミンティエン シャー ユー

4:場所  : 房间里 有人  部屋の中に誰かいます
        Fángjiānli yǒu rén  ファン ジェンリ ヨウ レン