仏教日記(2)
我が家は日蓮宗ですが、お題目を唱える?
いいえ、それはおかしい.お題目でしか飛ばないロケットは、
たとえば、すごく特殊なガソリンでしか動かない車と同じで
作っても売れないし、ドライブ先での給油もできません.
(もっともお寺さんでは、だから全世界にお題目を広めよと言っていますが)
(そんなことどこの宗教でも言っているので、これが昂じると宗教戦争が起こる)
そもそも、日本のお寺の多くは大乗仏教を奉じていて、これがまた歴劫修行といって
百千万阿僧祇劫だとかなんとか言って、すぐには達成しない仏道で、いわば、
目的地にたどり着けない修行でございます.
はっきり言って詐欺です.たとえば、私があなたから1万円借りたとします.
「悟りを得たら返すよね」
と言ったら、それは「もう、もらっておくよ」
ということになります.
次の仏様でいらっしゃる弥勒菩薩様でも、成道は56億年ほど先だというから、
私たちが、5000万回生まれ変わっても、まだ修行中でございます.
原始仏教では、わずか数週間で悟りを得た人たちもたくさんいましたので
ここはそれに近い教えに従い、「スッタニパータ」と「ダンマパダ」と
「なんとかニカーヤ」を読みながら進めます.
でもまあ我が家は日蓮宗なので、ちょっと仏壇(ご戒壇といっています)によって
「如説修行抄」を借りてきます.
解釈は宗派によってまちまちですが、拙訳させていただきますと
煩悩を三類の強敵に見立てます.「貪欲」(度を過ぎた欲望)と
「瞋恚」(しんに.怒りのこと)と「愚痴」(前世今生来世を貫く善因善果、
悪因悪果を知らない)、この三毒を三類の敵人に見立てます.
そしてこの敵の軍勢と戦うため、①忍辱の鎧を着て、②妙教の剣をひっさげ
③妙法五字の旗を指し上げて戦います.
ただこの鎌倉時代には、「法華経」が釈尊が説かれたものだと天台大師さまも
伝教大師さまも日蓮さまも信じておられたから、これが一番正しい教えに
なってしまったので、「未顕 レ 真実、つまり、真実、未だ顕さずなり」
の段は控えておきます.釈尊は「教師の握りこぶしはない=教えはもれなく
包み隠さず、教えたよ」と仰せでありますゆえに.
「妙法五字の旗」は実際に、加藤清正みたいに、掲げる必要はなくて
それぞれの宗旨(南無なんとか、その他なんでも)を支えとして三毒排除の
戦いに出征しましょうということでご了解方お願いします.
それでロケットの燃料ですが、
燃料=信仰心=(①忍辱の鎧を着る)+(②+③ブッダの教説を剣として三毒排除)
=これで今度こそ飛ぶはず
では行ってきます. 発射.