12月29日 (日)


 ロイヤル&スパーホテルでは、
 ゲストリレーションズの係が変わりました。

 これまで、お世話いただいていたMFさんは、
 客室係に移動となり、新たに、
 エリザベス(リサさん)さんが、
 このデスクのコンシェルジュとなりました。

 本日は、そのリサさんから、
 いただいたオファーの1回目。

 お仕事は、
 ここの取引先のVIPなのだそうで、
 行ってみて、おろろ・・おどろいたことに、
 何と、支配人自ら、
 山田に挨拶に来られました。

 ははーっ。山田のごときにそない、
 丁寧に挨拶せんといて。
 山田は、そこらのおっちゃんやで。
 総理大臣でもあるまいし。

  「おい、おっさん。」 

 ゆうような口調でもええで。
 ただし、恐いい顔してゆわんといて。
 恐い顔して、ゆうたら、


  「何やねん、このイカのキン○マが。」

 ゆうふうになるけど、
 まあ、あんまり優れもの扱いせんといてや。


 o(^▽^)o

  お客様は、当ホテルの取引先VIP。
  4時間市内観光でございます。
ツアー形態は、ウォーキングツアーですが、
  流しタクシーを、10000円分まで
  自由に使ってもよいとのこと。

  この予算金額なら、
  金閣寺往復+清水寺往復=10000円ぐらい

  なので、かなり、自由である。


  さっそく、ホテル前から、
  金閣寺まで、タクシーに乗りました。
  1440円なり。
  うまく、6人乗りタクシーに出会えました。


   【金閣寺】

  アメリカは、コロラドのお客様。
  英語は、教科書の英語です。
  とても、聞きやすいし、
  また、理解してもらいやすい。

  アメリカ英語だから、旺文社の「百万人の英語」
  で、学んだ文句がそのまま使える便利なお方です。

   
山田 : Ok.This is the Golden Pavilion.
And this is where once
     the third shogun, Yoshimitsu
lived after his retire
      from the political affairs.

     オッケー、これが金閣寺でっせー。ここでな。
嘗て、三代将軍義満が将軍職引退後、
     ここで、暮らしてましてんがな。



   金閣寺をバックに、写真を撮ります。
   でも、差し出されたカメラは、スマホ。
   スマホの何と、写しにくいこと。
   画面の丸のところにタッチして写すのだが、
   すぐに画面が変わってしまう。



山田  : Sorry. The display has changed.
      I wonder if I toughed the wrong part ?
      すんまへん。画面が変わってしもた。
      どっか、触ったんかな?      



   こんなやつに、大事なスマホを
貸すのはいやだろうけど、何度も、
   調節しては、山田に、手渡してくださるのでした。

   ネコもしゃくしも、スマホを持つ時代、
山田もその気はあっても、
   金がない。まあ、そのうち、儲けて買いますで。


奥様 : Was the shogun a Buddhist monk ?
      将軍はん、お坊様やったんですか?


山田 : Yes, he was. He became
     a Buddhist monk in 1394 when he retired
from the Shogun. He yielded his position
to his son, Yoshimochi.
It was 3 years after
when he started to build
     this villa after he gaimed this land
from an aristocrat.

そうだっせ。1394年にな、引退して、
お坊さんになりはったんどす。将軍職は
     息子はんの義持はんにお譲りしはりましてな。
     へてから、3年して、
ある貴族からこの土地をもらいはって、
へて、
     この山荘を造営しはらはったんどっせ。

ヾ(@^▽^@)ノ  
    

   金閣寺の次は、竜安寺。
ここは、絶対行きたいのです、とはじめから、
   おっしゃっていた場所。
死んでも行かなくては、クレーム・・・というより、
   ガイド料金受け取れまへんで。

   ところが、あいにく、
タクシーが出払っていて、待機台数ゼロ。
        
   ならば、


ヾ(@^▽^@)ノ


山田   :  How about going on foot ?

  歩きまっか ?



みなさん : That's okay with us.
      
私らは、大丈夫やで。

( あんたのほうが、
心配やわ。息切らさんときや)


           ヾ(@^▽^@)ノ

 そうして、我らは歩きました。 
たとえば、月の砂漠を 旅のラクダが歩く
 ように。金と銀との鞍を置いて、歩いていくように。

 我らは歩く。
We walk. Wir wandern。 
On marche ver le Ryoanji.


途中、山茶花の花が咲いていました。
何の花かと聞かれましたが、
山茶花を英語で、
どういうのかを、知らぬ未熟者のガイド。

     「あれは、日本の椿じゃ。」

 と、苦し紛れに答えます。
しかし、今、和英をひっぱったが、山茶花が
 出ていない。困った。


   「じゃあ、山茶花の宿は、どう訳すのぉ?」

 あなた~訳せない~山茶花のぉ 宿~カラオケ
  
 
 でもな。日本固有の植物と
明記されている以上、ガイドの責任では
 ありませぬぞ。

         sasanqua

と、辞書が苦し紛れに説明していても、
先生方の責任でも、おまへんで。
 

    「 じゃあ、誰が、悪いのぉ~?」


    「 知らんがな。ツバキ科ゆうて、
載ってんねんから、
camellia でええやんか。 」



      【竜安寺】

     
  香葉茶の試飲サービスを頂きます。
  うんめー、もう一杯。

 でも買う気がない場合、3杯目は、遠慮します。    
 

 石庭で、同僚のガイドに会いました。

 彼も、仕事中。元気で何よりです。

 さて、ガイドの出し物は、虎の子渡し。


山田 : According to Chinese legend,
     if a mother tiger has three baby tigers,
     one of them is sometimes a bad baby.

     From what I 've heard so far,
it is so bad that when its mother is absent
it is almost sure to assault
     and bite its brothers.

The mother tiger is well aware of it,
so when they have to go across a river,
mother tiger takes at first her bad baby
to the other side,
then come back to take one
of the waiting babies.

And when get to the other side again,
the mother brings her bad baby
again back to this side,
then take the good one to the bank
where other good brother is waiting.

And finally the mother comes back
to take the last baby
who is bad to the other side.

     中国の故事でね。母トラに、
     3匹の子がいるときは、
     その中のひとりが、悪い子ちゃん
     の場合が多いそうなのです。

     だもので、母トラの留守中に、
     悪い子が、他の兄弟に襲って
     噛み付くんだとか。

     もちろん、母トラは、
     このことをよく知っていまして、
     川を渡るときは、先に、
     悪い子を向こう岸に連れて行きます。

     それから、引き返して、
     ふたりの子が待っているところに戻り、
     ひとりの子を連れて行きます。

     それで、いい子の一匹を連れて、
     向こう岸に行って置いて、
     そこで待っていた悪い子を、
     もう一度、こちらに連れ戻します。

     こちらに戻ると、また悪い子を置いて、
     もうひとりの、いい子ちゃんを
     向こう岸に連れて行きます。

     そして、最後に、
     悪い子トラを、迎えにくるのです。


       ヽ(゚◇゚ )ノ  

   タクシー乗り場のタクs-が出払っています。
   あるのだけれど、
   6人乗りタクシーが要りようです。
   来るのは小型車ばかり。

   6人乗りセダンは、
   警察の指導を受けて、数年前から、
   製造打ち切りになっています。

   この京都だけは、
   修学旅行の学生さんが利用する、というので、
   他の都市に比べて、
   その台数は、かなりのものだったのですか、
   廃車後は、順次、
   ベンチシート型から、セパレートタイプの
   座席に変わっているため、6人乗りを見つけるのは、
   苦労します。

   10分ほど待って、ようやく、
   きぬかけの道に、(それも反対車線に)
   6人乗りタクシーがやって来た。

   
     「 ヘーイ、タクシー。」

   強引に捕まえる。  
  

     「 とりあえず、乗って下さい。
       あの先で、ユーターンしますよって。」

         
   この気持ち。経験者なら、わかる。
わざわざ、Uターンして、やってきても、
   先に来た別のタクシーに、
お客を持って行かれた苦い経験は、
   元、タクシー運転手の山田にもある。


     「 どちらまでですか?」

     
     「 清水寺まで」お願いします。」


   車   

        
 ビューンと飛んでく鉄人28号のように、
    弾よりも早いエイトマンのように、
    マッハ15の流星号のように、
    当時は、早かった少年ジェットの
スーパーカブのように、
    笑顔で走る福士加代子のように、

    すばやいスピードで、
西大路通りを走り抜けるのでした。
        
    また、走るコースも何と、
マラソンコースと同じ、
    西大路通りを真っ直ぐ、
南に下がり、五条通りまで。


    マラソンは、ここで、西へ、
西京極競技場へ向かう。
   
タクシ-は、ここで、東へ、清水寺に向かう。
 

    西へ、東へ、離ればなれよ。 カラオケ
         
   
    【清水寺】

  
  AD778年、奈良の寺にいた賢心(のちの延鎮)が、
霊夢のお告げを受ける。
  
  すなわち、

     「汝、行きて、清き水を探せぞかし云々」

  賢心、清き水を求め、旅するところ、
京は、五条坂、音羽山をもって、叶えたり。
  ゆえは、如何。彼の地に、
行叡居士という謎の修行僧と出会い、霊木を受けたれ
  ばなり。行叡、そののち、姿を消す。
  彼こそは、まさに、観音菩薩の化身であったとか。
       
      ヾ(@°▽°@)ノ  
 
  京の都の造営のまだ昔、
780年、賢心。ここに庵を結び、
  名をば、改めたるに、延鎮と称す。


      【濡れて観音】 

  お父様とお母様は、おトイレ。待っている間、
息子さんの、ロッドさんと
  娘さんの、ジェーンさんを、「濡れて観音」にご案内。 

  清水寺は、本尊も観音さま。十方に分身ましまして、
  本堂手前に、「濡れて観音」。

  お顔が水に濡れると、微笑んで見える観音さま。
      

ロッドさん : Oh、somewhat similar
        to the Mona Lisa's smile.

        ああ、なんか、
モナリザの微笑みみたいやな。


山田    : I will pour water on him.
Please look at the face
        as it smiles.

        お水を掛けますので、
お顔をご覧ください。微笑みますよ。

                    
観音様 :  おほほほ  (うそでっせ。笑いはりません。)
 
  
  ヾ(@°▽°@)ノ

    【音羽の水】

   残念なことに、音羽の滝には、長蛇の列。推定30分待ち。

   
山田  : Let's buy a bottle of water on way back.
      水は帰りに買いましょう。

     (-^□^-)

    
   時間があれば、三年坂を歩いて、
高台寺のほうに出たいところ。
   あきらめて、タクシーで、戻ります。


   【ホテル帰着】


  ここで、ガイド料金を受け取り、お開き。
みなさん、ラーメンが食べたいというので、
  ドライバーさんに、いい店を教えてもらった。

  山田なら、「天下一品」に行きたいところだが、
  さすがに、あの

   「こってり」
  
  スープは、健康の敵。
  あれは、澱粉なので、
  ヘルシーだともいわれるが・・・


  よって、ドライバーさん、一押しのラーメン屋、
  河原町三条の行列のできるラーメン店にご案内。
      
   山田は、失礼して、帰りました。

   
    (≡^∇^≡)

       おしまい
       山田 錦