前回の補遺
「単語の勉強」
◇ ≪感想≫にも書きましたが、examen とconcours いずれも
「試験」にあたりますが、examen (m) の方はもともと「検証」
「審査」という意味をもつ言葉で、「卒業・進級試験」のような
場合に使われますが、concours (m) は一定の数の合格者を選ぶ
「選抜試験」です.従って、留学生試験とか、大学入試はいず
れも concours で、それぞれ concours des bourses,  concours d'en-
trée aux universités (aux grandes écoles) となります.


仏作文【第38回】

文例38

 科学は絶えず進歩している. 人は退屈するひまがない.
 
 Les sciences font des progrès sans cesse.
On n'a pas le temps de s'ennuyer.
 
.

◆ 3つ目の不定詞の用法は、名詞の展開の要素となる形容詞句を
作るものです. de か à に導かれるのが原則です.  
③ 形容詞的用法  「~する、~すべき」
  「私は手紙を数通書かねばならない.」
     (= 書くべき手紙を数通持っている)
    J'ai plusieurs lettres à écrire.

  この構文は次のように訳すこともできます.
   J'ai à écrire plusieurs lettres.
  「私たちは出発するようにという命令を受けた」
   Nous avons reçu l'ordre de partir.

問題A
1.今夜は何もすることがありません.

ゴタ生徒の答案:
Ce soir je n'ai rien à faire.


正解は:
Je n'ai rien à faire ce soir.

    
     ≪感想≫
ce soir の位置ですが、文頭か文末に置くようです.
「アイドルを探せ」を思い出しました.歌い出しは
 Ce soir, je serai la plus belle pour danser,
(今夜のダンス、私が一番きれいだわよ…)
シルビー・バルタンをご存じでしょうか?
何?バルタン星人?そういう怪獣の流行る、もう少し前
に流行った歌手です
        (自己採点10点/10点中)

問題A
2. 彼は出発する意志が少しもないのです.

単語チェック:
意志: intention (f) [アンタンスィヨン]
  ~する意志がある、~するつもりである
   =avoir l'intention de + inf
 

では、ゴタ生徒、答案作成:
Il n'a pas rien d'intention de partir.


正解は:
Il n'a aucune intention de partir.

   ≪感想≫
そういえば、そういう単語がありましたっけ.
そうでした、rien にはpas が内蔵されているので
pas がいらない.もちろんaucun [オーカン], aucune [オーキュンヌ]
にも、pas はいらない. ne があればよし.
       (自己採点、努力賞で1点/10点中)
 * aucun / aucune を使う問題で使わなかった罪は重たい.



問題A
3. 彼女は読むべき本をたくさん私に与えた.


ゴタ生徒、答案作成します:
Elle m'a donné beaucoup de livres à lire.


正解は:
Elle m'a donné beaucoup de livres à lire.


    ≪感想≫
こういう「へのカッパ」みたいな問題が、実はとても恐い
のですが、ビクビクしながら解答を見て、「ああ、よかった.
よかった.やっぱり”へのカッパ”だった」と胸を撫でおろ
すのであります.
  みなさん、ビクビクさせる物(者も)は、やっぱり
「へのカッパ」ではありません.
ついでに言うと、「へのカッパ」とは「カッパの屁」のこと.
カッパが川の中で屁をこくと、コポっと水泡が浮くだけのこと.
なんでもありゃしない.そう、何でもありゃしない簡単なこと
をいうのであります.・・てか、今は仏作文の時間でした.国語
の時間じゃないから.
                          (自己採点10点/ 10点中)


問題B
1.  アメリカを真似て作られた戦後の教育制度には、改良
 すべき点が多々あるように思われる.

単語チェック:
真似る: imiter qn, qc  
          copier (les façon de parler de qn)
戦後: après-guerre
教育制度: (36で既習) systèm scolaire (m),  systèm éducatif
le systèm d'enseignement (問題Bの正解文で使われた教育制度)  
改良する: rendre  meilleur(e),  améliorer,
思われる: sembler
 

ゴタ生徒の答案:
Il me semble qu'il y a beaucoup les points à rendre meilleur
au system d'enseignement d'après-guerre qu'on a fait imité d' Amerique.


正解は:
Il me semble qu'ii y a beaucoup de points à améliorer dans le système
d'enseignement d'après guerre qui a pris modèle sur celui des Etats-Unis.

     ≪感想≫
実は作文しているうち、だんだん、自分で何を書いているのか
わけが分からなくなって来たのであります.
今、正解文を見て、少し、わけが見えてきた、というそういう感じ
です.
   まず、「beaucoup de + 無冠詞名詞」
この語法を知っておかないと、beaucoup les points というへまをや
ってしまう.(減点1点)
次にこの問題の「売り」がpoints のあとの連結.いわ
ゆるコローケーション.deか à か、はたまた sur か dans かen か、さて.
その次の動詞はrendre meilleur でも améliorer でも、どちらでもいいと
思います.perfectionner も rénover もOKだと思います.でも調べた
辞書、3冊とも共通して出ていた単語はaméliorer でした.
「改良する」という一般的単語が améliorer というわけですね.
 
「教育制度には」ここの「~には」には正解文ではdans を使っています.
ゴタ生徒は à にしていました.減点3点
 
「アメリカを真似て」の「~を真似て」は正解文では
pris modèle sur ~   つまり、prendre modèle sur qn ~を手本とする
という熟語を使っています.

その「~を真似て」のあとですが、ゴタ生徒は直接、Amerique を
持ってきましたが、正解文は、 celui  とクッション(衝撃吸収剤)
をおいています.英語でも比較級などでよくthat of を使いますよね.
His book collection is much wider than that of Mary. みたいな文でネ.
.日本が真似たのは、アメリカではなく、アメリカの教育制度なのでした.
(減点2点)
最後に on a fait imité d' Amerique 自分で書いておきながら、なんで
こんな文を作ったのか、信じられません.そもそもimiter は模倣する
なので「手本とする」に当たる言葉をもっと丹念にチェックすべきで
した.(減点3点)
                          (自己採点1点/10点中)

 
問題B
2.日本においては知識欲(知りたいという欲望 avidité)は非常に
 一般的である.外国人は学生たちが大勢本屋で立ち読みしていて、
 しかも本屋の主人がそれを咎めもせずに看過しているのを見て驚
 かされるのである.


ゴタ生徒の答案:
Au  japon, l'avidité à connaissance est très common.  
Des étrangers s'étonnent de voir etudiants lisent livres
dans le librairie, en plus le propriétaire passer sur cela
sans reproche.


正解は:
Au Japon l'avidité de savoir est très générale.  Les
étrangers sont étonnés de voir dans les librairies les
étudiants qui lisent debout les ouvrages exposés et
que le propriétaire de la boutique tolère sans protester.

        
        ≪感想≫
avidité を辞書で引いてみた.用例には avidité pour l'argent
で 「激しい金銭欲」と載っていました.だったら知識欲
はavidité pour connaissance とすればよかったか?しかし
正解文ではもっと単純にl'avidité de savoir  である.このまま
覚えておこうと思います.「外国人」には定冠詞がつくという
ことを初めて知りました.
「驚かされる」は文字通り受け身での表現だったようです.
まあ、代名動詞でもいいことにしましょう.  

dans les librairies を添えて状況説明する方が、間違いなく伝わる
と思います.さすが、正解文!
voir を知覚動詞の構文で書きましたが、ここは正解文のように
関係代名詞で説明する方が、誤解されにくいような気がします.

「立ち読み」を lisent debout  とされていました.ほう、
なるほど.フランス語にも、「立ち読み」を言う言葉が出来る
んだと感心しております.
ouvrages exposés 「商品陳列された書物」としておけば
罪悪感が出てとてもいいと思います.単にlivres 「本」とすれば
lire 「読む」と相性がいいので、「当然でしょ」となってしまい
ますから. この問題B2は、ゴタ生徒には、難しすぎました.
完敗.自己採点、努力賞1点(10点満点中)


                 《語句》
avidité (f) 渇望、貪欲


                【単語の勉強】
◇ librairie とmaison d'édition :  いずれも日本語の「本屋」に当たりま
すが、librairie (f) の方は実際に本を店頭に並べて売っている店のこと
であり、maison d'édition (f) は「出版社」に当たります.また、出版社
は éditeur(trice) で、英語のeditor 「編集者」とは異なりますから、注意
が必要です.libraire は原則として marchand(e) de livres ですが、maison
d'édition の代わりにも用いられます.