2月7日 (金) 【カンラ様のお客様】


 午後1時ごろ、電話です。


電話  : もしもし


山田  : はいはい


電話  : 山田さんの電話でよろしかったでしょうか?


山田  : はい、山田です。


電話  : お世話になっております。
こちら、京都にありますホテル・カンラと申します。


山田  : あ、どうも。お世話になっております。  


カンラ
さん  : 山田さん、きょうって、あいてます?


山田  : あ、はい、(ヒマなゴタは、年中)
あいていますよ。


カンラ : そしたら、外国のお客様の案内を
さん 今から、お願いしたいのですが。


山田  : あ、はい、だいじょうぶです。


  ヾ(@°▽°@)ノ


  【午後2時30分、カンラ】  


   ここは、ホテルのロビー。
男が立っています・・・
山田のおっさんやんか。何、気取っとん
    ねん。


山田 : すみません。遅くなりました。(山田参上。)


   ロビーに座っていた男性客2名、
立ち上がり、ゴタに握手。


   自己紹介を受けたが、お名前を忘れた。
   とりあえず、テッドさんと、
ラッキー・ラッシーさんということで、よろしく。

   きょうのツアーは、ソーメン流し・・・
ではなく、「流しタクシーツアー」。 


  まず、ホテル前(烏丸六条)から、タクシーを拾います。

      
         「ヘ~イ、タクシー」

 
   指を上げて、パチンと鳴・・・・ればいいのですが。
そんなカッコええやつちゃうで。

   なんとか、タクシーが止まりました。
レッツゴー・・・だぜ。


        「二条城まで、お願いします。」
 
        「はい、二条城ですね。了解しました。」

      
   烏丸通りで、タクシーに乗ると、このまま、
   御池通りまで、行くドライバーさんもいれば、
   すぐ、五条通りで、左折するドライバーさんもいます。

   きょうは、すぐに五条で左折。どう違うか。ガイドが暇になる。

   烏丸通りをまっすぐ行ったほうが、ガイドは仕事が多い。

   この通りには、銀行、各企業の本社、
   商工会議所、京都新聞社・・・
   著名社がいっぱい並んでいるからである。
   

   ( けど、まあ、そんなん、どうでもええよ。
    成り行きまかせだよ。ガイドは。)


   堀川五条で、北へ。
   そらまあ、ここかて、説明はありまっせ。
   源氏の生息地はここから
   醒ヶ井。
   京都府の歴史っちゅう、本に書いておまんねや。)

    でも、会話は、ジェネラル・トピックスです。

   京都市の人口は?
   
   140万でおま。 
   
   お客様の街では、20万や、ゆうてはりましたで。

    ヾ(@^▽^@)ノ


      【二条城】

      
    桃山様式のお城です。
    ピーチ・マウンテン・スタイル
    と言っても、通じません。

    極彩色の絵と彫刻が特徴の、
    16世紀から17世紀初頭の美術様式であります。

    特徴でっか。トラみてみなはい。
    皮だけ見て描いたというトラのふすま絵も
    さりながら、ここの

      「唐門」

    の彫刻も、こんなトラいてまへん。
    そういえば、この時代の象も、お鼻が短いようで。

      「遠侍の間」

    そうです。ここのふすま絵のことですで。


山田 : Something is funny in those tigers, isn't it ?
     そこのトラ、何か変でしょ?

     All of them were painted by Kano school.
     狩野派の絵ですねんけど。


ラッシー
さん : Kano school ? What is it ?
      かの派 ? 何でんねん、それ?


山田 : Shogunate-patronized painter
     Kano and his surroundings.
     将軍の御用達の画家で、狩野一派のことです。

   
  They painted tigers only on imagination
because at that times no
Japanese people knoew anything about the tiger.
Only one they had
relating to it was some pieces of
the animals' skin and tails that was
brought to Japan.

絵師たちは、トラのことは、何も知らなかったのです。
  日本に伝わっていたのは、トラの皮と
しっぽだけだったのです。
 
        
   ヾ(@^▽^@)ノ

【金閣寺へ】


   午後2時30分から、
午後5時30分というわずか、3時間の観光です。
   このわずかの時間に、「二条城」、「金閣寺」、「清水寺」 
   を見物したい、というリクエストにお応えするため、
テキパキ行動します。

         二条城から、タクシーで、金閣寺に移動。

         タクシーは、西陣織物会館の前を通ります。

山田 :  Do you know about the machine called Jacquard.
     The weaving machine that
was invented in France.

Three Japanese people went overseas to France
to learn how to weave the
textile.
      ジャガード織り機をご存知ですか?   
      フランスから取り入れた織物機械です。

      3人の若者が、明治初期、京都市長の推薦で、
      政府給付金により、渡仏し、リヨンで織物を
      学びました。

      ヾ(@^▽^@)ノ


    その1名は、帰国時、遭難しましたが、先に、
    織物機械の設計図を日本に送っていたため、
    リヨンの織物機械とほぼ同じ、機械が、
    日本で、作られました。
      
        
    そういう話は、 
    お客様、ご両人とも、知らない、とのこと。
    いや、そもそも、西陣織りをご存じでない。
    まあ、よろしゅうございますよ。

    


          【金閣寺】

    全部、金で出来ているのか、とラッシーさん。
    イエス、と言いたいが、うそは困る。
    正直に、薄い金箔で貼り付けている、
    とお答えする。 

    金は、金沢だったか、
    どこかの金を京都に運び入れたもので、
    現在の金も、またしかり、
    と聞いたことがありますが、
    聞いた相手が誰だったか、ちょっと、
    ええかげんなやつだったので、
    裏が取れるまで、まともに、聞かないで!

    尚、ちゃんとした、
    JTBのガイドブックですら、金閣寺造営費を
    600億円としているし、
    われらが、ガイドテキストにも、そういう高額で
    紹介されています。 
   
    これ、ちょっと、きょとん、
    としてしまいそうですが、昭和30年、5年前に
    放火で焼失したあと、再建したところ、
    2800万円で、すべて完成した
    といいます。

    じゃあ、あの600億円って、何?

    まさか、義満は、サギに会ったのでしょうか?
    たしかに、サギは、池にいましたが。
    そのサギのことではなく、

     詐欺の話です。 

    まあ、ガイドも、あまり人のことは言えない。
    サギまがいのええかげんな
    案内ですから。


     【教訓】 人のことを言う前に、自分を反省しろ。


    ということで、金閣寺のガイドを終了。
    このあと、タクシーに乗って、
    清水寺へ。


     【清水寺】


    タクシーで、参道まで、行きます。
    タクシーは、休憩所・三十六峰より先、この坂を
    登ることはできません。歩きます。
  
    ( あー、めんどくせえ。この参道まるごと、
      エスカレーターにしたら
      あかんのかい。エスカレーターか、
動く歩道か、どっちかにしたれや。 )


   濡れて観音、清水舞台、奥の院眺望、舞台柱組、
   音羽の水。

   通り一遍のご案内。
終了時間を意識し出すと、ガイドも荒くなる。
   要点をガイド。


   一通り巡って、契約時間(4時間コース)が来てしまいました。

    ここで4,ガイド料金をもらって、お開きになりました。   


   カンラに清水寺で、終了した旨を報告し、終了。
   

   おしまい
   山田 錦(ゴタ)