4月2日(水)

【ANAクラウン大阪様よりご斡旋、台湾のお客様 】




  前日に、ANAクラウンプラザ大阪より、電話。


係  : 明日、ガイドをお願いできますか?


山田 : はい、大丈夫です。
  (よろこんで ころこんで ゴロゴロゴロ~ン) 


係  : お客様は、台湾の方で、
  中国語でなくても、英語でOKとのことです。 


山田 : ありがとうございます。何名様ですか?


係  : 6名様です。シュー様ご一家です。
   レンタカーをご希望なので、
     手配をお願いします。


山田 : わかりました。
     トヨタノアか、ボクシーになります。


係  : おいくらですか?


山田 : 8時間までが、37000円、
それを超えますと、44000円です。


係  : わかりました。お客様は、
     清水寺のライトアップを見たいと
     おっしゃっていますので、
44000円と申し伝えておきます。
     では、明日、10時にお迎え、よろしくお願いします。


     そういう電話を昨日のお昼頃いただいておりました。

     そして、お迎えに上がりました。
     ニーハオ。ニーメンハオ。


    女の子 担当のコンシェルジュさんにご挨拶。


コンシェルジュ
さん      : ゴタさん、おはようございます。
もう、お客様が、そちらで、お待ち
          です。


山田      : Good morning.



お父様     : ニーハオ ウォーシーシューワン


お母様     : 私は日本語、大丈夫です。
学校で、日本語習います。
          私は、メイホワーです。 初めまして。


山田      : ああ、そうですか?とてもお上手な日本語です。
          初めまして、メイ ホワ さん。
          ガイドの山田です。
          よろしくお願いします。

          

シューメイさん : 長女のシューメイです。

 
旦那さん    : I'm Bo.. Nice to meet you.
          私は、ボーです。よろしくお願いします。



あとシューメイさんのふたりのお嬢さんは、
英語と中国語で日常会話を
  されているそうです。現在、アメリカ在住。

  ゲストリレーションズのデスクで、
  軽い打ち合わせを済ませます。
  

      【お車へご案内】


  きょうの、日程が決まりました。京都観光10時間。
  いよいよ、スタートです。

  まず、お嬢様方が、後部座席。お母様と、シューメイさん、
  そして、ボーさんが、真ん中。
  お父様は、前に乗ります。

 
  高速料金のレシートは、山田観光事務所のETCを使うと
  出せない旨を了解してもらいます。

  ETCをセット。行きましょう。レッツゴ~~ロ ゴロ
   

  お母様、万博の桜を見たいとおっしゃいます。

  山田、万博の桜がそんなに有名だとは、
つゆ知らず、広い万博公園の
  どこへ行けばいいのか、わからず、
  とりあえず、グルリと一周。

  とにかく、これ以上、探し回るほど、
価値のあるものじゃないと判断し、名神で
  京都へ。


   車


  京都は春です。
桜が鴨川に沿って、どこまでも続いています。


  名神で来たときは、国道1号線を走る都合上、
東寺に突き当たります。
  なので、最初は、東寺に入りました。


    【東寺】

  平安京造営のとき、
  朱雀大路の左右に、東寺と西寺が建てられました。
  
  九条大路のほぼ中間に、羅城門。
  その門から、北へ、朱雀大路が大極殿まで延びていた。

  東寺は、空海(弘法大師)に下賜され、
以後、密教の根本道場となった。


   シューお父様、ゴタ父とほとんど同い年です。
(山田の父は、86歳、シュー父85歳)

   どうしても、他人とも思えなくて、
東寺では、車いすを借りてきて、ゴタが押します。



    【三十三間堂】

  山田にお任せコースということで、
ここ、三十三間堂にやってきました。
  やはり、お父様には、車椅子を借りて、ご案内。

  ちょうど、木村拓哉の宮本武蔵をTVでやっていたので、
  吉岡一門の話となりました。

  

吉岡伝七郎 : 待っていたぞ、武蔵。


武蔵    : お待ちどうさま。


伝七郎   : 行くぞ。


武蔵    : どこへ、行きはりますのん?


伝七郎   : いちいち、うるさいやつめ。デヤー。


         カーン カーン カキーン


伝七郎   : や、やられた。



    【 お昼は、どうします? 
     そうね。いい京料理のお店、ご存じ?】
  
   堂内を一巡りし、庭に出ます。秀吉寄進の築地塀と、南門。
   それと、ここは、夜泣き地蔵のお話。
夜な夜な泣くというお化けみたいな
   お地蔵様です。


お母様 : あなた、京料理のお店、いいところ知っていたら、
連れて行って下さいな。


山田  : はい、六盛か、どこか、
そういうところへ、ご案内しましょう。



    【出ました。またもや、あほの一つ覚え。】


     結局、予約を入れたのは、
「東観荘」でした。

ホンマに、アホのひとつ覚えですな。


    三十三間堂から、祗園、円山公園の、東観荘へ。
円山公園といえば、

     「いそべ」 、とか、「平野屋」
 
にお連れするのが普通かも。
    でも、そこは、へそ曲がりの山田、
    超有名どころは、避けた。
    当然、菊の井もスキップ。


     
   【 自分がいいと思うところは、
お客様もよろこぶ、と思うのだ。】


   
    そう信じて、やってきました、東観荘。


ご主人 : Very nice.
      いいところだねえ。


山田  : Thank you.
       ありがとうございます。            

        
        料理は、一人、3800円。

山田  : I'll be away while you
      are enjoying the meal here.
Sorry, this is extravagant for me.
     
 私は、失礼して、他でとります。
ここは、私の甲斐性では
      入れません。


ご主人 : Then I 'll be the one who invites you
to this lunch here.
Please stay with us.

じゃあ、私が招待するということで、いいですか?
      どうぞ、ご一緒に。



   こういう場合は、山田国憲法第1条では、

       「はい、よろこんで。」 

   もしくは、

       「Thank you.」

  と、答えることになっています。     


  このときの状況は、山田大学科学研究所の研究では、


   「ドーパミンにアドレナリンによだれに、
あちこと刺激ホルモンに
    いろんなものが分泌されておるのであります。」

   「これを東観荘の食事つきだよ、
    いやんバカの法則と名付ける。」

   「誰がじゃ?」

   「山田様だ。」

   「阿呆の法則にしとけや、あほー。」

   「ええよ。ほな、アホ山田さま法則ネ」


  コの字型のカウンターに案内されました。
部屋は、一室貸切です。

  京弁当ですから、一度に運んできます。
それでも結構あります。
  酢味噌和えとか、ふき、椎茸、高野豆腐の料理とか、
説明の仕事があった。

ここが、自分のサイフで食べるか、通訳ガイドが
  招待されたかの、分かれ目。

  まず、わけぎの酢味噌和えは、

   a scallion dressed with vinegar miso

一般に酢味噌は、

   miso and vinegar sauce

で、納得してもらえる。

  蕗は、 a Japanese butterbur

通じていなかった感があるが、みなさん、ごきげんでした。

 椎茸は、a shiitake mushroom

高野豆腐は、  frozen and dried tofu

それらを鰹だしで、煮合わせたものであるが、
          
    They are mixed up in a pan
    with a Katsuo bonito base soup.

こんな感じ。

 しかし、説明するより、早く食べたいです。


 あと、茶碗蒸しが出ました。

    a thick custard soup

か、ガイド試験流に、

    a pot-steamed hotchpotch 


 ただし、中身まで、訪ねられると、
もう食べる出鼻をくじかれるので、
 話題を変えて、冗談とばしながら、いただきます。

 それでも、訪ねられたけどな。「What's this ?]

 具材は、かまぼこ。もう、かんにんしてくれ。食べようよ。


    【金閣寺~きぬかけの道~嵐山】


  午後は、金閣寺~嵐山。 
  金閣寺でも、車椅子を使いました。
ただし、車椅子では、
  石不動に上れません。

引き返して、休憩所で、みんなを待つことにしました。


台湾の人は、およそ70歳以上の方なら、
誰でも日本語が話せるのだそうです。
彼らは、学校で、日本語を学んだといいます。

  日本に一度も来たことがなくて、
日本語がペラペラというのも、
  不思議というか、奇妙というか、
手品というか、魔法というか、

  たまげたことです。
どこかに、日本人の血が流れているのでしょうか。

  宗教は、道教、キリスト教カトリック、
  プロテスタントなど。
  観光名所は、日月潭。

  山田、星のフラメンコの一場面を思い出し、聞いて見た。


  「洞庭湖という湖が
   きれいだって、テレビで言ってましたけど。」


  「それは、
   中国本土の湖のことだよ。
   台湾は、、日月潭だよ。」



    【結論】 昭和の昔の日活映画で、
         正しい知識を期待してはいけない。


     ヾ(@^▽^@)ノ     
             

      
   やがて、みなさん、石不動の石段を下りてこられました。
   次は、嵐山です。

   観光道路(きぬかけの道)で、嵯峨野方面へ。

   宇多野を過ぎた辺りから、
   有名な庭師の家が点在します。

   佐野籐右衛門は、現在16台目。
桜保存運動の中心人物。
   パリ、ユネスコ本部の日本庭園も、イサムノグチに
   協力して造った立役者。

         ヾ(@°▽°@)ノ  
 
              
   嵐山市営駐車場に車を入れて、車椅子を借ります。
またお父さんを乗せて、
どっこらせ、どっこらせと、渡月橋に向かいます。

   渡月橋の現在の橋は、
   80年ほど前(昭和9年)に建て替えられた
   鉄筋コンクリートの橋で、亀山天皇の命名した渡月橋とは、
もう、まるで、
   イメージが違うと思うけれど、人気スポットです。

   中之島に渡って、写真撮影。桜は満開です。

       ヾ(@^▽^@)ノ


お母様  : 岩田山公園に行けば、
お猿さんがいるんだってね。


山田  : いますけど、登るのに30分はかかりますよ。


    お母様、あきらめたご様子。
    竹藪に行くか、お聞きしたところ、
    もういいとおっしゃいます。

    大井川と桜と、渡月橋をみたので、
もう、満足されたのでしょう。
    駐車場に戻ります。
    帰りは、娘さんが車椅子を押すといいます。

    山田、先に、駐車場に戻り、車で休憩。

    ただし、思いの外、早く戻られたので、
手に持っていたソフトクリームを
    一気に口に放り込みます。アグッ。


    【 間違えて、丸太町通りに出た。】

   駐車場を出ると、正しい地理感覚の持ち主は、
三条通りか、四条通りを走って
   市内に戻るもの。

   では、狂った地理感覚の持ち主のゴタは、どうしたか。
   嵐山廻りで、丸太町通りを走った。

   この、狂った感覚も、時には、効をを奏し、
夕方の混雑を免れた。

ヾ(@^▽^@)ノ

    【 立ち寄り先を聞いたが、
      ありません。一気に清水寺へ 】 


   円町から五条通りへ。
明星観光バスのあとをつけて走ります。
   いよいよ、周囲は薄暗くなってきます。
ライトアップになりそうです。


   市営駐車場は、入場OK。ほっとします。
   さて、駐車して、


    「では、行きましょう。」


   と言ったら、

    「子供たちだけで行きますから。」


    「え、どういうことですか?」


    「坂道は、私たちの足じゃ、
     無理。私たちは、車に残ります。」

   それで、結局どうなったかというと、

   若い人たちだけが、ライトアップを楽しんできて、

   満50歳以上のくたびれ組が、車に残ることに。


   正しくは、車に残るのではなく、
   三十六峰のお土産屋さんに
   残る。

これがまた忙しい。
   抹茶ソフトを食べて、お団子食べて、
   お茶を飲んで、トイレに行って、
   あれして、これして、すぐに
   1時間が経過。

   この間、奈良交通のバスドライバーさんに、

   10月のバス料金
   を聞いて見た。 いずこも同じ料金。 
   バスの貸切は、約10万円。

 

   午後7時、みなさんお戻りです。
   午後8時過ぎ、約1時間で、ホテルに戻りました。

   トヨタノアの旅、みなさんご満悦のご様子。
   無事、戻って来たときは、
   いつもながら、ほっとする一瞬です。


       おしまい
       山田 錦 (ゴタ)