10月25日(金)

【さくら旅館様+ハイアット京都様】




   【午前8時40分、さくら旅館】


 お迎え時間は、午前9時30分。
なので、50分のフライイング。

 山田らしからぬことではあるが、
昨夜、電話を受けたとき、
 お客様の名前をメモしていなかったので、忘れた。

 ウイリアムさんやったかな?
いやー、そんな王子様のような名前ではなかったなあ。

 いや、テニスプレーヤーのような名前だったので、
それで、合っているんやで・・・

 いや、違うなあ・・

 
  ということで、旅館に入っていった。


フロント : お客様のお名前は?


山田   : それが、忘れてしまったので・・・


フロント : 昨夜の取次のスタッフの名前は、わかりますか?


山田   : 女の人でした。


フロント: たくさんの女性スタッフがいますからねえ。
      困りましたね。


山田  : イギリス人2名だったと思うんですが・・・


   奥の方で。


女性スタッフ : その件は、私が聞いております。
         グレアム様は、今、お食事中ですが、
         緊急の御用向きでしょうか?


山田     : (グレアムさんやったわ。テニス関係ないわ。)
         緊急というほどではありませんが、
         やや、急ぎの用なのです。



女性スタッフ : では、どうぞ、テーブルにご案内します。


女性スタッフ : Mr. Graham, this is Mr. Gota.
          グレアム様、こちら、ゴタさんです。  
              

ゴタ     : How do you do, Mr. Graham ?
          はじめまして。

テーブル    : How do you do, Mr. Gota.
           はじめまして。ゴタさん。


ゴタ     : It maybe too early,
but I have something to ask you about.
         Can we use a rent-a-car for today ?
         早すぎますが、早急に、お聞きしたいことがありまして。 
         きょうは、レンタカーを使えたらと思いまして。

グレアムさん : Of course.
          もちろんだよ。


山田     : Thank you.   
         ありがとうございます。


  
     ヾ(@^▽^@)ノ


      昨日、電話を受けたときは、
晴天だったので、ウォーキングツアーを
      お薦めしていたのですが、
今朝は、一転して、雨。

      車が必要です。そこで、ゴタの方から、
提案して、レンタカーツアー
      をすることになりました。

      山田観光事務所、現在、
契約しているレンタカー屋さんは、
トヨタと日産です。
        
      お客様は、4名様。
そこで、トヨタ・ヴィッツを調達。


  【午前9時30分、定刻発車】


      もう一カ所、お迎え先があります。
 東山七条の、ハイアット・ホテル。

      ここで、2名様をピックアップ。


    【屋根のあるところ】


    「どこを見学しますか?」

   と聞くと、


    「屋根のある場所がいい。」


   とおっしゃいます。

   つまり、濡れないところ、っちゅうことですな。


   三十三間堂、曼殊院、京都タワー、水族館・・・・


   列挙したところ、


    「三十三間堂がいい。」


    とおっしゃいます。

    
    (ほんまかいな?)


   みなさん、ご参考までに、申し上げますと、

   ハイアットリージェンシーホテルのお隣は、三十三間堂です。

   このホテルの宿泊客なら、すでに、見学していて当然だと思うのですが、
   そうでないのが、ゴタの客。


     「ほな、行きましょう。」


    【三十三間堂】

お客様 : Are these all made of blonds or wood ?
銅ちゃうな。これ、みんな木でできてんねんなぁ?


山田  : They are made of all wood.
      木やで、全部。


グレアムさん:Made by so called the dry-lacquer technique ?
        乾漆式でっか?


  カラオケ   世界中の敵に降参さ~


      
      せっかく、高い金払うて、ガイドをつけたのに、
何にも答えてくれなくては、
      何も、答えないガイドなんて、
たとえば、冷えない冷蔵庫のように、
      そら、あかんで。

      さかなのいない水族館があかんように
、動かない車があかんように、
      底のないカバンがあかんように、
曜日のないカレンダーがあかんように

      お客様のご質問に答えられないガイドは、
あかんで。

そのとき


      家政婦は見た。


      ゴタも見た。


      説明書きを。

      
       そこには、 「寄せ木作り」 と書かれていた。

          
      ほな、何か答えよか。

      というわけで、


山田   : No, Mr.Graham,
they are made by the method of
constructing a statue
by assembling pieces of wood
that were already carved and
sculptured respectively. 
 
       寄せ木作りですわ。  

    
   あせって、説明すると、
このように、まだらっこしくなる。

   It's by piece-assembling method.

と、一言ですんだものを・・・・



     【教訓】 よろこぶのは、まだ早い。
常にそのように、落ち着いて行動せよ。


    蓮華王院(三十三間堂をカッコつけて、言うときこういう。)
の、(本来の)入り口で、
    写真を撮ります。

    お客様のカメラでも、写しますが、
きょうは、ゴタも、デジカメを持参。
これで、撮りました。


山田 : I'll send this later by e-mail to you.
      これ、eメールで、送りますわ。


   真実を知らない人は、幸いである。
否、幸いを装っている。その幸せは、
   今夜くずれる。
今夜、SDカードを、パソコンの差し込もうとするときに、
   すべての真相が明らかとなる。

カメラにSDカードが挿入されていなかったとしたら、
   そのカメラは、何だったのでしょう?
   私には、よくわからない。いや、知りたくない。 


みなさん: Thank you.
       ありがとうね。


     【金閣寺へ】


奥様 : We'd like to see Kinkakuji.
      金閣寺に行きましょ。


山田 : But didn't you say the places should be
     limited to buildings with roof to shelter us ?
     え? でも、屋根のあるところって、
     おっしゃっていたではありませんか?


グレア
ムさん: Kinkakuji is an exception.
     It's a must. Please, Mr. Yamada.
     例外、金閣寺は、必須。
     山田はん、たのんますわ。


山田 : Alright, if you insist.
     わかりました。そうおっしゃるなら。


    ヾ(@^▽^@)ノ) 

  
    京都の町をトヨタのヴィッツが巡行します。
    山鉾が巡行するのは、7月17日。
    山田観光事務所のヴィッツは、10月25日。

     堀川今出川で、

ゴタ    : Around here it's called Nishijin
        famous for its weaving.
        この辺ってね。西陣っていうんですよ。
        西陣織りの。

グレアムさん: Oh textile !
        ああ、西陣の生地なあ。


奥様   : Is the Nishijin textile made of silk ?
       その西陣って、シルクなの?

ゴタ   : Sorry I don't know.
        I'll look into it by PC.
       すんまへん。わかりません。
       あとでパソコンで調べてみますわ。


   こんなこと言っていると、
   お払い箱になるのは、時間の問題かも。


   あとで、調べます、と言ったものを、
   本当に調べたという過去の実績がない以上、
   もう、そういうことは、言わないようにしよう。

   さて、ウィキペディアを見たところ、
   シルクに関する記述はありません。

   おそらく、織物の定義からいって、
   至極、当然である。


   当たり前のことだけど、製糸工場は、糸を造る。
   ここでは、綿糸とか、絹とかの
      分類が重要である。

   しかし、織物工場においては、
   糸は、完成品ではなく、生地の原料である。

   綿糸を使うこともあるし、絹糸を使うことも、
   ナイロン糸や、合成糸を使うこともある。
   糸を布に変えるのが、織物の定義である。

     答えは、

    「シルクもありまっせ。」 

    「かき氷にミルクがあるように。」


ヾ(@^▽^@)ノ


     【金閣寺】


グレア
ムさん : What did you say are the ten worlds ?
十界て何でした?


山田  : From top, Buddha world, next, Bosatsu world.
And then
  two Buddha- training worlds.
They are 4 saint world.

Then comes a heavenly world.
Human world comes 6th place.
And under our world,
there is a battle world called Ashura world
whose king is Ashura we saw at the Sanju-
sangen-do Hall while ago.  
And 8th place is an animal world.

And beneath, the 9th starving world.
Under that world lies hell.
There are two types of hell,
a normal hell and a hell without bottom.
     Which hell would you like ? 
          
They are 10 worlds.
We are supposed to go to
our most suitable place
after our death according to
our deed we made on this planet.

That's the reason why we should do
as much and as many goods as possible
during our living days so that
we can go to a place as wonderful as ever.

一番上は、仏界。次が菩薩界。
その次のふたつが、仏道修行界(声聞、縁覚)、
    この4つの世界が、
四聖(ししょう)と呼ばれる世界です。

    それから、天上界。人間界、これが、6番目。
この世界の下に、修羅界。
ここの王様は、阿修羅。
さっき、三十三間堂で見ましたよね。

 そして、8番目は、畜生界。
その下、第9番目の世界は、餓鬼界。
その下に、地獄界があります。
尚、地獄界は、普通コースと、
無間スペシャルコースが
    あります。どちらになさいますか?  

これが十界です。
我々は、死後、生前の行いに応じて、
ふさわしいところに
    行くことになっています。 

    こういうわけで、生きている間に、
出来る限り、ええこと、
しとかなあかんねんで。



ヾ(@°▽°@)ノ  
         


カジュアルにお話していたつもりが、
みなさん、真剣なお顔。悲壮な表情。
        

           (大丈夫ですってば。)


     【陸舟(りくしゅう)の松】


    ご存じ義満公、お手植えの松。
盆栽が、600年経つと、大きくなる見本。

    西に向かって進む舟。
なぜ西が極楽浄土なのかについては、いろいろ
    説がありますが、
仏教が、インドという西の方角から
伝わったので、西方浄土
    の思想が生まれたのだと思います。

    浄土は、みなさん自身ですから、
どこにも、行かなくても、いいと思いますよ。

    お客様、よほど、西方浄土に関心があるのか、
いつまでも、この舟を眺めて
    いはります。



     【金閣寺を出て】


奥様 : What is next ?
     今度、どこ?


山田 : Kyoto Handicraft center is next
     if you like it ?
     よかったら、
     ハンディクラフトセンターに行きますで。
     

ヾ(@^▽^@)ノ


  ここで、バイキングが復活しているらしいのですが、
ちょっと見てみたい気もありました。



  金閣寺からハンディクラフトセンターに行くには、
その間、説明の
  必要な場所が幾つかあります。


1: 北大路経由で進んだとき

       : 船岡山の説明。大徳寺の説明。
紫式部の説明。
         どれかひとつ。


2: 北野経由

        : 北野天満宮。上七軒。
西陣。同志社大。御所
         どれか、2つ以上。



3: 1,2共通   

       : 京都大学。聖護院。
熊野神社。
どれか、ひとつ。


    ヾ(@^▽^@)ノ


   きょうは、北大路経由でした。
説明はありません。
大徳寺前を通過中、
   お客様は、夕食について、話しかけられ、
説明ポイントを逃してしまいました。



グレア
ムさん : Mr. Yamada、we'd like to have
Teppan Yaki for dinner today.
Do you know a good place for that ?
      今晩な、山田はん、
      わしら、鉄板焼き食べたいねん。
      どっか、ええとこ知ってはる?


山田  : My imagination toward Teppan Yaki
maybe a little different from
  what you have in mind.
         
      鉄板焼きは、皆さん方の思っている鉄板焼きと、
      私のイメージする鉄板焼きは、
少し違うかも知れません。
            

グレア
ムさん : Is it ?
      さよか?



山田  :When I have heard the name,
I usually conjure up a Okonomi-yaki.
And you might as well think of beef.
Well I know a great little
place for that.

     その名前を聞いたら、私は、普通は、
お好み焼きを思い浮かべます。
     牛肉を思うのは、もっともなことです。
えーと、それで、いい場所を
     知っていますよ。

ヽ(゚◇゚ )ノ
          
  どこにあるのだと尋ねられましたが、
ANAクラウンプラザ京都
  の地下一階にある

     「二条」
    
  ステキなステーキです。



     【祗園で、お写真】


  白川に来ました。巽橋で写真。
柳の木と、桜の木と、洋梨の木。
  木の上に、一羽、鳥が止まっています。

 
      「何の鳥か?」

        
 と、質問を受けます。鳥に聞け・・・・なんて、
ソーラン節じゃあるまいし。
 そしたら、そばにいた、日本人が教えてくれた。

   
     「サギやわ。」

    
 そうか。ガイド料ぼったくって、
質問に答えないなら、そりゃ、

     「サギ」

 だぜ。


  ヾ(@°▽°@)ノ


山田 :  It looks like a heron.
サギのようですが。


奥様 :  Yeah, it sure is a heron.
      But why does it perch on a tree that high ?     
      そうよね。サギだわ。
      でも、どうして、
      あんな高い木に止まっているんでしょ?



山田 : (サギの勝手でしょ。)
      I don't have slightest idea.
      さあ、わかりませんが・・・

     It surely looks down at us.
     Maybe he's a male bird
and want to see maiko
     and young girls.
     うん、あいつ、間違いなく、
     我々を見下げていますね。
     あれは、男の鳥だな。
     舞妓さんやら、女の子を眺めていたいのさ。


    ヾ(@°▽°@)ノ


  グレアムさんは、ご兄弟のようです。
  名字(姓)も忘れてしまいましたが、
  ご紹介を受けたときは、同じお名前でしたので。

  とりあえず、グリーンさん
ということで、お話を進めましょう。

  とりあえず、グレアム・グリーン(兄)さんと、
  チャップマンさんということで。


チャッ
プマンさん:It worth while to take a picture of it.
      あいつ、写真撮ってやろう。


 白くて、丸くて、やや大きめの鳥。
 どんな声で鳴くのか、聞いて見たかったが
 音声は発せず。
 そうぞうでは、「アホー」 かな?


    【清水寺へ向かう五条坂】

 
 6時間コースなので、この五条坂の中腹で、
 ツアーガイドは終了です。
 車をタクシーのりばの前方
 (お茶のバームクーヘンお店の前)
 に止めて、
 お別れのご挨拶。
 

山田 : Thank you. 右上矢印

みなさん: Thank you.右下矢印


    英会話の基本は、サンキュー右上矢印 と、尻上がりにいえば、
    相手はサンキュー右下矢印 と、語尾をさげます。

    もしも、逆に、サンキュー右斜め下と尻下がりに言えば、
    返す返事は、サンキュー右斜め上と尻上がりの抑揚をつける。

    と、いうことで、典型的な、
    基本英会話の入門書のような、お別れの挨拶をして、
    ツアーが終わりました。
    
    三年坂、地図で説明したけど、ちゃんと行けたかどうかは、
    わからずじまいです。まあ、あまり心配はしないでおこう。
    大丈夫だと信じて・・・・


  おしまい
  山田 錦