Don’t want anything but you -45ページ目

Don’t want anything but you

got7の2jae中心の小説サイトです
最近はマクギョムにも手を出し始めました←
注意点などは「初めに」に書いてありますので
そちらに目を通していただければ幸いです




その状況に耐えれなくなった俺はこの家を出ることにした。行先なんてない。でもここを出なければいけなかった

無いに等しい荷物をまとめ、音をたてないようにドアを開けたその時、ヨンジェに腕を掴まれた。

「どこに行くの、ヒョン……」

ヨンジェは一筋の涙をこぼした。頬を伝ったそれは地面にぽたりと落ちる。

「別に」

そんな事されたら、俺の決意が揺らぐだろ?だから、止めてくれ。その手を、離してくれ。腕を掴まれたまま、外に出ようとしたとき

「……僕を一人にしないで」

そう言ってヨンジェは俺の腕を強く掴んだまま、玄関で俺を抱きしめた。ヨンジェの温かい涙が俺のシャツを濡らしていく。いつの間にか開いていたはずのドアは閉まっていた

「なぁヨンジェ、お前は何でそんなに俺に執着するんだ?そういうの鬱陶しいんだけど」

俺は、抱きしめられていた腕を解いた。ごめんな、ヨンジェ

「くっつかれるのも俺は嫌いだし」

ごめんな

「ずっと、お前と離れたくて離れたくて仕方なかった」

ごめん

「違う。ヒョンはそんなこと思ってないです」

するとヨンジェは、今さっきとは打って変わって、真っ直ぐな瞳でこちらを見上げた。そして俺の手を握る

「ヒョンは、そんな人じゃない。本当はそんなこと思ってないって。助けてって、言ってる」

訴えかけるように言うヨンジェ。いつの間にか、温かいものが頬を伝っていた。ヨンジェはそれを、優しく指で拭ってくれた。

いつぶりだろう、俺が涙を流したのは。今まで負の感情だけを持ちながら生きてきた俺に、それ以外の感情を与えてくれたのは紛れもなくヨンジェだった。

……でも、俺はお前と一緒にいられない。俺はもう、狂っているのだから。

「お前は!何で俺なんかと一緒にいたいんだよ!なんで俺の事ヒョンって呼んでる?それはお前が俺の名前を知らないからだろ?」

話させる隙を与えないまま、俺は怒鳴り続ける

「名前も知らないような男と、何で一緒にいたいんだよ!それに身元も何も話してないだろ?そんな得体のしれない男と、何で一緒にいたい?何が楽しい?お前に何の利益がある!」

優しすぎるんだ、その優しさが痛いんだよ
怖いんだ お前をこれ以上傷つけるのが

「得体のしれない? 僕はもうヒョンのこと知ってます」

「何言って……」

「知らないんだったら、これから知っていけばいい。そうでしょ?まだ僕たち、始まったばかりじゃないですか」

ヨンジェは、涙でまだ濡れている目でふわりと笑った。俺は、もう……

「何でそこまで俺にこだわる?」

これが最後の抵抗だ。……もうこれ以上、引き止めないでくれ。これで引き止められたら……

「ヒョンが好きだからです」

そう言ってヨンジェはにっこりと笑ったのだった。