7月23日 (水)
【京都ロイヤル&スパー様ご紹介のお客様、竹林へご案内】



  【京都ロイヤル&スパーホテル】


  午前9時。
  
  観光をなさるのは、トラフさん親子。
  おふたりは、女性、母娘(おやこ)です。
  お母様の名は、ジェーン・トラフさん。
  娘さんは、アイラさん。

  
  【6時間コース】


  二条城~金閣寺~嵯峨野竹林~
  祗園(昼食)~二年坂~三年坂
  ~ホテル

  ただし、途中で、6時間に達したら、置き去り可。
  という条件で、交渉が成立。


  【さっそく、二条城へ】


山田 : There was a big battle in 1600 called
     "Sekigahara Battle"
     between East army
     led by Tokugawa family and West army led by
     Mitsunari Ishida
     (representative of Toyotomi family)
     resulting in the victory by Tokugawa family.

     And top leader of the Tokugawa family, Ieyasu
     (the 1st Shogun of Edo government)
     built this castle 3 years after the battle.
  
     1600年に、「関ヶ原の合戦」がありまして、
     徳川家率いる東軍と、豊臣方の代表、石田
     三成の西軍が、雌雄を決しました。

     東軍が勝利し、家康は、その3年後、
     この二条城を構築しました。

   ヾ(@^▽^@)ノ

  山田の説明は、いつも通り、淡々と進んで行きます。
  淡々と進んだのは、二の丸御殿での話。

  こちら、清涼園辺りから、雲行きが怪しくなりました。
  まず、お母様のジェーンさんが、ご質問。



ジェーンさん: Mr. Yamada, you said the cherry trees
        were given to America.
        But when was it ?
        山田はん、あんた、日本の桜の木がアメリカに
        プレゼントされたって、さっき言ってたわよね?
        それって、いつ?

 
山田    : Errrr.... Well... It's errr..Yes.
        Anyway.....It was errrrr
        It was shortly after 1603
        That the cherry trees were given to
        America...
        えーと、あの、そのー・・・・
        うーん、そう。
        1603年の少しあとかも・・・・ 


アイラさん : No, Mr. Yamada.
        It's impossible.
        When America was born, it was born in 1776.
        Before that there was
        no America on this planet.
        いいえ、山田はん。
        そんなことは、でけしまへん。
        アメリカは、そのころ、ありまへんで。
        あーた、アメリカができたんは、1776年
        やさかい、それ以前は、
        地球上に、アメリカは、おへんのえー。


     ドドドドドッヒョーン・・・

     山田のおじさん、チンカラリン カラオケ 
     チンカラリントン チン トン シャン
 

山田   : Yes, Good point.
       It's to the point.
       The Declaration of Independence was
       in 1776 while shipment was made in
       1777 for cerebration of Independence.
       そう、グッド ポイントですね。
       独立宣言が、1776年で、 
       さくらの出荷が、その翌年。
       独立を祝ってのことでした。


お母さん : Oh, Mr. Yamada. You need not hold on.
       あーら、山田さん。がんばる必要は
       ないのよ。


娘さん  : Mr. Yamada. Take it easy.
       I have a gadget to look into.
       山田はん。落ち着いて。
       うち、ええもん、持っとりますのえ。


   お嬢様は、タブレットをカバンから、取り出し、
   検索を始めます。そして、ものの数秒後、


娘さん  : Mr. Yamada,
       It was in 1912 when Japan shipped
       the cherry trees as a gift.
       山田はん。日本が桜をプレゼント
       しやはったんは、1912年え。


    山田、赤面。どこかに、穴はありませんか。 
    どこかに、隠れる場所はありませんか。
    私は、隠れたいのです。
    今すぐ、消えたいのです。


山田   : I need a drug with which my body can
       go out.
       身体が消せる薬がほしい。
      

お母さん : Cheer up !
       I hear the George Washington's
       story is a fake.
       気にすることは、ありませんよ。
       私だって、ジョージ・ワシントンの話は、
       作り話だってことぐらいは、聞いて
       知っていますわよ。   


      ヾ(@^▽^@)ノ


  【教訓】   本物の宝石を持ってこられると、
         偽物は色あせる。  
  
   
     【金閣寺】

   金閣寺で、汚名挽回をはかりましょう。
   二条城から、タクシーに乗って、金閣寺へ。

   ここは、私の得意分野。室町時代と
   臨済宗の説明は、天下一品の腕前だぜ。
   プロの先生には、かなわないが、
   そこらのド素人には、負けねえぜ。

   そのタクシーの運転手は、ド素人でした。
   金閣寺に行くのに、平野神社で、左折
   してしまった。

    (あほちゃううか、この運転手。)

   と、思ったが、すぐに思い直す。

    (いや、間違いと、キチガイはどこにでもある。
     イエズス様はおおせです。
     汝の敵を許せ。
     許せば、あなたも救われる。)

   タクシーは、木の辻馬代まで、うーんと、
   遠回りをして、金閣寺にやってきました。

   元気なころのゴタだったら、きっと、文句を
   たれて、いたぜ。

    (あんた、こんな遠回りして、まともに、
     料金を請求できる、思うてんのか?
     ちょっと、待ってや。今から、京都の
     業務センターに問い合わせたるわ。)

   元気な山田は、この世に、もういません。
   千の風になっております。
   タクシーメーターは、1710円でした。
   本来、1500円ほどのところ。
   3メーター分が、不当上乗せ。

   だけど、お客様には、1510円を
   出していただき、ゴタが、遠回り分、
   200円を出しました。

   

山田  :  The founder of this building,
       Yoshimitsu had his retirement
       in contemplation when he obtained
       this land by trade
       with an aristocrat, Kintsune Saionji.

       金閣の創設者である義満は、   
       西園寺公経との取引で、得たこの
       地所を入手するとき、
       (政界)引退を考えていました。

Yoshimitsu retired his career
        as Shogun in his 30's when he
moved to the newly built Golden Pavilion.  
  
       義満は、30代で引退し、新しく造営された
       金閣に移り住みました。 
 

アイラさん : Did the shogun live actually
        in this brilliant golden pavilion ?
        このギンギラの金閣に、実際に
        住んでいたのね?


山田    : Yes, yes.
As he spent his gorgeous life
        here what with
    tea ceremony and with boating
on the pond, a culture
was born by the name of
Kitayama Culture or
Culture in North Mountain.

        そうそう。
        義満は、お茶やら、舟遊びやらで、
        贅を尽くしていましたが、
        これが、北山文化を生んだのです。
     




    金閣寺から、嵯峨野へは、
タクシーで、移動しました。


ドライバーさん : 登り口のところで、よろしいか?


山田      : いや、あのな。新丸太町をどん突きまで、
          行ってくださいな。


ドライバー   : え? どこのこと、ゆうてはりますねん?


山田      : とにかくな。この道まっすぐや。
          清滝道も、曲がらず、嵐山も曲がらず、
          まっすぐ行った突き当りまで、頼みます。


ドライバー  : まあ、ようわからんけど、
          ほな、まっすぐ行きまっさ。


人の道は、まっすぐに限る。
タクシーもまっすぐ。
   やがて、野々宮神社の北東約50mのところ、
   竹林の道の手前に来た。
ここで、タクシーを降ります。
   タクシー料金は、1880円なり。 



      【竹林を遊歩】

   竹の林を出て 竹の林の入りぬ
   
   あほは、真似る。北原白秋になりきったつもり。

   ただ、登り坂では、山田は、まともに歩けません。
   一歩、歩いては、休憩。また一歩。休憩。

   いつ、坂を上るか?

   お客様が、周囲を写真撮影している間です。

   野々宮神社を出て、天竜寺北門に行く坂と、
   そこから、大河内山荘への上り坂が、難所。

   息切れしないよう、立ち止まり、

    「竹取物語」

   を語り出す山田。

   お客様、真剣なまなざしで、聞き入ります。 


山田 :  Once upon a time, there were
an old couple lived around here.
The old man went into bamboo
glove everyday to cut them to
wooden materials for living.

     昔、昔、おじいさんと、
     おばあさんが住んでいました。
     おじいさんは、
     いつも、竹藪で、竹を切っていました。

One day when he was cutting one,
he found a strange bamboo.
A part in the middle of stem was
brilliant, so brilliant that

      ある日のこと、おじいさんは、
光る竹を見つけました。

     He found it strange and got close to it.
不思議に思ったおじいさんは、
その竹のそばに寄ってみました。

And he gave it try to cut.
切ってみた。

      Amazingly there was a young girl
sitting inside the tree.
驚きです。中にお嬢ちゃんが、座っていました。

      Very small girl as she was with 15 cm tall.
      15センチほどの小さな少女でした。 

The old man carried her to his house.
      おじいさんは、この子を家に連れて帰りました。

He showed the girl to his wife saying,.
      おじいさんは、おばあさんに、その子を見せ、

      Let's bring her up !
      育てましょう。

      They decided to take care of her and named
       " Kaguya-Hime".
おじいさんと、おばあさんは、
この子を  「かぐや姫」と名付け、
      育てることにしました。 

      She was preciously brought
up to a beautiful lady.
かぐや姫は、 美しい婦人に育てられました。

      A lot of aristocrats
pursued her and asked to marry.
たくさんの男が、言い寄り、
結婚を申し出ました。

      But she refused. She continued to refuse.
でも、かぐや姫は、断り続けました。

      When full moon was coming nearer,
she began to cry.
One night she was caught
crying by the old parents.
      満月のころ、かぐや姫は、泣き始めました。
      
      ある夜、おじいさんとおばあさんは、
      かぐや姫が泣いているところに出会います。 

They asked her why she was crying.
どうしたのかと、尋ねると、
     
Kaguya-Hime answered.
      かぐや姫は、答えました。



Kaguya-Hime : Oh, I have to go back to
the moon. I 'm coming from moon.

かぐや姫   : ああ、わては、お月さんに
帰らなあかんのどす。   .



Old couple : We will not let you go.
We will protect you with all efforts.
おじいさんと
おばあさん  : 行かせしませんわな。
どないなことしても、
         守ってあげますわいな。


Then they hired a great deal of
samurai warriors to guard her.
そうして、おじいさんとおばあさんは、
かぐや姫を守るため、
     たくさんの武士を雇い入れました。

Soon, there were a tremendous lot
of messengers came from
  the moon to take her back to the moon.
     まもなく、月から、
たくさんの使者がやってきて、
     かぐや姫を連れて帰ることになりました。

Samurais tried to fight
but there suddenly
a big powerful light
gave off.
It was too bright to see.
Samurais lost sight when Kaguya-Hime
was taken to the moon.
     武士たちは、戦いを挑もうとしましたが、
光が立ち込めました。
まぶしくて、何も見えません。
     その瞬間、かぐや姫は、連れ去られました。

ヽ(゚◇゚ )ノ


  そういう話をしました。
  かわいそうに、ゴタが、おじいさんだったら、
  養育費を請求していたことでしょう。

  あ、そういう問題じゃありませんよね。    
  そういう話が、この嵯峨野で、生まれたかもしれない
  というお話です。   



    続く
京福電鉄(通称、嵐電)の中で。