朝になると、何故か質問攻めになってるジェボムヒョン。顔を見るとその理由が分かった。唇に傷がある。何も聞かなくても、昨日何があったかなんてすぐに分かってしまった。
そこまで僕はヒョンの事を追い詰めさせていたんだ。心に重たい何かがのしかかる
やっぱり、苦しいな
JJの本番までもあと少し。
僕はジェボムヒョンとまた2人きりで練習室に残った。ダンスで2人の息が合わさって来たところで、僕は問いかけた
「ヒョン、このままで大丈夫なんですか」
自分が引き起こしたことなのに今更何言ってるんだよ、なんて言われても仕方のない事だ
「まだ踊ってる最中なんだから、集中しろよ」
ジェボムヒョンは鏡で自分の姿を見つめたまま返答した。何分かした後に音楽はなりやみ、僕はジェボムヒョンにタオルを投げた
「ありがと」
「いえ」
なんて言えば良いんだろう。ヒョンは絶対に僕に気を遣っている。僕の事を気遣う必要なんて全くないのに。そんな優しさ、ただ辛いだけなのに。苦しくなるだけなのに。
「ヒョン、僕は何回も言ってますけど大丈夫なんですよ?だから気にしないでください」
出来るだけ笑顔をを保ったまま言う
「いや…」
「分かってますから」
反論しようとした言葉さえも遮って僕は言い続ける
「お前はいつも何が分かってるって言ってるんだ?」
疑うような目でこちらを見つめてくるジェボムヒョン。そんな目で、見ないでよ
「ヨンジェの事とか、ジェボムヒョンの心の中です」
僕は自分が持っていたタオルで汗をぬぐい、ヒョンの隣に胡坐をかいて座った。そしてヒョンの顔を覗き込んで聞いた
「このままで、いいんですか?」
はぁ、とため息をつきヒョンは言った
「いいんだよ、もう」
「ヨンジェの事、諦めるんですか?」
それは、僕のせい?
僕があんなことさせちゃったから?
「諦めるも何も、最初っから…」
「それだったらいいですよね?」
そんな事、ヒョンは思っていない。僕が仕掛ければ抵抗するはずだ。僕のせいでヒョンの本当の気持ちを消しちゃダメだ。僕はヒョンを押し倒し、両手で腕を固定した。もう、嫌われたっていい、それ以上に大切なことがあるから
「抵抗しないんですか?」
お願いだから抵抗してよ。
お前じゃ嫌だ、って言ってよ……
ヒョンは僕から目を逸らすと冷たく言い放った
「いーんだよ、もう何もかもどうでもいいんだ
お前の好きなようにしろよ」
そこまで、僕はヒョンを変えてしまったの?
今までの気持ちも全部、捨てちゃうの?
「やっぱやーめた」
今更気づいたんだ。きっとヒョンの幸せは僕の幸せなんだって。ヒョンの苦しみは僕の苦しみなんだって。だから、ヒョンには幸せになってもらわなくちゃいけない
これが、僕の出した答えだ