あの日あんな態度をとったせいで、最近はジェボムヒョンから距離を置かれているように感じる
「おはようございます、ジェボムヒョン」
「あぁ、おはよ」
ほら、この反応ですぐに分かる
それに……
「今日は、なんか面白いのやってるかな?」
と、テレビをつける。いつもは見ないくせにこういう時だけ。この雰囲気をジェボムヒョンが嫌いなことぐらい知ってる
「ヒョンの癖ですね」
冷蔵庫から水を取出しキャップを外した
「何が?」
もうどうせこんなに距離を取られてるんだったら
、全部、全部言ってしまってもいいんじゃないだろうか
「気まずくなったらテレビをつける ……それ、癖ですよね」
そう言った瞬間に強張るヒョンの顔
図星、か
水を一口飲んで、僕は続けた
「ハハ、そんなに僕の考えてる事が気になるんですか?」
何だか笑えてくる
「うん、まぁ」
ヒョンは平静を保とうとしている。これは僕が鋭いんじゃない、ヒョンが分かりやすいだけ
「ジェボムヒョンの事、いつでも考えてますよ?」
……何言ってるんだろう、僕。自分から言ったことなのに少し顔が熱くなる。これじゃただのバカみたい。頭を冷やすためにまた水を一口飲んだ
「ん、ありがと」
ヒョンはテーブルに置き去りにされた雑誌をおもむろに開いた。その行動がここに居たくないってことを証明してる
「本気にしてないでしょ?」
そうやって流されると、どうも素直じゃ居られなくなる。そんな僕は、きっと捻くれてるんだ
「何、それに本気も何もないんじゃないの?」
焦って笑顔が引きつってるヒョン
まだ雑誌から目を離そうとはしない
「そうやって、いっつもはぐらかす」
少しの沈黙が僕らを襲った
結局、僕は何をしたいのかが分からない
「…そろそろ起こしに行かないといけないんじゃないですか?」
自分からこの空気を作った癖に、その空気に耐えれなくなったのは僕の方だった
「あぁ」
ヒョンはヨンジェを起こしに行った
それから何分かしてマークヒョンがリビングに来る
「ジニョン、おはよ」
「おはようございます、ヒョン」
欠伸をしながらその場で伸びると視線はそのまま
「ジニョン、元気?」
と、問いかけられた
「元気ですよ……?」
「そう?」
少し首をかしげて僕の顔を覗き込んだマークヒョン。その瞳の奥にはどんな思いが隠されているのだろう
僕は最近、「つかめない」だとか「何を考えてるか分からない」だとか、よく言われるようになったけれど、僕にとってはマークヒョンの方がよっぽど何を考えているのか分からない。
「そんなに難しい顔しないでよ」
ヒョンはまた雑に僕の頭をなでると少し笑って、洗面所に向かって行った